2017.03.21

シンガポール航空の挑戦 vol.1

CREDIT :

写真/内田裕介(maettico) 取材・文/遠藤加奈 協力/シンガポール航空、シンガポール政府観光局

シンガポール航空といえば……

元祖ラグジュアリーエアラインとして名を馳せてきたシンガポール航空。国内外の評価は非常に高く、受賞歴を数えたらキリがありません。例えば、2016年では

・ イギリス「スカイトラックス・ワールド・エアライン・アワード2016」 ベスト・エアライン・イン・アジア

・ アメリカ「コンデナスト・トラベラー2016 リーダーズチョイスアワード」ベストエアライン・インザワールド(29年間中 28年間受賞!)

・ 日本では「ABロードエアライン満足度調査2016」 総合満足度1位(5年連続)、機内飲食サービス1位、航空機の機材、設備部門1位
などなど、毎年、毎月何らかの賞を受賞しまくっています。

エアラインの評価となるとその切り口はさまざまあって、例えば機内食やラウンジなどのサービス面に加え、飛行中の快適性を左右する要素として、機体の入れ替え頻度つまり全保有機体の平均の新しさや、昨今では環境性能なども重要な要素となっているそう。

そんなシンガポール航空が満を持して導入したのが新機体「A350 XWB」です。XWBというのはエクストラ・ワイド・ボディの略で、その胴体幅はジャンボジェットの愛称で知られる超大型旅客機B747より6インチ(15.24cm)広く設計されています。

さらに機体には最先端のハイテク素材が用いられ軽量化されているので、燃料効率がB777より25%優れ、CO2排出量も25%削減されている。つまり環境に優しく、さらに燃油代もおさえられるという利点があるのです。

そんな最新技術満載のハイテク機体をいち早く導入したシンガポール航空。そのラグジュアリーで快適なA350のレポートをお届けします!
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カーボンで作られた主翼の先にウィングレットと呼ばれる小さな翼が付いており、キュッと上部に反り上がっているのがA350の特徴です。
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もはや動くホテルです

機内に一歩脚を踏み入れると、あれ?なんか広いということに気づきます。よ〜く見ると天井がとっても高い。ビジネスクラスは1-2-1の配列なのですが、中央の2つ並びのシートの上部には荷物入れがなく、天高がものすごくあるのです。

つまり圧迫感は皆無。さらに圧迫感を軽減しているのがシート幅。スクリーン幅は18インチでその横には、小物入れや鏡などがついてもまだまだ全然余裕があります。

ヨーロッパのラグジュアリーカーのデザインチームがデザインを担当していたこともあるというシンガポール航空のシートは、ヨーロピアンテイストでモダンな印象。洗練されたモダンホテルのようなインテリアになっております。
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A350のビジネスクラスのシート。濃いめのブラウンを基調としたデザインに、パープルの照明がちょっぴりセクシー。全席通路に面しているのはもちろん、シェル型なのでプライバシーも確保されています。モニターの横に、鏡が設置されているのがなんとも女性に優しい!

フルフラットじゃない! でも……

シートについて特筆すべき点は、フルフラットシートではないということ。そうなんです、フルフラットシートではないんです。が、フルフラットベッドなんです。

シートの背もたれを前に倒すと真っ平らのベッドに早変わり。全長198センチなので、かなり高身長の方でも脚を伸ばして眠れます。

さらにベッドにした際、背面にはベッドボードが現れるのでそこにもたれながら、脚を投げ出して、まるで自宅のベッドで映画を見るようにくつろげてしまいます。
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 こちらがシートをベッドにした状態。ヘッドボードがあるのがこんなに楽で快適だとは。シート横にはコントロールパネルが。「DO NOT DISTURB」のボタンがあるのが嬉しい。
もちろん食事にもこだわっていて、日本食を含む4種類から選択可能。しかも日本食はミシュランガイドで星を獲得した京都の料亭「菊乃井」監修。空の上でこれだけ本格的な和食がいただけるなんて至れり尽くせりです。
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こちらのお重が前菜、メインと2回出てくるのでお腹いっぱい。もちろんそのあとにはデザートも。さらに食事の前には、シンガポール料理であるサテ(串焼きのようなもの)が供されるのです。
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手元にあるコントロールパネルには、フライト情報が表示されているので、ふと起きた時も時刻やフライト時間を確認しやすい。デザインもお洒落。
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旅慣れオヤジは機体でエアラインを選ぶ!?

なかなか機体でフライトを選ぶ人はいないかもしれません。基本的に目的地は先に決まっているものですからね。でもせっかくビジネスクラスを予約したのに、機体が古くてあれれ?なんていう経験がある方も多いかと。

最新で快適な機体であるA350。今のところ羽田から就航しているのはシンガポール航空の羽田—シンガポールのみ。(関空だとベトナム航空が就航しています。)シンガポールに行く際はもちろんですが、シンガポールの空港、チャンギ空港はアジアのハブ空港ですから、乗り継げばアジア各国や、モルジブ、オーストラリア、少し時間はかかりますが、ヨーロッパにも行けるわけです。

資源がないシンガポールはアジアのハブとなるべく、世界から企業の進出を後押ししてきました。低い税率や優遇税制、政治が安定していること、治安が良いこと、国民の英語レベルが高いことなどから、シンガポールはもっともビジネスがしやすい国として認められています。

航空会社においても自由競争が促されるため、規制が少なく、たくさんの航空会社が参入し、飛ぶ鳥を落とす勢いの中東系はもちろんLCCとも戦っていかなければなりません。つまりシンガポール航空は言わずもがな競争力が高まるわけで、規制に守られた航空会社や燃油代なんて考えなくてもよい(かもしれない)某地区のエアラインと互角に渡り合っていくシンガポール航空は、真の実力をもった航空会社と言えるわけです。

サービスの良さ、満足度の高さは、企業努力の賜物であり、挑戦をし続ける姿勢が今回のA350の一早い羽田線導入に現れていると言えるでしょう。
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次回はシンガポール航空の美女軍団についてお話ししたいと思います!

■ シンガポール航空

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