2018.08.09
一生に一度は行きたい! 専門家が選んだ本当の「日本のベストビーチ」
- CREDIT :
文/古関千恵子
“日本のダイビング業界の生き字引”と称される『マリンダイビング』後藤ゆかり編集長に、ランキングの傾向を分析していただきつつ、日本の知られざるベスト“美ビーチ”を教えてもらいました。

日本のベストビーチはほとんどが沖縄⁉
1位 古座間味/座間味島(沖縄県)
2位 与那覇前浜/宮古島(沖縄県)
3位 ニシ浜/波照間島(沖縄県)
4位 砂山ビーチ/宮古島(沖縄県)
5位 阿嘉ビーチ/阿嘉島(沖縄県)
6位 イダの浜/西表島(沖縄県)
7位 白浜海岸/下田(静岡県)
8位 白良浜海水浴場/白浜(和歌山県)
9位 古宇利ビーチ/沖縄本島(沖縄県)
10位 永田いなか浜/屋久島(鹿児島県)
「沖縄が多いですね。みんなが行きそうなところだなという印象ですかね。とはいっても、5位の阿嘉ビーチや6位イダの浜、9位古宇利ビーチがベスト10に入るところを見ると、吟味して、いいところに行っていますね」後藤編集長(以下同)

「阿嘉島といったら、ダイバーにとってはスノーケリングが楽しい前浜、美しさではニシハマだと思うのですけど、ね。ちょっと意外。渡嘉敷島も入っていないけれど、トカシクビーチは混雑知らずで、ビーチがとにかくきれいですよ。しかも海ガメが根付いているんです。
私としては、ケラマ諸島でしたら、ボートで行く嘉比島や安慶名敷島、ハナリといった無人島がおすすめです。人がとにかくいなくて、透明度が高くて、スノーケリングが楽しい!」

「沖縄本島から一歩足を延ばしただけなのに、海外に負けないくらいきれいな海。できれば日帰りではなくて、島に泊まってのんびりした方がいいですよね。ヨーロッパの旅行者はケラマ諸島が好きは人が多いですよ。フランス人の友人から“座間味島にホテルを造りたいけど、どうすればいい?”って、真剣に相談されています。あれは本当に造るんじゃないかな(笑)」

宮古島の穴場ビーチは島の南側にある……
「4位の砂山ビーチはフォトジェニックですよね。アーチやトンネルがあって、風景に変化があるから、グラビア撮影によく使われている。インスタ映えはしますけど、ビーチ自体が小さいですからね、実際行くと、驚いてしまうかも」

「地元の人に連れていってもらったんですが、島の南側にあるイムギャー・マリンガーデンという海水浴場。ここは透明度が高く、砂浜がきれいで、スノーケリングが面白い。海遊びという点で条件が整っています。

── 伊良部島には今年11月、イラフ SUI(スイ) ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古がオープンするので、世界から注目を集めますね。


── 伊良部島はかつてマグロ漁で栄えたけれども、これからは海外に向けてラグジュアリーリゾートとして発信されていくかもしれませんね。
「小笠原! 世界自然遺産なのに……。小笠原の中では南島がいちばんキレイ。レンジャーが同行でないと今は上陸できませんが、ぜひ行きたいところですね」
いいビーチの条件は3つ
「1、ごちゃごちゃしていない。2、海がきれい。3、人がいない。自分の足跡がつけられるような浜が好きです」
── まさに人のいない穴場ビーチがお好みなのですね。では、それを踏まえた後藤さん的ベスト3ビーチをあげるとして、3番目は?
「久米島のはての浜。3つ白砂でできた島があって、前の浜、中の浜、いちばん奥にあるのがはての浜。誰もいないし、ここなら自分の足跡がつけたい放題」

「ランキングの2位に波照間のニシ浜が入っていますが、たしかにきれいなのですけれども、地元の人に連れていってもらったペー浜が素晴らしい! 少し離れただけなのに、誰もいなくて、超きれい!」
「沖縄に水納島はふたつあるのですが、多良間島沖の方。本当に手付かずの自然が残っています」


「私は宮古島発着のダイビングツアーでいったのですが、かつて島の人が住んでいた一軒家を借りて、島に滞在することもできます。宮古島で食材を買い込み、向こうで自炊しましたよ。多良間島まで行けば、水納島へ渡るツアーもあるはず。すごい自然が待っています!」

マリンフォトライブラリー)

●後藤ゆかり
月刊『マリンダイビング』編集長。大学時代にウインドサーフィンを通じて海と出会い、㈱水中造形センター入社を機にダイビングを始める。『マリンダイビング』や姉妹誌の旅行雑誌の編集スタッフとして、海外、国内のダイビングエリアやリゾートを取材。東京都出身。
月刊『マリンダイビング』
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