2022.02.21

いま、腕時計の“異業種コラボ”が新しい！限定モデルがココに

腕時計のコラボレーションも珍しいものではなくなりましたが、近年ではより深〜い取り組みが目立つようになりました。知るほどに納得できるコラボモデルをご紹介します。

CREDIT :: 文／篠田哲生

新たな魅力を引き出す。異業種コラボな時計最旬最新事情

ラグジュアリーブランドにおいて、いまやコラボレーションは定番的な取り組みに。意外性のある組み合わせにはオヤジだって興味津々ですよね。

そして時計業界のコラボも以前からありましたが、昨今は表層的な組み合わせではなく、デザインや素材など深層部分からの取り組みが目立ちます。その背景を理解すると、より楽しめるはずです。

◆ ウブロ×アルトゥーロ・フエンテ　

オヤジの心地よい時間を楽しむ時計とシガー

「ウブロ」が示す時間とは、心を躍らせる楽しい瞬間。時計を眺めるだけで幸福な気分にひたれる……。そんな時間を表現するのが、「ウブロ」の役目です。

そう考えると1912年に創業したシガーブランド「アルトゥーロ・フエンテ」とコラボレーションするのも納得。シガーもまた、心地よい時間を楽しむオヤジに、欠かせないものですから。

このビッグ・バンウニコアルトゥーロ・フエンテセラミックは、「ウブロ」が得意とする加工技術を生かし、タバコの葉のエングレービングをケースとベゼルに取り入れたもの。幸せな時間を刻んでくれますよ。

シガーそのものが時計になりました！

アルトゥーロ・フエンテとのコラボモデルは、伝統あるシガーブランドの歴史に敬意を表して、レトロなローマ数字インデックスをタバコカラーで表現。硬質なブラックセラミックにタバコの葉の模様を彫り込んでおり、これまでになかったアーティスティックな美的表現を実現しました。

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上●ケースバックには、アルトゥーロ・フエンテの紋章入り。下●時計を収納するためのボックスは、シガーを入れるためのフュミドールとしても使える。こんな部分もコラボしています。

アルトゥーロ・フエンテCEO　カルロス・フエンテJR　ウブロCEO　リカルド・グアダルーペ　腕時計

CEOは慈善活動をともに行う間柄

アルトゥーロ・フエンテCEOカルロス・フエンテJR（右）とウブロCEOリカルド・グアダルーペ（左）。両者の関係はアルトゥーロ・フエンテが創業100周年を迎えた2012年から続き、慈善活動をともに行います。

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◆ ブルガリ×宮島達男　

アートの力で実現したデジタルとアナログの融合

これまでにもクリエーターとのコラボを重ねてきた「ブルガリ」が、今回白羽の矢を立てたのは、現代美術家の宮島達男氏。

彼はLEDのデジタルカウンターを使ったアート作品で世界的な名声を得ていますが、そのシンボリックな７セグメントのデジタル数字を、ブルガリオクトフィニッシモのダイヤルに配置しました。

同系色ですが繊細な仕上げによって「８」を描き出す手法には、ラグジュアリーメゾンらしい細かい仕事が反映されており、ブルガリの美意識とアーティストの創造性が完璧に融合。ミニマルながら、思慮深い時計となりました。

ブルガリの繊細な技法で表現した時を刻むアート

マイクロローター式を採用することで、ムーブメントの厚さはわずか2.23mm。時計全体の厚みも5mmしかない極薄ウォッチをべースに、繊細に仕上げたアートピース。ケースやブレスレットにはサンドブラスト加工を施しており、シックな雰囲気のなかで、ダイヤルの「８」がおぼろげに見えてくる。

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それぞれが異なる速度で1から9へとカウントし、ゼロになると消える。それは永遠に繰り返す変化の象徴であり、生と死の連続性を示している。

現代美術家宮島達男氏

1980年代からLEDのデジタルカウンターを用いた立体作品やインスタレーションを制作している宮島達男氏。生と死、時間など、普遍的な概念をテクノロジーで表現し、その詩的な世界観で人気を集めています。

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◆ ロジェ・デュブイ×ランボルギーニ

ハイテク技術によるスーパーカーとの最速タッグ

精密な機械の集合体である高級時計とスーパーカーは近しい関係にあり、コラボレーションも盛んに行われている。「ロジェ・デュブイ」とランボルギーニは、前衛的なデザインや先進的なメカニズムという共通の哲学をもつブランド。

それゆえコラボモデルもかなり衝撃的です。このエクスカリバースパイダーウラカン EVO２は、レーシングカーをイメージしてムーブメントから開発。

左右対称形のムーブメントはボディやエンジンを思わせ、ケース素材にはシャシーやボディに使用されるSMCカーボンを用いる。この時計は、もはやスーパーカーなのです。

正確に時を刻み疾走するハイテク時計

搭載するムーブメントは自社製のキャリバーRD630。12時位置のテンプは12度傾いており、高い精度を実現する。ボディカラーに合わせたグリーン×オレンジの配色や内装素材のアルカンターラを使ったストラップなど、細部までにレーシングカーとの共通点をちりばめています。

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ベゼル素材はチタンにブラックDLC処理を施したもので、ケースはユニークな縞模様が現れたSMCカーボン素材を使用。軽くて強靭な時計に仕上げます。

イメージソースになったのはこのクルマ！　

サーキット走行のためにランボルギーニスクアドラコルサによって開発された超高性能なスーパーカーが、ランボルギーニウラカンスーパートロフェオEVO。このマシンが時計のイメージソースになりました。

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◆ IWC×ブルーエンジェルス®

大空に羽ばたくヒーローたちへのリスペクトを込めて

戦闘機パイロットといえば、正確無比な操縦技術に加えて、どんな状況でも冷静沈着な精神力を求められる。パイロットウォッチの名門であり、正確無比な時計を作り続けてきた「IWC」が彼らとパートナーシップを結ぶのは自然なことでしょう。

このパイロット・ウォッチ・クロノグラフ「ブルーエンジェルス®」は、2021年に創設75周年を迎えたアメリカ海軍アクロバット飛行隊「ブルーエンジェルス®」とのコラボモデルで、公式カラーであるブルーを表現するため、ケース素材にブルーのセラミックを採用しており、華やかなアクセントになります。