【2022年 新作腕時計】ウブロ、ゼニス、ブルガリ、タグ・ホイヤー…歴史を感じる新作が勢ぞろい！

新作時計の便りが、今年もジュネーブから届きました。個性的な実力派ブランドが集まるLVMHグループの4ブランドが参加する「LVMH Watch Week2022」で発表された新作時計は歴史と伝統を尊びながらも、ブランドのスタイルを強く主張したモデルに注目。

モダンとレトロが巧みに入り交じったタイムレスな時計が揃っています。

確固たるデザインコードを守りつつ、素材やカラーでバリエーションを広げるウブロ。彼らが今年注目したのは「イエローゴールド」でした。

イエローゴールドは、金時計の定番素材ですが、最近は赤みの強いピンクゴールドやレッドゴールドの人気に押されていました。ウブロといえば、〝イエローゴールド×ラバーストラップ〟という異素材フュージョンで人気を得たブランド。

つまりイエローゴールドはブランドの原点なのです。そこで今年は、イエローゴールドモデルを一気に大量投入！ 華やかな世界を作り上げました。

ケースとブレスレットを統合したデザインのビッグ・バン インテグラルから、3針モデルが登場。ケース径も40mmとやや小振りなので、これまでにない新鮮でエレガントな雰囲気があります。

バリエーションはチタンとブラックセラミック、そしてこのイエローゴールドを用意。ヘアラインとポリッシュにより巧みに仕上げ、キラリッと輝きます。

7モデルのイエローゴールドを使った新作が登場。左のスピリット オブ ビッグ・バンは、ケースの磨き分けの美しさが際立っています。右のクラシック・フュージョン クロノグラフは、42mmサイズにイエローゴールドを使用。

デファイといえば、ゼンマイオヤジにおなじみのハイエンドクロノグラフ。実はそのルーツは1969年にあります。この時代は日本製クオーツウォッチによってスイス時計業界が危機にさらされつつあった頃。

そこでゼニスでは、ブランドの威信をかけて、エッジの効いたデザインと堅牢なケースをもつスポーツウォッチデファイを発表したのです。そんな時代の転換期を飾った名作に敬意を表したのが、こちらの新作デファイ スカイライン。

ガッチリしたデザインで、昨今のラグスポ時計人気にさらに火をつけそうです。

デファイの特徴であるフラットな面を生かしたケースデザインは継承しつつ、1969年モデルの特徴だった十二角形のベゼルを新採用。ベゼルのトップは丸く残し、斜面はポリッシュ仕上げ。そのメリハリのある輝きが、個性となるのです。

搭載ムーブメントは、エル・プリメロと同じく毎時36000振動のハイビート仕様。これもゼニスらしい味付けです。

ダイヤルにはゼニスのアイコンの“星”を刻印。その細かい仕事に、老舗ブランドの誇りを感じます。新たに加わったクイックストラップチェンジ機構は、安全装置も備えており、その使いやすさも魅力。

1969年に発表したデファイ A3642をリバイバルしたモデル。ファセットカットを取り入れたケースデザインはレトロで可愛らしく、しかもキラリッと光るのでアクセサリー効果も高そう。グラデーションダイヤルも当時のスタイルを継承しています。

ラグジュアリーメゾンとして名高いブルガリですが、時計界では薄型ケースとハイコンプリを美しく表現する審美系技巧派として有名。今年の新作でもその能力をいかんなく発揮してくれました。

ゴングを3つ搭載する〝カリヨン〟というタイプの格上ミニッツリピーターを搭載、しかもムーブメントを薄型＆スケルトン化することでケース内のスペースを確保し、音を美しく反響させました。

またレディスのジュエリーウォッチのために、超小型ムーブメントも開発。ブランドの美意識による技術力は、ここまで深化しているのです。

リュウズの反対側にミニッツリピーターを駆動させるプッシュボタンをセットし、美しいシンメトリーデザインが完成。

精密にカットアウトしたメインプレートやブリッジはブルーで仕上げ、精巧さのなかにモダンな空気感を纏います。複雑さだけでなく、洗練された美しさもブルガリの目指すところなのです。

アイコンである蛇の姿を、卓越した宝飾技術で作り上げる『セルペンティ』。今年は新たな試みとして、直径12.3mmの超小型ムーブメントを開発し、口の中に収めました。鱗はダイヤモンドとグリーンラッカーで表現。

スポーツウォッチの名門タグ・ホイヤーの名声は、自動車や航空機に搭載されていたダッシュボードタイマーから始まりました。正確に時を計測する時計は、1933年にオートモービル（自動車）とアビエーション（航空機）による造語オータヴィアと命名されました。

そしてこの偉大な名前は、1962年からは腕時計に使用されるようになり、ドイツ空軍のパイロットなどから愛されたそう。今年はその60周年の節目ということで、クラシックスタイルのクロノグラフが登場。タグ・ホイヤーの歴史を知ることができる時計が、またひとつ生まれました。

歴代オータヴィアのなかから、コレクター人気が高いモデル『1550 SG』をベースにして復刻。プッシュボタンはダッシュボードタイマー時代のデザインを継承しています。シルバー×ブラックのパンダダイヤルにより、レトロな雰囲気がさらに引き立ちます。

ムーブメントは、連続計測が可能なフライバック式クロノグラフムーブメントの『ホイヤー02』。高精度の証であるCOSC認定クロノメーターも取得済み。ケースやダイヤルをブラックでまとめたこちらのモデルは、モードなルックスが魅力です。