ではその理由はというと、加工機械や技術の進化によって、これまで製造の難しかった新素材が製品化しやすくなったため。そして新素材を使用することで、時計を新鮮かつ多彩な表情にすることができるからです。
ということで、そんな新素材の代表とその長所を、腕元を個性的に際立たせてくれるモデルとともにご紹介します。
● 注目素材 01
鮮やかな色がず〜っと続くセラミック
しかし、焼成時に約30%収縮するため製造が難しく、高硬度のため加工や磨きも困難。そのため扱えるブランドは限られていて、そこも魅力なのです。
◆ ウブロ
アクティブなブルーが好アクセント!
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2018年に絶対不可能とされていた鮮やかな赤のセラミックを世界で初めて実現し、時計界のみならず全世界的な話題となったのです。
こちらは鮮やかなブルーが魅力のモデル。「ビッグ・バン」の精巧な複合構造ケースを収縮率の高いセラミックで正確に作り上げている技術力の高さも見どころです。
● 注目素材 02
頑丈なのに超軽量なチタニウム
しかし、近年は加工技術の進化により一般的に普及。基本的にはグレーですが、ステンレススチールのようなクローム仕上げにする技術も開発され、さまざまな表情を選べるようになったのも特筆点です。
◆ IWC
マットな質感が大人のシブみを引き出します
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そしてスイス時計界でいち早くチタンケースを実現したのが、IWC。以来、IWCはチタン使いの名手として知られています。
これは独特のグレーが一目で「チタンだ」とわかるのが魅力。マットな質感もステンレススチールとは一味違う格好よさで、腕元に個性を際立たせ格好いいです。
● 注目素材 01
F1カーにも使われるカーボンファイバー
非常に軽く・硬く・頑丈で、耐摩擦性、耐腐食性、耐熱性に優れるのが特徴。しかし、超高硬度のため加工が非常に難しく、また製造コストも非常に高い。
そのためカーボンケースを自社製造できるのは、ごく限られたブランドのみ。炭素繊維シートの独特の模様もチャームポイントです。
◆ タグ・ホイヤー
男ゴコロをくすぐる"世界で1本だけ"のケース
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加工に非常に手間がかかるため高価になりがちですが、腕元の差別化には最適です。また、マーブル状の模様が出るのも目を惹く特徴で、同じ模様がふたつとないため、オンリーワンな1本であることも魅力。
こちらのモデルは全体をブラックにまとめることで、6時位置に覗くトゥールビヨンのシルバーが際立っています。ケースバックを覗くと、ローターにもブラックのコート・ド・ジュネーブ装飾を施すこだわりよう。
● 注目素材 04
スケスケなのに超頑丈!なサファイアクリスタル
そのため、ケースの形に加工するのは、非常に困難。また、制作に手間と時間を要するので、高額になってしまうのも特徴。
しかし、金属では絶対に実現不可能な「すべてが透明」なケースは、サファイアクリスタルならではの魅力です。高硬度のため傷が付き難く、いつまでも新品の美しさを保てるというのもうれしいポイント。
◆ リシャール・ミル
その輝きは、まさに腕に載せる宝石
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この度発表したレディースモデルは、ブルーサファイアクリスタルのブロックから独特の3ピース構造のベゼル、ミドルケース、ケースバックを削り出し、完成させるのに約40日もの機械加工と仕上げ作業が必要とされます。
でも、その途方もない手間によって、またとない輝きを持つモデルが完成するのです。ブルーのほかにピンクとグリーンもあるのだとか。
■ お問い合わせ
IWC 0120-05-1868
ウブロ 03-5635-7055
タグ・ホイヤー 03-5635-7054
リシャールミルジャパン 03-5511-1555