大人の日常に寄り添う「クロノグラフ」といえば

数々の傑作時計を世に送り出してきたセイコー。そのひとつがクロノグラフです。

セイコーのクロノグラフの歴史は、1960年代から始まります。公式計時を担当した国際的なスポーツ大会では、アスリートの真剣勝負を完璧な計測で応えるために、0.01秒まで正確に計測するストップウォッチを開発。

その情熱は、1964年の国産初のクロノグラフであるクラウン クロノグラフや1969年の自動巻き式クロノグラフ1969 スピードタイマーへと結実しました。

現代に蘇ったセイコー プロスペックスのスピードタイマーは、セイコーの正確な計時への情熱や技術力への探求心を形にしたクロノグラフ。その伝統の力によって、大人の日常のさまざまなシーンに華を添える時計となっています。

挑戦心が詰まったクロノグラフだからこそ、同様に新しい挑戦を行う大人にこそ付けて欲しいもの。俳優から転身し、コーヒービジネスという新しい挑戦を始めた坂口憲二さんは、まさにスピードタイマーが似合う大人なのです。

そんな坂口さんが、注目の3モデルをLEON流のスーツ&セットアップスタイルでシーン別に纏います！

ビジネスシーンでは貫禄ある姿も見せたいもの。となれば、ダークトーンのダブルのスーツが最適でしょう。スーツには薄型のドレスウォッチが定石ですが、ブレスレットのクロノグラフを合わせると力強く頼もしい印象に。

あえてスポーツウォッチでハズしているので、ジャケットもボタンは留めずにスポーティ&カジュアルさを演出。こなれ感を楽しむのが正解です！

坂口憲二さん（以下、坂口）「僕自身は最近、カジュアルなスタイルが多いので、タイドアップは久しぶりでしたね。でも、焙煎士として、ビジネスマンとして、事業を拡大させていきたい今、大人の男としての姿を見せたいですし、TPOに応じたファッションはより求められるでしょう。

場にふさわしい格好でいると、背筋がシャンと伸びる。そういう気持ちも大切ですね。でも、そういう時でもスポーティなクロノグラフを選ぶことで、自分らしさは忘れたくないです」

起源となった1969 スピードタイマーは、世界で初めて垂直クラッチ方式を採用した自動巻きクロノグラフとして誕生し、クロノグラフ史に大きな足跡を残しました。

その歴史的モデルの創成期を彩ったモデルの意匠を活かしながら、ソーラー発電のクオーツムーブメントを搭載することで実用性とクラシカルな趣を兼ね備えたのが本作。

ホワイトダイヤルにブラックのインダイヤルを組み合わせた通称“パンダダイヤル”は、クロノグラフの定番配色です。当時、人気を博したスピードタイマーの特徴だった、アルミ製のツートーンベゼルのカラーをグレー×ブラックにすることで、実にモダンな仕上がりに。

大人になれば、プライベートでもキチンとしたいシーンが増えるもの。そんな時には、誠実さのあるネイビーカラーを上手に使いましょう。

柔らかな素材感のセットアップは、ドローコードタイプのパンツで着心地も快適。さらに、首元がやや緩めのタートルネックカットソーを合わせることで、キチンとした印象を与えながら、程よいカジュアルさとリラックス感を演出します。

腕元は、同色のダイヤルのクロノグラフでキリリと引き締めて。誠実さと快活さを兼ね備えたコーディネートです。

坂口「生地の肌触りが柔らかくて、着ていて気持ちがいいコーディネートですね。ネイビーの色も綺麗ですし、誠実でキチンと見えますが、パンツのシルエットもゆったりしていてカジュアルさもある。プライベートから、あとはカジュアルめの仕事関係の打ち合わせでも活躍しそうです。

それから、僕は元々、大ぶりなサイズの時計が好みなので、このモデルは特に気に入っています。ベゼルの赤も差し色として効いていますね」

初代スピードタイマーのネイビー×レッドのベゼルを継承したモデル。ケース径は41.4mmとガッチリとしたデザインながら、艶のあるネイビーのダイヤル＆ベゼルが腕元を華やがせます。

初代譲りのスクエア形状のインデックスや針には多面カットを施し、高級感をアップ。ブレスレットも肉厚に改良したことで、装着感・デザインともにヘッドとのバランスが向上しました。

デートや食事会など、ちょっと艶っぽいムードを出したい時は、ベージュトーンのコーディネートに注目。ピークドラペルのジャケットで男らしい色気を醸しつつ、インナーから時計のフェイスまでトーンを合わせることで、品良くまとめました。

ベージュのもつ柔らかな印象を纏いながら、腕元はクロノグラフで男らしさは担保。やや小ぶりなサイズ感と日焼けしたようなダイヤルカラーのどこかヴィンテージ調の風合いが、大人の渋みを後押しします。

坂口「カジュアルなジャケットの場合は白シャツ&ノータイというスタイルが多いのですが、インナーまで同系色のコーディネートというのは自分的には新鮮でしたし、取り入れたいスタイルですね。

時計のダイヤルカラーのカーキ色に合わせて、茶系でトータルコーディネートしているのも素敵です。ジャケットスタイルも、カラーと組み合わせでこんなに変わると実感できました」

マットな質感のダイヤルをカーキ色にすることで、ファッション感度を高めた1本。さらに、タキメーターの目盛りや蓄光塗料の色も同系でまとめ、シックながら華やかなクロノグラフとなりました。

39mmとやや小ぶりなケース径によってレトロな雰囲気も。この懐かしさと新しさの絶妙なサジ加減こそ、セイコーの伝統のなせるワザなのです。