「革新がいつしかクラシックに。僕もそんな料理を作りたい」
![小林 圭シェフ オーデマ ピゲ](https://assets-www.leon.jp/image/2021/02/17041945333724/0/210202LEONjp7684.jpg)
小林さんが「オーデマ ピゲ」の存在を知ったのは、日本を離れてパリで修行を始めた2003年の頃。10代の頃から機械式時計に興味があったそうですが、現地で知り合った時計好きから世の中には“世界三大時計”と称される別格級のブランドが3つあると教えられ、その一角である「オーデマ ピゲ」、その中でも特にロイヤル オークに俄然強く惹かれるようになったとか。
そして遂に手に入れた最初の「オーデマ ピゲ」が、ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン。1972年に誕生した初代ロイヤル オークの復刻版として2012年にリリースされたものです。
「八角形のベゼルデザインやサイジングもさることながら、超高級ブランドがあえてステンレス素材でスポーツウォッチを作ること自体、当時は極めて革新的なことだったはずです。その革新が何十年も経てラグスポ時計のクラシックになっている。それがすごくいいなと思ったんです。僕も料理の世界で革新を続けながら、いつかクラシックといわれる域の料理を作りたいなと決意を新たにしたことを覚えていますね」
「ダブルテンプが、自分を支えてくれる存在のありがたさに気づかせた」
▲ 「ロイヤル オーク ダブル バランスホイール オープンワーク」自動巻き、ブラックセラミックケース(41mm)×ブレスレット。840万円/オーデマ ピゲ(オーデマ ピゲ ジャパン)
▲ 実はこちらのモデルは、小林圭さんが2020年にミシュラン三つ星を獲得した記念に購入したもの。ケース裏には特別に三つの星マークをエングレービングしてもらったそうです。
▲ 「ロイヤル オーク ダブル バランスホイール オープンワーク」自動巻き、ブラックセラミックケース(41mm)×ブレスレット。840万円/オーデマ ピゲ(オーデマ ピゲ ジャパン)
▲ 実はこちらのモデルは、小林圭さんが2020年にミシュラン三つ星を獲得した記念に購入したもの。ケース裏には特別に三つの星マークをエングレービングしてもらったそうです。
もちろん、デザインもお気に入りのポイントと語ります。
「芸術作品のような趣きがありますよね。このモデルはケースとブレスがブラックだから、少しモードなテイストがあるのもいい。僕の好きなファッションともとてもよくなじみます。素材がセラミックだから着用感が軽く、傷がつかないのも魅力。
時計の傷はその人の人生の思い出だ、みたいな考え方もありますが、そういう凝り固まった概念からポンと超越してしまっている。そもそも、繊細な料理を作っているシェフが傷だらけの時計をしていたらイヤじゃないですか(笑)? 少なくとも僕は、美しい時計をしながら美しい料理を作りたいと考えています」
「この時計は1分、1秒を大切に過ごせと訴えかけてきます」
![▲ 「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ」自動巻き、18KPGケース(41mm)、アリゲーターストラップ。475万円/オーデマ ピゲ(オーデマ ピゲ ジャパン)](https://assets-www.leon.jp/image/2021/02/17042000476421/0/210202LEONjp7715.jpg)
もっとも最初に写真を見た時は、随分と変わったデザインだなと思ったんです。丸型ながらミドルケースは八角形で、風防も複雑にカーブしている。でも実物を見たら一発でしびれた。特にこのブルー文字盤は素敵ですね。とても色気を感じます」
さらに小林さんは、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲという名称にも魅力を感じたとか。
「新しい1日が始まる直前の11時59分という意味ですよね。とても素晴らしく、コンセプチュアルなネーミングだと思います。1日が切り替わる1分は、特別なものとして意識されやすい。けど、そもそも1分の重みはいつでも変わらない。常に1分1秒を大切に過ごすことで前へ前へと進めるんだ、と訴えかけられているように僕は感じる。そこもすごくカッコイイなと」
「良い時計と料理は、人生の薬みたいなものです」
![小林 圭シェフ オーデマ ピゲ](https://assets-www.leon.jp/image/2021/02/17042340055545/0/210202LEONjp7667.jpg)
「難しい質問ですが、高級時計も私たちの作るフランス料理も、生きていくうえで必要かと言えば必ずしもそうではない。時間なんてスマホでもわかるし、お腹を満たすためだけなら他にもっと手軽な料理がある。でもなぜ存在するのかというと、心を満たすから。“人生の薬”といいますか、ちょっとアートに近い存在なのかもしれないな、とも思います」
![「Maison KEI」というフレンチレストラン](https://assets-www.leon.jp/image/2021/02/18021834370129/0/_DSC2591.jpg)
「地域活性化のため、そして何よりお客様に最高のロケーションの下で素晴らしい体験をしてもらいたくて、このお店をオープンしました。御殿場の魅力は、富士の湧水が70年かけて流れていて、近くに畑も海もあるところ。新鮮な食材を使えるのは、料理を提供すうえで最高の環境です。銀座の一等地ではできない料理をぜひ体験してもらいたいです」
ちなみに「Maison KEI」は、とらやのアンコを使った料理を食べられる世界唯一のレストランでもあるそう!
「とらやさんって、500年もの歴史を持つんですよ、知ってました? そして『オーデマ ピゲ』も145年という時計界きっての長い歴史を備えている。どちらも基本を持ちながら、時代に合わせた提案もしているから、そういう本当の老舗ってすごいなぁと思う。歴史にあぐらをかいているだけではないから、今に続いているんですよね。
僕はパリでお店を開いてまだ10年そこそこですが、ここに至るまで数え切れないほど苦労がありました。だからこそ長い歴史を備えたブランドには素直に頭が下がりますし、ボクも一歩一歩歴史を作っていきたいなと思います」
![小林 圭シェフ オーデマ ピゲ](https://assets-www.leon.jp/image/2021/02/28064203845281/0/210202LEONjp7730.jpg)
● 小林 圭(こばやし・けい)
1977年、長野県生まれ。長野や東京のレストランで修業後、99年に渡仏。南仏やアルザス地方の星付きレストランで地方料理を中心に学んだ。 2003年より、アラン・デュカス氏のレストラン「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」で7年間働き、約5年間、スーシェフを務めた。11年、パリに「レストラン ケイ」をオープン、12年には、ミシュラン一ツ星を獲得した。
■ お問い合わせ
オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000