2021.05.31
featuring 宮尾俊太郎
天才ダンサーを魅了した「ブランパン」の複雑時計
バレエダンサーとしてだけでなく俳優や振付師として活躍する宮尾俊太郎さん。複雑機構のカレンダーウォッチを身に付けることで、生活が豊かにそして身のこなしまでスマートになるのだとか。その秘密とは一体どこにあるのでしょう。
- CREDIT :
写真/大森 直(TABLE ROCK) スタイリスト/仲唐英俊(TABLE ROCK) ヘアメイク/竹井 温(&’s management) 文/長谷川 剛(TRS) 取材協力/Jam
念願が叶った記念に最高の一本を探して
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「このブランパンを手に入れたのは、確か2015年ころ。僕が所属していたKバレエ・カンパニーでプリンシパルに選出され、念願のひとつが叶った年だったんです。それにともない人前に出ることも増えまして、そういったシーンや盛装にマッチするハレの一本が欲しいと考えていたのです」
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「実は時計のことは、それまであまり知らなかったんです(笑)。ただ、いろいろなモデルをチェックするなかで目に止まり、単純に美しい時計だなと思ったのが切っ掛け。いわゆる一目惚れであり、至高の一本を手に入れるならこれしかないと思ったのです。いろいろ調べて行くうちに、ブランパンは世界最古の時計ブランドであり、オーソドックスな丸型モデルしか作らないなど、こだわりの深い名門であることを知りました。このコンプリートカレンダーも伝統意匠を極めたデザインや、見やすくそして整ったレイアウトなどに、長い年月を掛けたどりついた境地のようなものを感じます」
手間を掛けることで生活は味わい深くなる
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「確かに毎日身に付けてないと止まってしまいます。そうするとカレンダーなどをひとつずつ修正していく必要があるのですが、そういった手間も僕は大事だと考えます。現代の生活は次から次へと便利になっていくもの。しかし手間を掛けることで豊かになる事柄もたくさんあります。食事や人間関係など、インスタントに済まそうとすると深味が出ません。自分の時を刻んでくれる時計に対し、手間を掛けられるということは、とても喜ばしいものだと思っています」
このブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダーは、ハレの日のために購入されたもの。どういったシーンで実際に着用しているのでしょう。
「舞台の制作発表やレセプションのときなどに使用しています。ただ、あまりにお気に入りになってしまったので、少し良いレストランに出掛けるときなども付けて行きます。僕にとって高価なアイテムゆえに、この時計を付けているときは少しだけ身が引き締まります。ぶつけて傷つけたくないということもあり、振る舞いや所作など無意識に気をつけているように感じます。時計に矯正されている、というほどではありませんが、きっとこの時計を付けている自分は、いつもよりスマートな身のこなしであるように思います(笑)」
古典と最先端をバランス良く取り入れて
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「練習で踊っている自分の心拍数を計りたいと思っているときに、アップルウォッチの存在を知りました。フルで身体を動かした時に、どれくらいの負荷を身体に掛けているかを細かく把握しておくこともプロにとっては重要。そこでいろいろな器具をリサーチしたのですが、アップルウォッチなら時計にもなるしストップウォッチも付いているし、電話にもなると聞いて即決したんです。ただし、この時計から伝統の重みや凄みなどを感じることはありません。しかし先端技術をしっかり生活になじませることも現代人にとっては重要です。古典と最先端。バランス良く生活に活かすことで、より良い暮らしになると信じています。次世代モデルなどで血圧が測れたり脂肪燃焼効果が確認できる機能が付けば、もう最高ですね(笑)」
ブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダーとアップルウォッチの二本で、理想の時計生活を送っているように見える宮尾さん。しかしすでに次なる一手を考えているとのこと。
「ブレゲのトゥールビヨンが気になっています。聞けばブレゲもブランパンに負けず劣らずの名門ブランド。しかも複雑機構であるトゥールビヨンに一家言ある実力派と言われています。僕の所有しているフルカレンダーもそうですが、バネと歯車だけで驚くような機構を作り上げる名門の機械式時計は、本当に素晴らしい。眺めているだけで奥深いロマンを感じずにはいられません」
● 宮尾俊太郎(みやお・しゅんたろう)
1984年生まれ、北海道出身。海外バレエ留学の後、20歳のときに熊川哲也率いるKバレエカンパニーに入団。2015年に同カンパニーにてプリンシパル(最高位ダンサー)となる。その後TVドラマや舞台を中心とする俳優活動のほか、振り付け師としても活動し活躍の場を広げる。今年6月からはミュージカル「マタ・ハリ」にてヴォン・ビッシング役として出演。