2018.04.04
【バーゼル速報02】
世界が注目!? 最新のロレックスはどうなった?
スイスのバーゼルで行われる世界最大規模の時計見本市が、「バーゼルワールド」。著名な時計ブランドが多数出店するなかで、静かな地殻変動が確実におこっている模様。そんななから、LEON.JPが注目する時計ブランドの最新作と目が離せないブランドの動向をご紹介します。今回は、世界中でますます人気が高まる、ロレックスの動向です。
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写真/小林孝至 取材・文/福田 豊
◆ ロレックス
揺るぎない、ラグジュアリースポーツの最高位
そして入り口を入ってすぐの広場正面の、ひときわ目を惹く場所にあるのが、ロレックスとパテック フィリップ。大通りを挟み、左にロレックス、右にパテック フィリップのブースが建つのが、古くからの「バーゼルワールド」を象徴する風景となっているのです。
その理由を、かつて、こう教えてくれたひとがいました。「ロレックスとパテック フィリップがバーゼルワールドの一等地に建つのは、この2ブランドに敬意を払われているため。クォーツ式の台頭によりスイス時計界全体が衰退してしまった際に、ロレックスとパテック フィリップの変わらぬ作風と人気がその大きな危機を打ち破り、いまの機械式時計の復興がなされたことに、スイス時計ブランドのすべてが感謝しているためだ」と。
はたして、その真偽はともかく、クォーツ式全盛から機械式復興にかけての1980年代のころ、ロレックスの世界的人気が爆発したのは確かなこと。日本でも大ブームとなったのをリアルタイムで体験した方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、その直後に起きた「デイトナ」(正式名は「コスモグラフ」で「デイトナ」はその一仕様であった)のヴィンテージモデルの急激な価格高騰は、ちょうどそのころ自動巻きへとモデルチェンジがされたときに、旧型の手巻きモデルがイタリアの『L’UOMO VOGUE』誌のファションページで使われたことが要因のよう。それがきっかけとなり、ディスコンになった旧作が世界的に注目され人気となった、というのが有力な説です。
また、石原裕次郎が愛用し広く知られることとなった、80年代の憧れのモデルであったレッドとブルーのベゼルがトレードマークの「GMTマスター」に、同じく80年代に席巻した「デイトジャスト」に使われた5連のジュビリーブレスレットを付けた、新しい「GMTマスター Ⅱ」が登場したのも、当時を知る者としては感慨深いところ。
そういえば、かつて、こんなことを教えてくれたひともいました。「ロレックスのゴールドケースは南の島の高級リゾートホテルのプールサイドでピニャコラータを飲みながら、なぁんていうのが似合うんだよね」と。
なるほど、確かに遠くからでも目を惹く、豪奢なサファイアとダイヤ装飾の「コスモグラフ デイトナ」などは、まさにそう。イエローゴールドの「デイトジャスト」や「デイデイト」も、その豪華さがリゾート地などのライフスタイルにぴったりです。
つまり、ロレックスは、最高峰ラグジュアリースポーツのひとつ、ということ。今年の新作を見て、それを改めて確信することができました。
バーゼルワールドとは?
「BASELWORLD」=「バーゼルワールド」は、毎春先にスイスのバーゼルで開催される、世界最大級の時計宝飾見本市。そもそもはスイスの主要産業である工業製品を国内外に披露する「スイス工業展」が起源で、昨年100周年を迎えました。
そんな長い歴史と伝統から、市民にとっては“年に一度の祭事”のようになっており、チケットを買えば誰でも入場できる、まさにお祭りのような明るくオープンな雰囲気が特徴。週末には、友だち同士や、カップル、ベビーカーを押した家族、老夫婦、犬連れの方など、さまざまな来場者が皆うれしそうに時計を眺めている姿を見ることができます。
■ お問い合わせ
日本ロレックス 03-3216-5671