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2024.06.14

あのピニンファリーナがついにクルマメーカーに! ロケットのような速さのカスタムカーって?

イタリア(車)好きオヤジさんなら、よくご存知の名前がピニンファリーナ。フェラーリやアルファロメオやランチアといったスポーティブランドをはじめ、世界中の自動車メーカーのために車体をデザインしてきました。その“ピニン”がついに、クルマメーカーへと大変身!

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/Automobili Pininfarina Japan

完全なカスタムカーとしてオリジナルの一台を販売

ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 1400kW(1900馬力)の最高出力と2340Nmの最大トルクで、静止から時速100kmまでを1.86秒で加速。
アウトモービリ・ピニンファリーナという新会社で手がけるのが、なんと1400馬力のハイパーGT「バッティスタ」。2024年5月に、私、箱根で試乗しました。感想をひと言でいうと、ロケットに車輪がついているような速さです。150台限定で、しかも世界に2台と同じクルマがない、完全なカスタムとして販売されるのも話題になっています。

「私たちは自動車の車体をデザインするカロッツェリアとして1930年に創業。みずから自動車を作るのは創業者のバッティスタ・ファリーナの夢でした。今回、その夢が実現しました」。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 「公道走行可能なイタリアンカーとして最強・最速」をうたう。
そう語ったのは、日本での発表のために来日したアウトモービリ・ピニンファリーナのパオロ・デラッチャCEO。クロアチアのハイパー(超高性能)GTのメーカー、リマックが開発したシャシーを使い、細かなチューニングと内外装のデザインはイタリア、トリノのアウトモービリ・ピニンファリーナの工場で行います。
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ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ エモーショナルになりすぎず空力を最大限に活かした機能的なデザインが特徴的。
内容がすごい。カーボンファイバーのシャシーを使い、モーターは前後左右各輪に1基ずつ。4輪を個別に、加速、コーナリング、減速、すべてがコンピューターによって的確に制御されます。

ドライバーの運転のクセを学習して、加速やコーナリング時のトルクコントロールなどを行い、サーキットでは、そのドライバーにとっての最速のタイムがたたき出せるよう、車載コンピューターがサポートしてくれるのです。

速い速度でもって、どんなカーブだろうとクイクイ気持ちよく曲がります。加速はすばやく、減速は確実に。ドライブモードによってキャラクターが大きく変わるのも、オーナーのための楽しみでしょう。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 大きな開口部をもつシザードアが採用されているので乗降性は楽。
「このクルマが、従来の大排気量で12気筒とか16気筒との多気筒エンジンを好んできた顧客にどれだけ受け入れてもらえるか、いまのところ未知数です」。
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絶対に日本でウケる! その理由とは?

日本での販売パートナーを務めるSKY GROUPの担当者はそう言います。でも、完全貸し切りにした箱根ターンパイクで乗ってみて、ハイパースポーツカーのなかでも、このクルマと張り合えるだけの加速性能とコーナリング能力をもったモデルはそうそう見つからないんじゃないかと感じ入りました。つまり、絶対にウケそう。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 左がインスピレーションの源泉という1955年のランチア・フロリダ。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ ボディ外寸は全長4912mm、全幅2240mm(ミラー含む)、全高1214mmで、ホイールベースは2745mm。
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公道でも扱いやすく快適なスーパースポーツカーの誕生

なぜサーキットでの試乗会にしなかったのか。理由を問うと、一般道での扱いやすさと、快適性を体験してもらいたかったので、との答えです。たしかに、硬いは硬い。でも不快ではありません。彼女とのドライブにも十分使えます。静かだし。

内装も凝りまくっています。今回の試乗車は「バッティスタ55」と名付けられた仕様です。内外装の仕上げのインスピレーションになった1955年のランチア・フロリダから命名されています。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ ピュアEVだがインバーターやブレーキの冷却、効率的なダウンフォースを生むなど、走行中の風も重要。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ ドライブモード切り替えや自分好みのコンフィギュレーションが設定可能。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 写真だとタイトに見えるかもしれないけれど車内は快適。ポルトロナフラウに特注したというエージング加工が美しいレザーを採用しています。
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バッティスタ・ファリーナ時代に送りだされたランチア・フロリダは、エレガントなセンターピラーレスの4ドアハードトップ。サーキットがもっとも似合いそうなバッティスタですが、じっさいはエレガンスも忘れていないということのようです。今回は、ポルトロナフラウ社にオーダーしたエージングしたような表面処理のレザーが、雰囲気を出していました。専用のラゲッジセットも販売されます。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ コクピット背後のトランクにきれいに収まるよう設計された専用のラゲッジセットも用意される。
ピニンファリーナ EV スーパーカー
▲ 10台限定という超希少なB95。
バッティスタの価格は220万ユーロから。オーダーすると、トリノのアウトモービリ・ピニンファリーナへと招待され、そこで同社のデザイナーと話し合いながら仕様を決めていきます。なので本当は、上記のように“フロリダのイメージで仕上げてほしい”とか言えるとよりカッコいいでしょうが、きっとうまくサポートしてもらえるでしょう。
ピニンファリーナ EV スーパーカー

■ Pininfarina BATTISTA

全長×全幅×全高/4912mm×1214mm×2240mm
ホイールベース/2745mm
電気モーター×4/全輪駆動
バッテリー容量/120kWh
最高出力/1400kW
最大トルク/2340Nm
一充電あたりの走行距離/476km
価格/220万ユーロ〜

■ お問い合わせ
アウトモービリ・ピニンファリーナ・ジャパン
TEL/03-3447-1909

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