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2024.05.17

刺激的な韓流アイドル? ヒョンデIONIQ 5 Nの正体は“ハイパフォーマンスEV”でした

人で例えるなら、韓流スターかK-POPの歌手かと。ハンサムと形容したくなる「ヒョンデIONIQ 5 N(アイオニック・ファイブ・エヌ)」が、日本上陸です。走りもいい。ガソリンは使わない。結構な万能選手でもあります。

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/Hyundai Mobility Japan 編集/Web LEON

「N」のネーミングはスポーツモデルの証

ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ 車体色は10色(写真はIONIQ 5 N専用のパフォーマンスブルーマット)。
IONIQ 5 Nは、韓国で2023年に発表された4ドアのピュアEV。最大の特徴は、スポーツカー並みの走行性能。一方、静かで乗り心地も上々。助手席の彼女は快適で、ドライバーは楽しい。ふたつの面でとてもよく出来たクルマであります。

2024年6月5日に日本での発売が決まったIONIQ 5 N。それに先がけて4月下旬に日本でメディア試乗会が開催されました。クルマに詳しいかたなら、2022年から日本で発売されている「ヒョンデIONIQ 5」とどこが違うの? って思うのでは。

まったく違います。これが答え。サブネームにある「N」はヒョンデのラインナップの頂点に位置するスポーツモデルのこと。BMWだと「M」、アウディだと「RS」、トヨタだと「GR」に相当します。世界ラリー選手権などでも活躍するヒョンデだけに、走りに特化したモデルに「N」をつけています。
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ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ 前後にエアロパーツを装備して最高速は時速260km。
実際、IONIQ 5 Nは最高出力がシステム合計で478kW、最大トルクは770Nmに達します。静止から時速100kmまでの加速に要する時間はたった3.4秒。スーパースポーツカー並みです。

サーキットを走ると、加速のよさとともに、カーブを曲がる時の安定性は大したものだと感心します。パワーが上がっているだけでなく、ボディ剛性をうんと高め、専用サスペンションシステムと専用ブレーキと専用タイヤを与えられただけあります。
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クルマ好きも大満足な、ドリフトだってお手の物

ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ 駆動方式は、前輪100%、前後50%ずつ、後輪100%と駆動モードが選択可能。
もうひとつの楽しさは、ドリフト走行が結構、簡単に出来てしまうこと。モニターで「Nドリフトオプティマイザー」を選択すると、後輪へのトルク配分が多くなって、ボンッと強めにアクセルを踏んでハンドルを切ると、フロントを軸にしてリアの部分が外へとふくらんでいきます。
ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ ヘッドレストレイント(ヘッドレスト)一体型のハイバックシートは合成スエード張りで滑らずクッション性も良好。
そののち、アクセルペダルの踏みぐあいと、ハンドルの切れ角を調整すると、クルマはリアがグイグイと前に出ようとして、いわゆるドリフト状態が続きます。一般道では出来ませんが、これ、病みつきになること間違いなしの楽しさ。クルマ好きオヤジさんの娯楽として、かなり高得点をあげたい。
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ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ ハンドルに設けられた丸い「N」のボタンは、左がスポーツ+の「Nモード」呼び出し、右がアクティブサウンドのセレクター。
サブネームの「N」は、ヒョンデが製品の開発テストを行っているドイツのニュルブルクリングの頭文字でもあります。よって、IONIQ 5 Nもサーキットでの走りの性能を重視して開発されたといいます。

なので、速く、あるいは長い時間走るために、バッテリーの温度管理を切り替えられたり、駆動をピュア後輪駆動に切り替えることも可能。回生ブレーキも、最大なんと0.6Gのストッピングパワーを発揮。
ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ 赤いNGBは押すと10秒だけ最大パワーを得られるモード。
アクセルペダルに載せた足の力を緩めるだけで、強力なブレーキとともに狙った方向へぐっとノーズが向くので、小さなカーブが連続するコースを素早く駆け抜けていくことが出来るようになっています。
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多彩なギミックで、ヤル気スイッチがオン!

ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ ウインカーを出したほうの死角がカメラで見られる機能はほかのモデルと同様に便利(写真は筆者)。
楽しさでいうと、エンジンは載っていないのに、疑似回転計があったり、シフトダウン(のようなこと)をすると、減速もするし、その際、多気筒エンジンを模した勇ましい排気音が響きます。

エンジン排気音は、外部用スピーカーも設けあり、サイレントにすることも、まわりを楽しませることも出来るのです。これを聞いていると、まずいことに(笑)どんどんヤル気がかきたてられます。自制心がなにより必要なクルマといえるかもしれません。
ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ 後席も空間的余裕がたっぷりあって利便性も抜群。
そして電子制御サスペンションによる乗り心地は、日本向けに調整しているそうで、市街地や高速では、ゴツゴツ感はほぼなくて、しなやかで気持ちよいもの。疑似エンジン音を切ればEVなので車内はほぼ無音。好きな音楽を楽しむのも可だし、3000mmのロングホイールベースの恩恵で広いリアシートの乗員とも無理なく会話が楽しめます。
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このクルマが持っているすべての機能を使いこなすには、時間が必要です。そんなクルマ、ほかにありますか? そこもモノ好きの心をくすぐります。
ヒョンデIONIQ 5 N EV
▲ モニターでさまざまな機能の呼び出しが可能。
ピュアEVというと、ある程度のイメージが確立しつつある昨今ですが、「これはハイスピードEVでなくハイパフォーマンスEVです」と、試乗会のために来日したNブランドとモータースポーツのヘッドを務めるバイスプレジデントのティル・ワルテンバーグ氏の言葉にある通り、従来の常識を覆してくれるモデルであります。

日本での価格は未定。ただし日本法人のヒョンデ・モビリティ・ジャパンでは「900万円前後」を予定しているといいます。限定50台のファーストエディションの予約も始まっています。

■ Hyundai Ioniq 5 N

全長×全幅×全高/4715×1940×1625mm
ホイールベース/3000mm
モーター前後1基ずつ 全輪駆動
最高出力/478kW
最大トルク/770Nm
バッテリー/リチウムイオン84.0kWh
価格/未定

■ お問い合わせ
Hyundai Mobility Japan
HP/詳しくはこちら

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