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2024.11.11

ムチ尻はクルマの進化そのものだった説!?

オヤジを惹きつけてやまないムチ尻クルマ。そこにはちゃんと化学的理由があったんですというお話。旧車から最新までその進化の過程から紐解きますよ。

CREDIT :

写真/長谷川直紀 文/大谷達也 編集/市村広平、加藤寛太(ともにLEON)

走る、曲がる、止まるに特化すれば
最後にたどりつくのはやっぱりココ

クルマの始まりも最新も実はムチ尻でした

マセラティ A6GCS ベルリネッタ ピニンファリーナ

光と影が織りなす歴史的"美尻"

揺れ動く谷間は、レーシングカーとロードカーの
境界線ともいえるもの。そこには現代のマセラティへと
続く物語の第一章がありました。

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◆ マセラティ A6GCS ベルリネッタ ピニンファリーナ

マセラティのコンセプトを確立した記念すべき一台

葉巻型フォーミュラカーをロードカーに仕立て直したA6GCSは、わずか54台が生産されたのみ。写真のベルリネッタ ピニンファリーナはさらに少なく、たった4台しか造られなかったそう。レーシングカーの性能と公道も走れる快適性を組み合わせるマセラティのコンセプトは、このモデルで確立されたといいます。
マセラティ A6GCS ベルリネッタ ピニンファリーナ

SPEC

全長×全幅×全高:3840×1530×860㎜
エンジン:2.0リッター直列6気筒 
最高速度:235㎞/h
マセラティ(マセラティ ジャパン)

マセラティ A6GCS ベルリネッタ ピニンファリーナ 合計で4台しか造られなかったA6GCSベルリネッタ ピニンファリーナは、ミッレミリアやタルガ・フローリオといった1950年代の公道レースにも参戦。写真のNo.643は1954年のミッレミリアに出場して無事に完走したそうです。
▲ 合計で4台しか造られなかったA6GCSベルリネッタ ピニンファリーナは、ミッレミリアやタルガ・フローリオといった1950年代の公道レースにも参戦。写真のNo.643は1954年のミッレミリアに出場して無事に完走したそうです。
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「お尻が始まりだった」というのは奇妙な書き出しですが、クルマの歴史においてお尻がそのくらい重要な役割を果たしたというのは本当の話です。

まずご紹介したいのは、マセラティの基礎を築いたとされる「A6GCS」。もともとは葉巻型をしたレーシングカーでしたが、タイヤがむき出しのままでは公道を走れない。そこでタイヤにカバーを取り付け、それをボディと一体化したら、こんなスタイリングになってしまったというシロモノです。つまり“公道も走れるレーシングカー”がコンセプトというわけですが、その名残はお尻の形にもしっかりと表れていて、葉巻部分とタイヤをカバーする部分の間に谷間が生まれ、これがムチ尻と相まってなんともいえずセクシーな佇まい。

もう一台はロールス・ロイスが生み出した初のEV「スペクター」。ご存知のとおり、EVにとっては1回の充電で何㎞走れるかが命。これを延ばすにはエアロダイナミクスが重要になりますが、ロールス・ロイスは流れるようなクーペラインでこの要求に応えました。そのふくよかなお尻は、男ゴコロをくすぐってやみません。クルマの歴史の始まりであるGTカーも、テクノロジーを詰め込んだ最新EVカーも、双方お尻がムッチリという奇妙な共通点が示すもの。それは、お尻の追求はクルマ本来の性能の追求でもあるということなのです。
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ロールス・ロイス スペクター

シャープなラインに込められた美尻の未来

潔く削り取られたルーフラインは
飽くなきエアロダイナミクスの追求から生まれたもの。
そこから見えてくるのは美尻の未来です。
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◆ ロールス・ロイス スペクター

ロールス・ロイス初のEVは切れ味の良いクーペボディで登場

100年以上にわたって究極の静けさやなめらかさを追求してきた彼らがEVに行きついたのは、ある意味で論理的帰結。その初作であるスペクターに優れた空力ボディが与えられたのも、ごく自然な流れといえるでしょう。シャープに切り取られたそのテールエンドは、未来における美尻のあり方を物語っているかのようです。
ロールス・ロイス スペクター

SPEC

全長×全幅×全高:5475×2144×1573㎜
バッテリー:リチウムイオン
最高出力:430kW 
最大トルク:900Nm
航続距離:530km 
価格:4800万円〜/ロールス・ロイス(ロールス・ロイス・モーターカーズ)

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流れるようなショルダーラインや鋭く切り取られたルーフラインは、このデザインスケッチからも見て取ることができます。それは堂々としたボディサイズだからこそ描ける、いかにもロールス・ロイスらしいスタイリングといえます。
▲ 流れるようなショルダーラインや鋭く切り取られたルーフラインは、このデザインスケッチからも見て取ることができます。それは堂々としたボディサイズだからこそ描ける、いかにもロールス・ロイスらしいスタイリングといえます。
2024年10月号より
※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

マセラティ ジャパン 0120-965-120
ロールス・ロイス・モーターカーズ 0120-980-242

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