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2025.03.05

【雪道試乗インプレッション】スバルの新型車「クロストレックPremium S:HEV」の実力は?

ストロングハイブリッド化されたエンジンを搭載したスバルの新型車「クロストレックPremium S:HEV」。モータージャーナリスト小川フミオがその実力を検証。ストロングハイブリッドになって燃費はどう変わったのか?

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/SUBARU

スバル「クロストレックPremium S:HEV」

エンジンのストロングハイブリッド化が最大のポイント!?

クロストレックはベースのインプレッサよりオフロードテイスト強めのSUV。
▲ クロストレックはベースのインプレッサよりオフロードテイスト強めのSUV。
この冬、オヤジさんは、スノースポーツを楽しんでるでしょうか。大雪でそれどころではない地域もあって、たいへんなこととお見舞い申し上げます。雪というのは、なかなかたいへんなものです。そんな雪の中でテストドライブをしたのが、スバルの新型車「クロストレックPremium S:HEV」であります。

「クロストレックPremium S:HEV」は、現行のラインナップに追加された車種。最大の特徴はストロングハイブリッド化されたエンジンにあります。これまでは、発進や加速のときだけモーターを使うマイルドハイブリッドでしたが、今回は満を持して(?)より燃費にすぐれるストロングハイブリッドが設定されました。
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クロストレックの外観上の特徴はフェンダーまわりとボディ下の黒い合成樹脂製のクラディング。
▲ クロストレックの外観上の特徴はフェンダーまわりとボディ下の黒い合成樹脂製のクラディング。
2024年12月に発売されて、2025年になって、メディア向けに試乗の機会が提供された場所が青森。温泉好きオヤジさんならご存知のはずの名湯、酸ヶ湯温泉と市内を往復しました。

すぐれたAWD(全輪駆動)システムも自慢なスバルなので、雪上の走破性を含めてクロストレックS:HEVを体験してほしいという思惑だったと聞きましたが、コースは除雪が行き届き、せいぜいウエットという状態。まあ。おかげさまで、バッテリー駆動でのモーター走行の醍醐味を味わうことができました。ひと言でいって気持ちよく走ってくれます。
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11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが扱いやすい。
▲ 11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが扱いやすい。

スバルならではの工夫で、燃費はどう変わったのか?

今回のハイブリッドシステムは、トヨタ自動車から一部技術提供を受けてます。駆動用モーターを、スバル車といえばの水平対向エンジンに組み込んであります。おかげで燃費は、リッター18.9km。マイルドハイブリッド版は16.4kmなので、あきらかに良くなってるんですね。

スバル車大好き、というオヤジさんなら、他社のハイブリッドシステムを導入しても、ずっとこだわってきた機械式のプロペラシャフトを捨てなかったことを、スバルの英断、と評価するのでは。
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後席シートは6:4分割なのでゴルフバッグも搭載可能。
▲ 後席シートは6:4分割なのでゴルフバッグも搭載可能。
トヨタの「E-Four」というハイブリッドのヨンクシステムは、後輪をモーターで駆動します。これはこれで、いざという時のスタンバイシステムとして評価したいのですが、新車の試乗会をわざわざ冬の青森で開こうというスバルとしては、エンジンがどうなっても、4WDシステムはしっかりと機械式を守りたいのでしょう。

ドライブ感覚は、スムーズ。発進から加速は、モーターがトルクを積み増してくれるので、力強く、かつ、マイルドハイブリッドよりさらに、モーターで走る領域が拡大しているため、ある種の爽快感があります。
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ストロングハイブリッドとも呼ばれるS:HEVは「Premium」なるグレード。
▲ ストロングハイブリッドとも呼ばれるS:HEVは「Premium」なるグレード。
低重心と左右の重量バランスにこだわった、スバル伝統の水平対向エンジンは、クロストレックS:HEVでは、排気量が2.5ℓに拡大しています。燃費を重視してミラーサイクル化したため、一方でややトルクが薄くなったのをカバーするための排気量アップでしょう。

エンジンが始動すると、独特のビート感がからだに伝わってくるようで、これもスバル車だからこそ味わえるものです。ハンドルを操作したときの車体の動きは良いし、足まわりも車体の動きをうまく制御してくれていて、運転のたのしさと快適性を両立しています。
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気になる走行性能はどう進化した?

前席シートはドライバーをしっかりと支えるデザイン。
▲ 前席シートはドライバーをしっかりと支えるデザイン。
「アイサイト」という3つのカメラを使った安全運転支援システムも充実していますし、大きな縦型モニターが見やすいセンターディスプレイの機能性の高さも、クロストレックS:HEVの特長です。体験してみると、オヤジさんも、ナビって縦型画面のほうが使いやすい、と感じるのではないでしょうか。

そういうわけで、走りもスムーズで、乗員保護にも手厚い、クロストレックS:HEV。きみを守っているんだよってメッセージが伝わるんじゃないでしょうか。彼女と雪山へ行くのもよし、もうすこし暖かくなればキャンプもよし海もよし。ふたりの大事なパートナーになってくれるでしょう。

「クロストレックPremium S:HEV」の価格は、前輪駆動が323万4000円から、AWDが344万8500円からとなってます。装備がより豊富な「EX」の設定もあり。
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ボディディメンションは全長4480mm、全幅1800mm、全高1575mm。
▲ ボディディメンションは全長4480mm、全幅1800mm、全高1575mm。
荷室容量は279リッターとややコンパクトながら後席バックレストを倒すことで実用性が拡大。
▲ 荷室容量は279リッターとややコンパクトながら後席バックレストを倒すことで実用性が拡大。
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■ SUBARU クロストレックPremium S:HEV

全長×全幅×全高/4480×1800×1575mm
2.5L DOHC 16バルブ AVCS 直噴+2モーター
[e-BOXER(ストロングハイブリッド)]
最高出力/118kW(エンジン)88kW(モーター)
最大トルク/209Nm(エンジン)270Nm
Nm(モーター)
車重/1660kg

スバル公式サイト
HP/https://www.subaru.jp

● 小川フミオ

クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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