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2025.03.12

フォルクスワーゲンの新型「パサート」は何が変わったのか?

フォルクスワーゲン・ジャパンが2024年11月に発売した新型「パサート」。「ガソリン・マイルドハイブリッド」「ディーゼル」「プラグインハイブリッド」とエンジンの選択肢が多いこと、ワゴンボディのみとなったことなど話題豊富。中でも注目の「eHybrid(イーハイブリッド)」をジャーナリスト小川フミオが試乗リポートする。

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/フォルクスワーゲン・ジャパン 編集/高橋 大(Web LEON)

ワゴンボディだけになった新型パサートの魅力とは?

好燃費でいて軽快な走りがたのしめるのが特長。
▲ 好燃費でいて軽快な走りがたのしめるのが特長。
ドイツ車で育って、乗るならやっぱりドイツ車。っていう世代に勧めたいクルマが、日本上陸です。2024年11月にフォルクスワーゲン・ジャパンが発売した新型「パサート」がそれ。プラグインハイブリッドもあって、ドライブ、かなりヨイです。

ドイツ本国では、23年秋にお披露目された新型パサート。最大の特徴は、ボディ形式がステーションワゴンのみとなったことです。理由としてVWでは「よりニーズが高いモデルに注力した」と説明。今回はホイールベースが50mmも伸びて、りっぱなサイズになっています。
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夜間でも視認性の高いLEDのシグネチャーライト装備。
▲ 夜間でも視認性の高いLEDのシグネチャーライト装備。
もうひとつ、私がいいなと思っているのは、フォルクスワーゲン・ジャパンが用意したバリエーションが豊富なこと。パワートレインは「ガソリン・マイルドハイブリッド」「ディーゼル」それに「プラグインハイブリッド」からえらべるんです。

ここでご紹介するのは「eHybrid(イーハイブリッド)」と名付けられたPHEVモデル。1.5リッターガソリンエンジンに、外部充電可能なハイブリッドシステムを組み合わせて、燃料消費率(いちおうの目安)はリッターあたり18.0kmとされています(WLTCモード)。
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実際に走らせてみると、ほとんどピュアEV!?

▲ 先代の質実剛健なイメージから脱皮。
▲ 先代の質実剛健なイメージから脱皮。
ドライブすると、たしかに、バッテリー走行のレンジがかなり長め。メーカーではEV航続距離を142kmとしています。じっさい、私が「eHybridエレガンス」モデルに乗ったときは、なかなかエンジンがかからない。ほとんどピュアEVでした。通勤はもちろん、近くのゴルフ場に行くのも楽勝というかんじすらありました。

バッテリー走行中は、EVに慣れたひとなら、なかなか離れがたい、スムーズな加速力を堪能させてくれます。それだけではなく、操縦性がよく、ハンドル操作をしたときに、クルマとドライバーとの一体感がじつに気持ちよいのです。
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水平のLEDライトが上質感を演出。
▲ 水平のLEDライトが上質感を演出。
カーブを曲がっていくのも、高速道路を走っていくのも、どっちもおみごと。これはサスペンションに組み込まれた「DCC Pro」という電子制御ダンパーのはたらきによるもののようです。従来の「DCC」の大幅改良版で、一部モデルには標準装備。ほかのパワートレインでも、ぜったい選んだほうがいいオプションですゾ。

室内は広々としています。全長4915mmと余裕あるサイズの車体に、2840mmのロングホイールベースの組合せ。パッケージングといって、室内の寸法どりが上手なのはVWのお家芸ともいえるもの。新型パサートの後席をして「ファーストクラス」とVWでは表現しています。たしかにそう言いたくなる広さなのですよ。
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ロングホイールベース化で実用性はさらにアップ!?

多くの操作はモニター内あるいは音声コマンドが可能。
▲ 多くの操作はモニター内あるいは音声コマンドが可能。
コクピットは、いわゆるデジタル化が進んでいて、大型のモニタースクリーンで多くの操作を行うようになっているし、ヘッドアップディスプレイも利便性が高いもの。さらに、音声入力式の操作コマンドは、聞き取り性能も高く、「ちょっと暑い」とか言葉でエアコン温度設定ができたりと便利です。

運転をふくめた安全支援システムも最新レベル。ドイツ本国では道路のラインさえ認識していればどこまでもハンズフリーで走る性能を発揮してくれるパサートですが、日本では法規的にそれはかないません。でも、安心・安全の装備は豊富でありますよ。
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リムジンなみというのも納得の驚くほど空間が広い後席。
▲ リムジンなみというのも納得の驚くほど空間が広い後席。
パサートの本質的な魅力って、実用性を究極までおし拡げたような、高い機能性にあると思います。乗ったことのあるひとは、ご同意いただけるのではないでしょうか。そこにあって、新型は、ファントゥドライブも加味されてしまっているですから、けっこう強力です。
荷室は容量が大きく高い機能性を継承。
▲ 荷室は容量が大きく高い機能性を継承。
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SUVもいいですけど、車高の関係で立体式駐車場に入れられないとか、セダンとかステーションワゴンの乗り心地のよさは捨てられないとか、そんなクルマ好きには、いちど乗っていただきたいものです。きっと気に入る、と思ってます。

今回の「eHybrid」は655万9000円。「eHybrid」には、政府から55万円の助成金が出るので(2025年1月時点)、「TDI 4MOTION」より安くなります。
最大で1920リッターになる荷室空間。
▲ 最大で1920リッターになる荷室空間。
ケレン味はないがていねいに手がかけられた造型が特徴。
▲ ケレン味はないがていねいに手がかけられた造型が特徴。
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■ Volkswagen Passat eHybrid Elegance

全長×全幅×全高/4915×1850×1500mm
ホイールベース/2840mm
1497cc4気筒ガソリンエンジン+電気モーター 前輪駆動
6段デュアルクラッチ
最高出力/110kW(エンジン)+85kW(モータ-)
最大トルク/250Nm(エンジン)+330Nm(モーター)
バッテリー容量/25.7kWh
燃費/18.0km@L

■ フォルクスワーゲン・ジャパン
HP/https://www.volkswagen.co.jp

● 小川フミオ

クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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