2018.09.30

屋久島の沢登りは、なぜこんなにもスリル満点なのか!?

自然豊かな屋久島は、山・川・海の遊びが三拍子そろったアクティビティ天国。そんななかで初体験した沢登りは予想以上にタフ!でしたが、手に汗握るスリルさは、なんだかクセになりそ❤︎

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文/吉田奈緒子(LEON.JP)

ようやく暑さも収まり、遠出するにはもってこいの季節がやってまいりました。旅行では、どちらかと言えばカラダを動かしてスカッとしたい吉田としましては、オススメしたいのはこんな場所。
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島の南東部にある安房川を、カヤックで上流へ。
海・山・川を存分に遊び倒せる屋久島です。以前の編集部の同僚たちと初めて訪れた際、自然豊かな屋久島にすっかり魅せられてしまった次第。いつかまた行きたいと胸に秘め、今年の夏に実現することができました(観光客が少なくなる秋も、山・川遊びは狙い目ですよ)。
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行きは、鹿児島空港からコミューターを利用するのが便利。バスの発着場のようなほっこりとした屋久島空港までは約30分。
1993年にユネスコの世界遺産に登録された島の真ん中には標高約2000mの宮之浦岳がそびえ、亜寒帯から亜熱帯までの原生林が独自の生態系を育んできたという特性そのものがオモシロイ。通常、島ってマグマの噴火により形成されると考えられていますよね。でも、屋久島は違うんです。1000万年以上前に、地下から花崗岩が隆起して誕生した島ゆえ、最大幅26kmの小さな土地に、九州でいちばん標高の高い山が存在するに至ったわけです。
前回来た際は、ベタですが縄文杉のトレッキングツアーに参加したり、シーカヤックに挑戦してウミガメやウミヘビに遭遇したり。なかでも、忘れられないのが川遊びです。何と言う川だったか覚えていませんが、当時のガイドさんが“とっておきの場所”として案内してくれた中流には大きな岩で作られた天然のプールのような場所がありまして。そこで飛び込みしたり、童心に帰って泳ぎまくったのが最高の思い出となっています。
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リバーカヤックからの、沢登りに挑戦

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安房川の河口近くにあるカヤック係留所。
年間を通して雨量が多く、急峻な岩肌を流れる屋久島の川は透明度が高く、キャニオニングや沢登りツアーが盛ん。ですが、険しすぎるゆえ、ラフティングには向いていないのだとか(たしかに、ラフティングが人気の群馬県・みなかみの幅広の利根川水系の川とはまったく違いますね)。
で、今回は、リバーカヤックと沢登りに挑戦してみました。まず午前中のリバーカヤックは、島の東側にある安房川の河口付近から、1〜2km上流まで漕いで行き、スタート地点まで戻るツアーです。ガイドさんからパドルの使い方を軽く教わってからスタート。短い距離ながらも、行きは緩やかな流れに逆らいながら川を上るので、けっこう力を使います。
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河口が近づくにつれ波が立ってくると、SUPでも三半規管が揺らされて目が回る。
途中、人生初のSUPにも挑戦。どちらも、パドルで水をとらえてグイッと進ませるのが楽しい。天候にも恵まれ、のどかな島の風景にも癒されました。折り返し地点はちょっとした岩場で、飛び込みやシュノーケルで遊んだり。ここまでは、とてもソフトなアクティビティ。
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1時間弱の沢登り。これ以上先は急流となるので、ここで小休止ののち、出発点へと戻った。
午後は沢登りでしたが、これが予想していたよりもけっこうハードな体験でして。安房川を離れて、島の西側へと移動。何と言う川に行くのか名称をガイドさんに尋ねたところ、「万が一に読者さんがガイドなしで行くと危険だから言えない」と。マジ!? 

とにかくも小さな駐車場でウェットスーツにヘルメットを着用してガイドさんに付いて行くと、到着したのは大小の岩がゴロゴロとした川の中流。滑らないように岩場を登り、水の中を泳いで渡りながら、上流へと進みます。
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途中、何回か岩場からダイブ。岩に激突しないか、ハラハラドキドキ。けっこうスパルタです。
「あそこ、流木がはまっている岩の隙間には近づかないで。ものすごい水圧で、絶対脱出できなくなるから」
 
マジ!?  時々現れる危険極まりない箇所を避けながらのスリル満点な沢登り。時に岩からのダイブを余儀なくされたり、「コレって絶対、男性向きだよな〜」と内心思いながら、約2時間のツアーはなんとか無事終了しました。緩急のあった今回の川遊び。おかげさまで(!?)、心身ともに浄化された気がします。
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快適なリゾートホテルでリフレッシュ

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敷地内に13棟あるヴィラは、2階のほうが天井が吹き抜けで開放感がある。
こうしたワイルドな体験をしつつ、サービスが行き届いたリゾートホテルでゆっくりカラダを休めれば、また仕事への活力をチャージできるというもの。宿泊した「サンカラ ホテル&スパ」のヴィラもアジアンテイストの癒しのお部屋で、その夜はぐっすりと熟睡できました。
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「サンカラ」の本館・プールサイドからの眺め。
何より心の栄養素となったのは、本館から見える景色。海辺のほうは熱帯の樹木が生い茂っているのがよく分かります。左奥に見える種子島は、屋久島とは対照的に平らな島でゴルフ場もあるのだとか。朝イチのフェリーで種子島に渡り、ラウンドして帰ってくるゲストもいらっしゃるらしいです。ホテルのオプショナルツアーとして、チャータークルーズもあるそう。
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プール側から本館を見ると、すぐ背後に岩山がそびえる。
コチラ、ゲストを居心地よくさせる高いホスピタリティーの証拠か、リピーターの方も多いそうですよ。
森の中にも入ってみたくて、チェックアウトの日はレンタカーで「ヤクスギランド」へ。ホテルの方いわく、「縄文杉ツアーに行かずとも、太古の原生林を見ることができますよ」とのこと。前回の旅ではド迫力の縄文杉を見られたものの、10時間のトレッキングはけっこうキツかったので、お手軽に屋久島の深き森を体験したい方にはオススメです。
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爽快な海辺から、深淵な森の中へ

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「ヤクスギランド」への道すがら、ヤクザルの親子に遭遇。
「サンカラ ホテル&スパ」を出て海沿いを安房方面にクルマを約20分ほど走らせてから、山の方に入っていきます。曇りのこの日、前にも後ろにもクルマはなく、薄暗い森の中をグネグネと上っていくと、途中、野生のサルに遭遇しました。島固有のヤクザルはヒトに慣れているのか、全然警戒していない様子でしたが、こんな出会いも屋久島の醍醐味です。
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「ヤクスギランド」という、ややキッチュなネーミングにもかかわらず、原生林の迫力をしっかりと味わえる。
ホテルを出発してから1時間ちょっとで標高約1000mの「ヤクスギランド」に到着。ヘッドライトなしでは走れないほど、辺りはモヤが出ていて、かなり山深い雰囲気です。なるほど、ホテルの方がおっしゃっていた通り、きちんと歩道が整備されているので、これなら手軽に回れます。体力にちょっと自信がないという方も安心の30分コースから、本格トレッキングをしたい方向きの150分コースまで。レベルや目的別に、屋久島ならではの森を体感できますよ。
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江戸時代、薩摩藩統治下で伐採された巨木の切り株から育った屋久杉も。年月を感じます。
私は30分コースを回っていましたが、突然の雨に見舞われて、途中であえなく離脱。急いでクルマに戻り、安房港を目指して下りて行くと辺りはまた晴れ渡り、このギャッブも屋久島ならでは!と堪能した次第。
 
と、旅を改めて振り返っていたら、また行きたくなってきました。次回こそ、宮之浦岳のてっぺんからの風景を見てみたいです!

■  サンカラ ホテル&スパ 屋久島

■ ヤクスギランド

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