2024.08.30

◼︎ Surface Pro(第11世代) 

AIで何ができる!? 「Copilot+ PC」を実機レビュー!

2024年5月、マイクロソフトが新たなカテゴリーとして発表したAI(=Copilot)を使うためのPC、「Copilot+ PC」。そもそも「Copilot」って何? AIを使って何ができるの? といった疑問を持つ方は多いでしょう。今回はそんな「Copilot+ PC」の一つ、Surface Pro(第11世代) を実機レビューいたします!

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写真・文・編集/平井敦貴(Web LEON)

マイクロソフトが推す「Copilot+ PC」

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
あなたのパソコンは「普通のPC」ですか? それとも「Copilot+ PC(コパイロットプラス ピーシー)」ですか?

そんな質問がそろそろ聞こえてくるかもしれません。マイクロソフトが今年5月に発表した新たなPCカテゴリー、「Copilot+ PC」──ですが、そもそも「Copilot」って何? 普通のPCと何が違うの? なんて疑問に思う方も多いでしょう。

ここでは「Copilot+ PC」としてリリースされた「Surface Pro(第11世代) 」の実機レビューとともに、「Copilot+ PC」とは何か? どんなことができるのか? をお伝えいたします。マイクロソフトのAI「Copilot」を使いこなせば、ビジネスでもプライベートでもデキる=モテる大人になれちゃいますからね!

参考:マイクロソフトのAIに最高のデートプランを作らせてみた

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そもそも「Copilot」とは?

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
まずは「Copilot」が何なのかをおさらいです。

マイクロソフトが開発したAI「Copilot」はその名の通り“副操縦士”としてユーザーをサポートしてくれる機能。「Edge」ブラウザやスマホアプリを使ってチャット形式で問い掛ければ、あらゆることに自然言語で答えてくれます。

また、有料プランに加入すれば「Word」や「PowerPoint」といったお馴染みのアプリ“内”で「Copilot」を使うこともできます。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
例えば「Word」を開いて「Copilot」にたった一行『沖縄のおすすめデートスポットを書きたい』と入力すると、タイトル、リード、3つのスポット紹介(青の洞窟、美ら海水族館、首里城)が自動で生成されました。え、すごくないですかこれ。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
▲ パワポのCopilotに『沖縄のおすすめデートスポットを紹介する』と打ち込むだけで12枚のスライドが完成!
続けて「PowerPoint」でもアプリ内の「Copilot」を起動し、『沖縄のおすすめデートスポットを紹介する』とプロンプト入力すると、自動的に12枚のプレゼンテーションが作成されました。写真もバッチリ入ってます。やばすぎです(笑)。
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もう、ワードやパワポを開いて真っ白な画面を一から埋めていく必要はありません。プロンプトをカスタマイズすればさらに精度は上がっていくので、使いこなせば作業効率が格段にアップします。
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「Copilot+ PC」は一定のスペックを満たしたPC

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
▲ 2in1タイプの「Surface Pro」(左)とラップトップタイプの「Surface Laptop」(右)。20万7680円~/マイクロソフト
「Copilot」のすごさは伝わったと思いますが、そんな「Copilot」のポテンシャルを十分に発揮するためのPCが「Copilot+ PC」です。

現在、各メーカーからリリースされ、マイクロソフトの「Surface Pro」「Surface Laptop」のほか、エイサー、エイスース、デル、HP、レノボよりさまざまなモデルがラインナップされています。

もちろん、通常のPCでも「Copilot」を使うことができます。が、「Copilot+ PC」ならAIの高速処理向けにスペックアップされているため、リアルタイムの音声を翻訳・字幕表示する「ライブキャプション」や、「ペイント」アプリの手書きイラストからハイクオリティな画像を生成する「コクリエイター」など、さまざまな機能が使えるようになるんです。
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ちなみに「Copilot+ PC」として必要なスペックをまとめると

・マイクロソフトが承認したCPUまたはSoCを使用
・40TOPS(1秒当たり40兆回)以上の処理性能を持つNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)の搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5規格RAM(メモリ)
・256GB以上のSSD/UFSストレージ
・「Copilot」キーの搭載


となります。1秒当たり40兆回(!)の処理が行える「NPU」や「Copilot」キーの搭載がその大きな特徴で、まさにAIを使うために選ばれしPCが「Copilot+ PC」なんですね。
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「Surface Pro(第11世代)」を試す

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
ということでそんな「Copilot+ PC」の筆頭である「Surface Pro(第11世代)」を実際に試してみました。タッチパネル式でキーボードが取り外しでき、ご存知の通りタブレットとPCの2in1での使い方ができます。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
私の場合、基本的にはPCとして使用するのですが、キーボードを付けたままフラットにもなるので、タブレットとしてペンで文字を書いたりイラストを描くのも楽々です。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
ペンの書き味は上々。芯が硬めなのでボールペンに近く、タッチにこだわるならペーパーライクフィルムを貼るのもおすすめ。とはいえ私のようにテキストに赤字を入れたりするレベルならノーマル状態でまったく問題ありません。
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キーボードはマグネット式で簡単に着脱できます。オプション(でちょっとお値段高め)の「Surface Pro フレックスキーボード」ならキーボードを外した状態でもキー入力ができ、これが意外と便利。例えば彼女と旅行の計画を立てる時、画面はふたりで共有しながら手元のキーボードで検索ワードを入力することもできます。タブレットとノートPCのいいとこ取りをした使い方ができるんですね。
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Copilotを使い倒す

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
▲ 「Copilot+ PC」に標準搭載の「Copilot」キー。
で、なんと言っても「Copilot+ PC」で画期的なのはコチラ。この「Copilot」キーを押すと瞬時に「Copilot」が起動し、プロンプト入力画面が現れます。これまではいちいち「Edge」を開いて「Copilot」を呼び出していましたが、それが一発でできるようになりました。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
▲ 「Copilot」のプロンプト入力画面。
例えば「東京でおいしい沖縄料理のレストランを10軒リストアップして。」と入力するとこの通り。お店名、所在エリア、一言コメントとともにズラズラっとすぐに表示してくれます。

よく「Copilot」って何に使うの? という質問を受けるのですが、個人的には検索エンジンの代わりに使うことがほとんど。まずは知りたいことを尋ねてみて、気になる情報が出てきたらそれを深掘ることで、おおよその内容を把握することができます。

私のように調べたり原稿を書く仕事にとってはかなりありがたく、何か気になることがあったらすぐにこの「Copilot」キーを押すようにしています。
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「へのへのもへじ」がアニメキャラに!?

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
「Copilot+ PC」は処理性能の高いNPUを搭載するので生成画像に強いのも特徴です。マイクロソフトのお絵描きソフト「Paint」では「コクリエイター(Cocreator)」という機能が実装され、手書きのイラストとプロンプトをAIが汲み取って画像を生成してくれます。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
例えばこちらは“へのへのもへじ”の手書きイラストに“人物の顔”というプロンプトを打ち込んで生成したもの。“へのへのもへじ”が人間になりました。ただ、ちょっとこれだとイメージと違うので「スタイル」を「アニメ」に変更してみます。
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AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
なんということでしょう! “へのへのもへじ”が美少年風のアニメキャラに生まれ変わりました(笑)。

ちなみにAIがイラストを作成してくれるWebサービスは多々ありますが、「Copilot+ PC」の良さはそのリアルタイム感。本体のNPUが即座に演算処理を行なってくれるのでWebサービスよりも高速に生成画像を描き出してくれるんです。

実際に仕事として使えるかどうかは人によるかと思いますが、AIと遊ぶにはもってこいの機能ですね。
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どんな人におすすめ? 気になる点は?

AIを使うためのPC、「Copilot+ PC」を実機レビュー
「次の時代はAIを使いこなせる人材が重宝される」という話はよく耳にしますが、実際に「Copilot」や「Copilot+ PC」を使ってみて私自身もそれを実感しました。特に「Word」や「PowerPoint」に組み込まれた「Copilot」は、上手く活用すればかなり効率的に資料を作ることができます。エクセルも同様にプロンプトを入力すれば、AIが勝手に表にまとめたり数式を実装できるので、多くのビジネスマンにとって頼れる相棒になるはず。
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その一方、実際に使ってみて個人的に気になった点をまとめると、

(1)Armベースなのでアプリの互換性は確認が必要
(2)「Microsoft 365」と「Copilot」の料金プランがややわかりにくい


という点が挙げられます。ただ、Windows初級者の私が使うレベルではアプリの互換性を気にする必要は特にありませんでした。また「Microsoft 365」の料金プランについては「家庭向け」と「一般法人向け」があり、それぞれからさらに「Copilot」プランを追加するという流れになります(詳しくは公式サイトをご覧ください)。

最近では「ググる」よりも「タグる(SNSでハッシュタグ検索をする)」のがトレンドとなっていますが、もう数年したら「コパる」のが当たり前になるのかもしれませんね。

時代に取り残された化石オヤジにならないためにも、今からAIに触れて、モテる大人を目指していきましょう。

◼︎ マイクロソフト

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