ドレスな着こなしに違和感のないスニーカー３選

世界各国から洒落者が集まるピッティとミラノのファッションウィークを取材し、改めて思ったのはスニーカーが流行りではなく定番化しつつあるということ。それを再認識するほど履いている人が多かったんです。でもです、革靴に比べ楽チンな一方、一歩間違えるとカジュアルすぎて幼く見えたり、スポーティーすぎて足元だけ浮いてしまう恐れも。では、どういう着こなしが良いのでしょうか？　洒落者はこんな風に取り入れていましたよ！

石井　おっ、いいねえ。

吉川　この方、パッと見たときに、エレガントなコーデなんですが、スニーカーで少しハズしていて、なのに違和感もない。ウマいというよりズルいです！

石井　だな〜。この人は分かってやってるよ。白スニをウマくヌケ感として使っているね。ウールのチェスターコートにキマった髪型。これで靴もツヤツヤの靴とかだとキメすぎて隙がまったくない印象になると思う。そこを少しカジュアル要素でダウンさせて、だけどシンプルな白スニにすることで品はキープしているんだよね。

吉川　コーディネートの中にどこか引き算を入れて、リラックスした雰囲気を作る。いやはやお見事です！

吉川　左の方に注目です！　なんだかとても可愛いくないですか？ ダッフルコートにこのポップな意匠のハイカットの合わせが、愛らしい印象だなあ❤️

石井　ダッフルコートって、とかくお坊ちゃんみたいに見えるアイテムなんだけど、この人がウマいのはさらにポップな方向に落としていること。お坊ちゃんを超えてお茶目というかさ。冬に明るいトーンのベージュコートというだけでパッと目がいくから、それを普通に着こなしているだけで、まず一本って感じなんだけどね。

石井　スキなしのタイドアップスタイル、と見せかけて足元は色を抑えたスニーカー。このなじませかたは拍学の手練れとみた。

吉川　ですよね。このスタイルなら絶対ドレスシューズとみせかけて、あえての生ゴムソール、しかもオリーブ色だなんて！

石井　多分この人は捻ったんだと思うんだよね。オーソドックスにいくならスーツの色やネクタイの色を拾ってブラウンの靴にするはず。そこをあえて色は拾わず、なじみ系の色にした。この人のカジュアルスタイルも見たくなっちゃうよね。軍パンコーデとか上手そうだもん。

吉川　この着こなしから違うコーデまで連想する編集長さすがです。ワタクシも精進いたします！