2022.10.12
技アリ! プロの着こなしテク拝見【中本智士編】
ファッションのプロが伝授する、大人のレザースタイル
秋になり、新しいアウターに狙いを定めている方も多いかと。一枚羽織ることで、リッチな洒落感と適度な重厚感を演出できるのがレザーアイテムです。そこで、この秋実践したい革達人による高感度なレザースタイリングを取材してきましたよ。長年服を着倒してきた経験から導き出されるリアルな技は、参考になること確実です。
- CREDIT :
写真/小澤達也(Studio Mug) 文/T.Kawata 構成/長谷川 剛(TRS)
男っぽさを残しつつ、上品さと艶を添えるスタイルが気分です
THE BARとは、TIMELESS、LUXE、SEXYの3つの要素を、ひとつのグラスに詰め込んだ魅惑のカクテルを提供するBARのような新感覚セレクトショップ。そして中本さんは、なにしろワードローブの8割、9割はレザーアイテムというのですから、レザーへの愛情は筋金入りの達人です。
「布帛(織物の布地)のアイテムはあまり持っていなくて(笑)。レザージャケットなら、テーラードからライダーズ、Gジャンタイプとたくさん持っていますよ」。
ご本人によると、もともとヘビーウェイトの男くささ全開のライダーズジャケットに憧れがあるとのこと。そして、クロムハーツが大好きと聞けば、彼の雰囲気はお分かりいただけるでしょう。
40歳代になり、体型の変化を実感したと話す中本さんにとって、今では、レザーウエアが身体をガードするアーマー的な役割を果たしているのです。
そんな彼に今秋、LEON.JP読者におすすめのレザースタイルをうかがったところ、「社交的で上品に過ごせるレザースタイル」とのお答えが返ってきました。今回、お手本となる中本さんのスタイリングでは、モレックのレザーブルゾンが、そのキーと言えましょう。
デニムジャケットの3rdタイプをモデルに、モレックの代表的なレザーである『プロンジェ』(オイルをたっぷり含ませた高級羊革)を使用したジャケットです。「レザージャケットにもTPOがある」というのが中本さんの持論。
今秋のレザーは、男くささを控えめに装ってみては?
「これならスーツ姿よりもエレガンスがあるのではないでしょうか」と中本さん。彼自身は、男くさいレザースタイルもお好きですが、今秋は上質さや艶感で、うまく男くささを控えたシックなスタイルを提案したいとのこと。
余談ながら、レザーを知り尽くした人物だけに、最近のレザー事情について伺うと……。
「原材料の高騰が著しい状況です。もし、本当に高級なレザーアイテムを探している方は、今が買い時。うちのショップでもこの冬に一部、値上げを予定しています。」
ふむふむ、レザーが気になっているというなら、善は急げってわけですね。