3年ぶりにピッティに活気が戻ってきた!
今回のピッティ、注目ドレス系アイテムは?
日本の「オルビウム」は、パリの左岸を連想させる4つポケットのスタンドカラージャケット(トロピカル オフィサー ジャケット)を提案。「ベルヴェスト」のノーカラーのジャケットは、ピッティではかなり攻めた提案に思えましたが、その後のミラノのランウェイでも多く見られたので要注目です。
スポーティな合繊のダウンジャケットや機能素材を使ったジャケットは相変わらず豊富。それでも、天然素材と合繊素材を使うブランドがはっきり分かれた印象で、ジャケットを得意とするブランドの多くは改めて天然素材、とくにウールに焦点を当てていたのもトピックのひとつです。
「ブルネロ クチネリ」は、アフタースキーをテーマにしたルックを4体展示。中綿入りのアウターは実際のスキーにも使える機能性を持っていますし、ラグジュアリーなゴーグルまで作る力の入れようでした。
「MC2 St, Barth」はクラシックなスキーヤーをモチーフしたフリースや、イタリアのスキーリゾートをテーマにしたニットやデッキチェアを提案していました。
ヴィンテージエリアに多くの人が集まった
イタリアでも古着人気は高まっているので価格的には安くはないのですが、なかには掘り出し物も。私は60年代のイタリア製のデッドストックの水着を30ユーロで購入しました。
イタリアのアメカジの雄、WP社は自社で所有するアーカイブをテーマ別に展示していて、こちらも人を集めていました。
日本ブランド勢で注目されたのは?
もちろん、ピッティのみでビジネスにつながりにくい現状はあるのですが、日本にはピッティにピッタリな素晴らしいブランドがたくさんあるので、そうしたブランドを集積したブースを作ったら話題になると思います。
前述のようにこれまでピッティを牽引してきたイタリアブランドの離脱は避けられない流れなので、逆にチャンスだと感じました。
ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんはこの取り組みの中で、イタリアの「カルーゾ」を日本の工場で生産するアレンジを担当しました。
期間中のショーやインスタレーションに登場したのは?
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ ベルギーの「ヤン ヤン ヴァン エシュ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
▲ イギリスの「マーティンローズ」のコレクション。 photo Giovanni Giannoni
肩の線を自由に設定するクリエーションは、保守的なオヤジさんには少し厳しいかもしれませんが、若い淑女受けは間違いなく最高です。
和も含め様々な民俗文化を融合させた〝ヤンヤン〟のショーは、ヨウジヤマモトが好きなオヤジさんにハマりそうな雰囲気。プリントの魔術師ことピエールさんの頭の中が覗けるようなインスタレーションも素敵でした。
そんなわけで、コロナ禍からの回復が鮮明となった103回目のピッティ。次回の6月のさらなる盛り上がりを期待しましょう!