見た目じゃ分からない！ スーツはいまどこまで進化しているのか？

ひとくちに機能系スーツといっても、いかにもスポーティなスーツばかりじゃありません。一流ブランドや名門テキスタイルメーカーが手がけるそれは、一見すると"きちんとドレス顔"に留めているのが見どころ。化学繊維を用いることなく、天然素材のみで機能的な生地を実現しているものがあるんです。
つまり、見た目は完全なるドレス顔。なのに、コンフォートだったり、メンテナンスが楽だったりと、ビジネスマンにとってうれしい機能が満載。
そのさりげなさこそが、大人の選ぶべき一着の条件というわけなのです。

爽やかなブルーに幅広のストライプが、クラシックとモダンを融合した独特の雰囲気を醸し出すこちら。ウール100%を強撚糸にして織り上げた生地は、撥水性と抗シワ性を備えています。その非常にハリのある生地は、クリースラインを美しく保つ効果も。長時間着用しても、くっきりと残るそう。撥水なので、雨に濡れて消えることもありません。こんな1着があれば、雨天はもちろん会食でワインをこぼしても慌てずに済みそうです。

ハリとともに、ドライで清涼感のある風合いも見どころに。爽やかな色とともに、春夏スーツに打ってつけです。同生地を採用した写真の1着は、グレゴリーモデル。生地こそ機能系ですが、肩パッドや芯地が入った適度に構築的な仕立てにより、その着姿は実に端正です。

小さな箱に畳んで入れられるほど、柔らかく軽い仕立て。そんな触れ込みで有名なベルヴェストのジャケット・イン・ザ・ボックス。リゾートウェアが由来となる同モデルですが、こちらの1着ではバーニーズ ニューヨークの別注により、生地にレダ社のヴァカンザを採用しています。同生地名はヴァカンスのイタリア語で、ウール100%のハイストレッチジャージーとなっています。つまり、ともにヴァカンス由来という最強タッグなんです！　

高い伸縮性を誇りながらも品良い美光沢感を放つのが、ウール100%ならではです。さらには、ウォッシャブル仕様なので、自宅での洗濯だってOK。とはいえ、薄手の毛芯を採用しているので、着姿自体は実にスーツ然としています。だから、オフィス街でも浮きません。

1881年にイタリア・ビエラで創業した、名門テキスタイルメーカーのチェルーティ社。同社が誇る機能素材には、抗シワ性や通気性に優れた「i-トラベル」と接触冷感性を備える「クール エレガンス」がありますが、シップスのエクスクルーシブとなるこちらのスーツでは、その両者を組み合わせた最強機能素材を実現しています。一見するとビジネス然としていますが、実は7つもの機能を有しているハイスペックスーツなんです。

素材はウール100%ですが、撚りと加工によって撥水・通気性・抗シワ性・接触冷感・吸湿速乾性・温度調節機能・ナチュラルストレッチと、多くの機能を備えています。こんなハイテクをあくまでビジネス然として見せられるのも、紡績から自社一貫生産だからこそです。

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