お洒落に見える、ラグジュアリーTシャツの共通点とは？

ここ数シーズン、ブランドのロゴを使ったデザインが流行しています。大胆にアピールするデカロゴのデザインから、控えめに入っているものまでさまざまですが、ラグジュアリーブランドのそれはあくまでも小さくさり気なく入っているほうがスマートだったりすることもありますよね。

「ラグジュアリーブランドのTシャツを着ていますよ！」と声高に叫ぶよりも、なんだかやけにスマートなTシャツだなと思ったら、ラグジュアリーブランドだったと気付かれるほうが、その効果はより高いというもの。今回は、そんなさり気ないロゴ入りTシャツを選んでみましたのでぜひご賞味ください。

黒一色のTシャツに白抜かれたブランドロゴは、サンローランの都会的な気分を損ねないさり気なさ。しかも一般的なロゴTの位置より、ちょっとだけ下位置なところがモダンな気分を誘うんです。

1966年にムッシュ イヴ・サンローランが発表したプレタポルテライン「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ」に用いられたロゴデザイン。「SAINT」と「LAURENT」の間に赤いプレートが差し色使いされているだけで、白黒に限らないコーディネートが楽しめそうです。

黒のスーツに黒Tシャツという、いかにもサンローランらしいモードなスーツスタイル。深いVゾーンにチラリと覗くTシャツのブランドロゴ位置が、絶妙に低めなところにいまどきなモダンな気分が漂います。足元は白スニにすればTシャツの白いロゴともリンクして収まりも良好。ちょいハイカットな白スニは手書き風のブランドロゴが入っていますが、Tシャツのロゴと書体が違うのでいいアクセントになるというわけです。

製品染めした大人っぽい色合いのポケTは、首の後ろ側にブランドロゴを配置。しかもこれが鏡文字でグラフィックデザインされているので、一瞬どこのメゾンかわからないというのがポイントです。身幅、腕周りなども、ほんのり余裕あるサイズ感なので、一枚で着ても洒落て見えます。

一瞬「???」となりますが、実はコレ、「LANVIN」の文字を鏡反転したもの。このギミックは今季、メンズ・ウィメンズを問わずさまざまなアイテムに採用されています。

ベージュの無地Tシャツは一枚でも、またシャツのインナーに着れば透けずにアンダーウエアにもなるというスグレモノ。コットン×リヨセルを使った生地は、とてもソフトタッチで気持ちいい。触っていただければその高級感が一瞬でわかります。

ブランドロゴはさり気なく裾に小さく刺繍されているイニシャルのみ。コットン×リヨセルの上質なタッチをアピールするため、ブランドよりも品質で勝負といったところでしょう。

身幅はゆったりドレープ仕様で、袖はタイトめというモダンなシルエット。素材はストレッチを通常より高い混率で配合しているので、薄手でなめらかでタッチにくわえて、ほんのりと上品な光沢が浮き上がるというラグジュアリーなもの。

背面首後ろに取り付けられたブランドロゴは、内タグに取り付けられるテープに似たデザインで、一瞬裏返し？と思わせるユニークなギミックになっています。普段は見えない細部まで、しっかりデザインされているからこその小ワザなのです。