「ドン ペリニヨン」のダークな世界観に浸るコンラッド大阪「DARK HARMONY ROOM」

高級シャンパーニュの代名詞「ドン ペリニヨン」。このシャンパーニュはダークな面とライトな面、相反するふたつの性格を持つパラドクサル（逆説的）なシャンパーニュとして知られています。そのダークな面にフォーカスし、“黒”で統一したお料理とドン ペリニヨン ヴィンテージ 2012とのマリアージュが楽しめるコンセプトルーム「DARK HARMONY」が「コンラッド大阪」に誕生。早速、試しに行って参りました。

「コンラッド大阪」の最上階にあるレストラン「C : GRILL（シーグリル）」内に設られた「DARK HARMONY ROOM」は黒一色の世界。片方の壁にはピエール・ペリニヨン氏ゆかりのオーヴィレール修道院とそのブドウ畑、そしてドン ペリニヨンのダークなイメージを引き出すブドウ品種、ピノ・ノワールのモノクロ写真が。もう一方の壁にはドン ペリニヨンを象徴するシールド型のエンブレムが飾られています。

グラスに注がれるのはドン ペリニヨン ヴィンテージ 2012。この2012年はとても難しい年でした。春の遅霜、雹を伴う雷雨、ベト病やウドン粉病、ありとあらゆる困難がシャンパーニュ地方のブドウ畑を襲いました。ところが収穫期は好天に恵まれたうえ、「ドン ペリニヨン」醸造チームの技術力もあいまって、実に「ドン ペリニヨン」らしい、新鮮味と複雑味、ミネラル感とフルーツ感、繊細さと力強さなどなど、パラドクサルな特徴を絶妙のバランスで兼ね備えたシャンパーニュに仕上がっています。

このドン ペリニヨン ヴィンテージ 2012に合わせ、ダークな世界観の料理を考案したのは「C : GRILL」の料理長を務めるクリストフ・ホートンシェフです。「ドン ペリニヨン」が各ベースワインの比率をコンマ数パーセントまで刻み、ドザージュの量もコンマ何グラムまで突き詰めるように、ホートンシェフも塩の割合など、こと細かに計算して料理を創作したのだそう。

一皿目は「しじみのブロス ライスクラッカー 黒ニンニクとクルミのロメスコ」。平たく いえばしじみ汁ですね。これから長時間にわたって続く食のエンタテインメントのプロローグ。あらかじめ肝臓を労っておきましょうという、心遣いが憎いじゃございませんか。 もちろんこの組み合わせには、しじみの出汁の旨味とドン ペリニヨンの熟成による旨味の、がちんこ対決という仕掛けもございます。

この後、秋トリュフ、いか墨のラビオリ、殻を黒くなるまで焼き上げたイセエビ、メインはクルミの木でスモークし、黒く仕上げた牛フィレ肉……と、ダークな料理が「これでもか！」と続きました。

さすがヒルトン系最高峰のコンラッドです。「ドン ペリニヨン」のサービス方法も素晴らしい。アペリティフでの供出温度は6℃で柑橘系のアロマや爽やかな酸味とミネラル感を活かし、 3皿目あたりから温度を10℃に上げ、ネクタリンやピーチなど有核果実のフレーバー、さらにナッツやドライフルーツのニュアンスを引き出します。

メインの「クルミの木で焼いた奈良大和雄牛フィレ 芽キャベツ、黒大根のピクルス」では、偉大な白ワインと同等の14℃に。「ドン ペリニヨン」のダークな側面のひとつ、スパイシーなフレーバーが強調され、土鍋の中でじっくり燻された牛フィレ肉のスモーキーなノートと見事なハーモニーを奏でておりました。

「コンラッド大阪」で「DARK HARMONY」をお楽しみいただけるのは、ランチとディナーそれぞれ1日1組限定。ぜひこの機会に、「ドン ペリニヨン」のダークな世界に触れてみてはいかがでしょうか。

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