2024.01.24
Q.「16時間断食」が糖尿病や高血圧の予防になるってホント?
「16時間断食」がオヤジに有効なワケ第3弾。16時間断食は、糖尿病や高血圧の予防にもなるそう。実践中の50代の担当編集・Kは、次回の人間ドックの結果に期待するが、効果は出るのか? 提唱者の医学博士・青木 厚先生に聞いてみました。
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イラスト/STOMACHACHE. 文/大塚綾子 編集/菊地奈緒(LEON.JP)
A.空腹の時間が内臓を休ませるから、腸内環境の改善=健康になります
2カ月で3kg減ったことに気をよくして続けること9カ月の今、体重5kg減(BMI 21.5→19.5)、ウエスト7cm減を達成。結果だけでなく、難なく続けられたことに驚き、これをオヤジさんにも伝えねばと、著者の医学博士・青木 厚先生を取材しました。
空腹の時間を作ることで、加齢や食べすぎによるダメージがリセットでき、「オートファジー(古くなった細胞が新しく生まれ変わる体の仕組み)」が活性化して、体が若々しく蘇る、まさにオヤジ向きの食事法が「16時間断食」。実践中に浮かんだ疑問を、先生にぶつけてみたのでご注目!
Q.「16時間断食」が糖尿病や高血圧の予防になるってホント?
まず便通がよくなり、その次に肌がきれいになるのと同時に血圧が下がる。それから体重が減ってきて血糖値が下がる。どうしてこの順序で効果が出るのか、おそらく腸内環境の改善が理由だと思います。
ファスティング(断食)で空腹の時間を作ると、消化管が休まります。未消化の食べ物が腸に残らず、腐敗による有害物質が発生しなくなるので、腸内環境が悪化しない。腸内で善玉菌が優勢になると、短鎖脂肪酸(※)が増え、消化管のバリア機能が高まり、便秘や肌荒れ、アトピーなどのさまざまな症状が改善されることがわかっているんです。
先生 空腹の時間を作ることで、食べすぎを防げることも要因です。糖質や脂質を過剰に摂ると、増えた中性脂肪や悪玉コレステロールが血管の壁に付着、血液の流れが悪くなり、血圧が高くなる。さらに糖質の多いものを食べすぎると、血糖値も高くなってしまいますから。
K 年々人間ドックの結果が悪くなるので、受けるのが憂鬱だったんですが、数値にどんな効果が出るのか、次回が楽しみになってきました♡
● 青木 厚(あおき・あつし)
医学博士。あおき内科・さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、高脂血症、生活習慣病が専門。糖尿病患者の治療に著書の食事術を取り入れ、インスリン離悦や薬を使わない治療に成功するなど成果を挙げている。自身も40歳の時に舌がんを患うも完治。食事療法を実践してガンの再発を防いでいる。ライザップの医療監修ほか、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ)、「直撃!コロシアム!ズバッとTV」(TBS)などメディア出演多数。
「空腹」こそ最強のクスリ
「16時間断食」(1日16時間は食べない食事法)は、最新医学エビデンスに基づく本当に正しい食事法。「何を食べるか」ではなく、「食べない時間(空腹の時間)を増やす」たったこれだけがルール! 睡眠時間を上手に組み合わせて「1日16時間は食べない」だけで、細胞内の悪いタンパク質や細菌が除去され、全身の細胞がみるみる修復。この「16時間断食」なら、炭水化物も、脂肪も、甘い物も、お酒も、我慢せず好きなだけ食べられるからストレスなく健康になれます。「1日3食しっかり食べているのに、なぜか体がだるい、疲れている」「健康によいとされる食べ物を摂取しているのに、ぜんぜん効果が現れない」「カロリー計算や食事の種類に気を遣うのは、性格的にめんどくさい」「薬やサプリに頼らず、怖い病気を予防し、持病を改善させたい」。そんな方はぜひ、「空腹パワー」を利用した食事法=「16時間断食」を試してみてください。
青木厚・著 アスコム 1540円(税込)