2024.04.27
【Q2】薄毛は、母方の祖父から遺伝するってホント?
オヤジの皆さま、最近、髪のボリュームが気になっていませんか? 忍び寄る薄毛の影に、日々不安を抱えている方も多いかと。そこで、薄毛にまつわる疑問を掲げ、「Dクリニック東京」を訪問。小山院長に答えていただきました。
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イラスト/STOMACHACHE. 文/大塚綾子 編集/菊地奈緒(Web LEON)
A.半分本当です。血液型は100%、薄毛も8割(!)は遺伝で決まります
まずは、薄毛にまつわる疑問を解消して、自分なりの対処法を見出したいところ。そこで、薄毛治療の総合クリニック「Dクリニック東京」の小山太郎院長に教えていただきました。
Q.薄毛は、母方の祖父から遺伝するってホント?
先生 男性の加齢に伴う薄毛(AGA)の要因は8割が遺伝、運動や喫煙習慣の有無など生活習慣由来の要因は2割程度と考えられています。同じ両親から生まれた兄弟でも毛量は違うし、同じ遺伝子をもつ一卵性の双子であっても完全に同じ毛の量とは限りません。薄毛の予防として、生活習慣の改善に取り組む価値は十分にあると言えます。
── 薄毛は母方の祖父から遺伝すると聞きましたが、本当ですか?
先生 半分本当です。血液型は100%遺伝で決まり、たとえ生活習慣を変えてもA型の人は一生A型ですよね。それと同じように男性の加齢に伴う薄毛も8割は遺伝で決まります。
男性の加齢に伴う薄毛に関係する遺伝子はこれまで数多く発見されていますが、その1つで比較的影響力が強いと言われているのが、男性ホルモンレセプター(受容体)の遺伝子です。この遺伝子はX染色体に存在します。 男性のX染色体は、必ず母親から受け継がれるので母の父である祖父が薄毛だった場合は、自分もその遺伝子情報を引き継いでいる可能性が高いということ。
── うちの弟の薄毛はあの祖父由来だったのかと納得です……。では、白髪の人は薄毛にならないのですか?
先生 それは都市伝説(笑)。ジャーナリストとして活躍した筑紫哲也さんのように白髪で毛量が多い人のイメージが刷り込まれているのかもしれません。 髪の色素を作る細胞と髪を作る細胞はまったく別。
色素を作る細胞の能力が落ちたり、数が減ったりすると白髪になりますが、髪の毛を作る細胞も同時に衰えれば、当然薄毛で白髪になるし、逆にどちらの細胞も元気でふさふさで黒髪の人もいます。
── そういえば、毛深い人は男性ホルモンが多いから薄毛になりやすいって本当ですか?
● 小山太郎(こやま・たろう)
Dクリニック東京 院長。医学博士/日本臨床毛髪学会評議委員/日本メンズヘルス医学会幹事/NPO法人フューチャー・メディカル・ラボラトリー理事。慶應義塾大学の大学院で骨格筋の再生医療の研究、Brigham and Women's Hospital(Harvard Medical School)で創傷治癒の遺伝子治療の研究に従事。2010年にDクリニック東京(旧城西クリニック)に入職してからは、10年以上に渡ってAGA治療の実績を積み上げている。現在は診療の傍ら毛髪の研究に取り組んでおり、最新の知見に基づいた診療を心がけている。
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