2024.07.15

【Q1】女性より男性は汗臭いってホント？

夏になると、俄然気になる体のニオイ。いつの間にか“スメハラ男”になっていたなんて、さわやかオヤジの風上にも置けません。そこで、ニオイ問題を解決してもらおうと、「銀座ケイスキンクリニック」の慶田朋子院長を頼りました！

CREDIT :: イラスト／STOMACHACHE.　文／大塚綾子　編集／菊地奈緒（Web LEON）

A.汗自体が臭いのではなく、皮膚の常在菌に分解されてニオイ物質に変わるんです

じめっと蒸し暑い日本の夏、悩ましいのがニオイ問題。さわやかオヤジたるもの、きちんとケアして、女子ウケNo.1の清潔感をキープしなければと、「銀座ケイスキンクリニック」院長の慶田朋子先生に、ニオイの原因と対策をうかがいました。

Q.汗っかきの人は臭いってホント？

── 体臭の原因は汗と言われますが、なぜ、汗が臭くなるのですか？

慶田先生（以下先生）　汗は皮膚にある汗腺という器官から分泌されるのですが、汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。全身のほとんどにあるエクリン腺から出るのは、運動後や暑い時などに体温を調節するための汗で、サラッとしていてほぼ無臭です。

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ところが、そこに皮脂や古い角層、つまり垢が混じり、皮膚にある常在菌に分解されるとニオイ物質に変わってくる。汗自体が臭いのではなく、汗に含まれる脂質、タンパク質、アミノ酸などの成分が酸化・変性して、ニオイの原因になるガス（揮発性成分）を発生するんです。

一方のアポクリン腺は、脇の下、乳輪、外性器周りにしかありません。アポクリン腺から出る汗は、ネバッとしていてタンパク質や脂質、アンモニアなどが含まれているので、誰でも多少のニオイがあります。

皮脂量は男性ホルモンによってコントロールされるので、健康的な男性というだけでかなりの皮脂が分泌されます。男性ホルモンの分泌量が多い人は、より皮脂腺が活発になるので皮脂量も多くなり、放置してしまうと酸化皮脂臭がしやすいんですね。

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── 男性は臭くなりやすいってことですか……。

先生　そうですね。体の中で皮脂腺が多いのが頭、顔、脇の下、胸の上、背中の上の脂漏部位という所なのですが、その皮脂分泌量を活発にする遺伝子の1つが男性ホルモンのテストステロンなんです。

だから、AGA（男性型脱毛症）の特性をもっている人は生えてくる毛が細く短くミニチュア化するだけでなく、脂漏部位の皮脂量も多くなる。つまり薄毛と脂ギッシュは、同じルートで引き起こされるんですね。男性ホルモン量が多いと精力も強いので、欧米では“ハゲはセクシー”と考えられているんです。

── わかります！海外スナップのお洒落オヤジにはそういうタイプが本当に多いですから。

● 慶田朋子（けいだ・ともこ）

銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年に有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年に銀座ケイスキンクリニッククリニックへ移転リニューアルオープン。『切らないハッピーリバースエイジング』を掲げ、最新の照射治療と職人的注入治療を組み合わせた施術が、絶大な信頼を得ている。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』（小学館）、『365日のスキンケア』（池田書店）など。

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■ 銀座ケイスキンクリニック

住所／東京都中央区銀座1-3-3 G-1ビル5・6F
TEL／0120-282-764
診療時間／月金土10:00〜18:00、火水木11:00〜19:00
休／日曜・祝日
HP／https://www.ks-skin.com
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