【Q3】いま脱毛ブームってホント？

空前の脱毛ブームかもしれない昨今。気づけば道行く若者のスネはツルツル、これまで女性向けだった脱毛サロンやクリニックの広告にも、ぐっと男性向けが増えたような……。とはいえ、体毛を野放しにしてきたオヤジ世代にとっては、何が何やら実際わからないことだらけ。そこで、脱毛にまつわる疑問を掲げ、男性専門の総合美容クリニック「ゴリラクリニック」の稲見文彦総院長を訪ねました。

── 男性の脱毛で人気なのはどこですか？

先生　世代に関係なく1位は、ヒゲですね。その次が、希望を8部位選べる「セレクト全身脱毛」というコース。3位はVIOです。

── 2、3位は意外です。

先生　そうですね。VIO脱毛の人気は非常に高いんです。またLEONの読者世代に人気があるのは鼻毛などの細かい部分。歳をとると処理をしていても、すぐに伸びてきちゃったりするんですよね。同様に眉毛の処理が面倒で、眉の上の毛を減らすなどの脱毛する方も増えています。このあたりを僕たちは「身だしなみ脱毛」と呼んでいます。

── やはり最近は、脱毛ブームなのでしょうか？

先生　脱毛に限らず、美容医療の普及はコロナの影響が大きいですね。ゴリラクリニックでも、2019年から5年間で来院者数が3.5倍に増えました。マスク生活が続き、ダウンタイムの肌を隠すことができる。これがプラスに働いたようです。

また旅行に行けない、外食もできないという状況になり、自分に投資しようと考える人が増えた。そこに韓流ブームも続き、韓国スターはみんな肌がキレイでムダ毛もなくツルツルなので、男性にもスキンケアや脱毛が浸透したんだと思います。

── 韓国は日本より脱毛意識が高そうです。

先生　アジア圏は男性も肌の美しさを追求する傾向が強いんじゃないでしょうか。特にここ数年は男性にも美肌・美白の流れが来ている気がします。

── 体毛は必要だから生えていると思いますが、そもそもの働きとは？

先生　髪の毛は頭を守るために生えていると言われていますが、医学的には都市伝説に近いですね。人類は他の動物と比べると、体の表面を覆っている毛が明らかに少ない。でも、動物である以上、まつ毛は目にゴミが入らないようにとか、何らかの理由はあるわけです。

鼻毛脱毛のカウンセリングで「鼻毛脱毛をすると雑菌が入って、風邪を引きやすくなりますか？」などの質問をする方がいますが、先端のごく一部を減らすにすぎないので、風邪を引きやすくなったという話は聞きません。人類にとっての体毛は、もはや必要なくなっているのかもしれません。

── 確かにそうかも。男性と女性で体毛の性質は違いますか？

先生　男性の体毛は密度が濃く、太いですね。特に大きく違うのはヒゲです。ヒゲは非常に密度が濃くて毛も太く、毛を作る細胞が皮膚の奥にあるのでレーザーが効きにくい。だから、女性に行う設定でレーザーを施術しても、効果が出にくいんです。

かといって単にパワーを上げてしまうと、肌が火傷してしまう。そういったことがわかってきたのが、ここ10年くらい。男性の脱毛、特にヒゲ脱毛は意外と奥が深いんです。

── 男性専門の美容クリニックならではのノウハウがあるんですね。医療脱毛が必要かどうかの判断基準はありますか？

先生　逆に必要ない方はそんなにいませんね。とはいえ、すべての男性が脱毛するべき、やって当然、なんて言うつもりはありません。ただ悩んでいるのであれば、それを解消する手段があるし、その受け皿となる男性のためのクリニックもちゃんとあるので、一度ご相談に来てみてはどうでしょうか。

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