2023.03.29
桑野克己
ジャイアント馬場の巨大な自宅を大胆リノベーション
実業家の桑野克己さんが探していたのは、都心で200㎡を超える広々とした集合住宅。ようやく出会えたその物件はかの伝説的なプロレスラーが住んでいた部屋でした。
- CREDIT :
写真/平郡政宏 文・編集/秋山 都
都心で200㎡超のヴィンテージマンションをスケルトンからリノベ
築40年のヴィンテージ・マンションで、以前のオーナーはなんとあのジャイアント馬場さんだったとか。「それにしては……」と周囲を見回していたら、桑野さんもニヤリ。
「わかります。天井がそんなに高くないなと思ったでしょ(笑)。やはり昔の物件だから、天井高は普通サイズなんですよね。そこで家具をすべて低めに設置し、広々と感じさせるように意識しています」
デザインは長崎のホテル「hotel sou」の内装も手掛けた谷尻誠氏*に依頼。8カ月に及ぶ設計とスケルトンに戻してからの5カ月の施工を経て、50畳を超えるLDKを中心に据えた大規模リノベーションが完成しました。
生活感を感じさせるものはすべてパントリーに収納
「長崎のホテル内装をお願いしたご縁で知り合って。谷尻さんの、モダンではあるものの冷たさを感じさせない空間づくりや、落ち着く光の採り入れ方が気に入って、ぜひこの家もお願いしたいと依頼しました」
「各種家電のスイッチパネルもすべてこの中。隠したいものを収納しながらも、一か所にまとめているので使いやすく、機能性も高いから便利です」
「まだこどもたちが中2と小2と幼いので、勉強時間をしっかり確保できるように、あえてキッチン横に設けました。最近は私たちの目を避けて自分の部屋で勉強することも多いようですが(笑)」
使いやすくスタイリッシュを追究したバスルームと収納
「とても快適なんですが、ちょっとバスタブがデカすぎて、お湯が溜まるのに時間がかかるのが玉にキズなんです(笑)」
▲ 扉を設けず、通り抜けできるウォークスルー・クローゼット。
▲ ワインディングマシーンつきウォッチボックスの中にはヴァシュロン・コンスタンタン、パテック・フィリップ、ジャガー・ルクルトなど愛用の品がずらり。
▲ GUCCIのビットローファー、オールデン、クリスチャン・ルブタンなどさまざまなスタイルのシューズもずらり。実はこの他にウォークインできるシューズクロークもあるのだとか。
▲ 扉を設けず、通り抜けできるウォークスルー・クローゼット。
▲ ワインディングマシーンつきウォッチボックスの中にはヴァシュロン・コンスタンタン、パテック・フィリップ、ジャガー・ルクルトなど愛用の品がずらり。
▲ GUCCIのビットローファー、オールデン、クリスチャン・ルブタンなどさまざまなスタイルのシューズもずらり。実はこの他にウォークインできるシューズクロークもあるのだとか。
パントリーの後ろにはファッション好きでもある桑野さんのワードローブを収納できる、大容量ウォークスルー・クローゼットやシューズクロークがまとめられていました。
「お客さまがいる・いないに関わらず、見せるものと見せたくないものをきちんと分けて、意識のメリハリをつけて暮らすのは心地のよいものです」
実は桑野さん、現在は千葉県に4軒目となるビーチハウスを建築中だとか。設計・建築はもちろん谷尻誠氏ということで、そちらも気になる! 竣工のあかつきにはぜひ取材させてください!
●桑野克己(くわの・かつき)
実業家。モーメンタム・テクノロジーズCEO。
慶應義塾大学経済学部卒業。米国コーネル大学経営大学院(MBA)卒業。ギルト社長、AOL執行役員、リッスンジャパン社長などを歴任後、ラグジュアリーブランドのeコマースを運用するルビー・グループを創業。