2024.07.12
映画『フェラーリ』はクルマもいいけどファッションも注目!
謎の有閑マダム、カトリーヌ10世さんが、日本の迷える男性諸氏を洗練へと導く連載。今回のテーマは……。
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文/カトリーヌ10世 イラスト/ユリコフ・カワヒロ
■ 「野蛮で優雅なマチスモの引力に目覚めなさい」
イタリア的な男っぽさのことですが、自信に満ちた態度や野心が間違った方向へ行くと独裁者ムッソリーニを作ってしまいます。しかしそこにエレガンスが加わると、エンツォ・フェラーリを生むのでしょう。「フェラーリ」社の創業者にして、F1界の帝王として君臨したオールドマンです。
マイケル・マン監督の映画『フェラーリ』(公開中)は、そんなエンツォのターニングポイントを描きます。時は1957年、愛息を亡くし、愛人との婚外子認知問題に悩み、業績不振により会社が破産寸前という公私の窮地から、起死回生をかけてイタリア全土1000マイル縦断の公道レース、ミッレミリアに挑むという崖っぷちの59歳。銀髪にしたアダム・ドライバーが熱演します。
あ、LEON読者のみなさまには釈迦に説法でしたでしょうか。
● カトリーヌ10世
グローバル化が進む社交界事情にも通じる。密かな趣味は人間観察とコスプレ。好きな飲み物はモンラッシェ。日本ではほとんど知られていない、ある小国の女王とのウワサも!?