2024.08.10
【第96回】
未経験のまま本番を迎えるのが嫌で、練習台の男性と寝ました
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか? バーのマスターであり、大人の恋愛に関する著書を執筆する林 伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
取材/林 伸次 写真/田中駿伍(MAETTICO) 文/木村千鶴 編集/岸澤美希(LEON.JP)
テーマは今どきの美女たちの”悩める恋愛事情”。美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第96回のゲストは、歴代最年少の由里子さん(21)です。
高校生の時には恋愛ゼロ生活でした
「はい、21歳です。今日はよろしくお願いします」
── 最年少ですね! 色々質問しちゃうんですが、大丈夫ですか?
「はい、前もって伺っているので、大丈夫です」
── 頼もしいです。ここでのニックネームをつけたいのですが、誰かに似ていると言われることはないですか。
「たまに言われるのは、吉高由里子さんです」
── では、今日は由里子さんと呼ばせていただきますね。由里子さんが初めて誰かとお付き合いしたのはいつ頃でしたか。
── モテそうな感じがしますが、お付き合いはゆっくりだったんですね。女子校育ちですか?
「いえ、ずっと共学です。中学生の時には好きな人がいる時もありましたが、高校では片思いすらなく、恋愛ゼロ生活でした」
── あらら、それはどうしてでしょう? 勉強が好きだったんですか。
「コロナ禍で家にいたのもあったし、とにかく1学年の人数が多すぎて、同じクラスの人としか関わらなかったのも原因かな。勉強を頑張るクラスにいたから、周囲にも恋愛している人が少なかったんですよね」
── コロナ禍も影響したんですね。その最初の彼とはどこで出会ったんですか。
「バイト先が一緒だった同い年の人でした」
── へえ〜、どんな人ですか。
「私、ちょっと面食いなんです。彼は顔がカッコよくて、それまで別に好きという感情はなかったんですけど、告白されたのでちょっと付き合ってみようかな〜って」
同級生ではもの足りない。リードしてくれないと何も進まない!
「う〜ん、ちょっと同級生は合わないなと思いました。私は相手に包容力みたいなものを求めてしまうし、デートもふたりでゆっくり、落ち着いた時間を過ごしたかったんです。でも彼は、一緒にあちこち出掛けてワクワクするような時間を過ごしたかったみたいで。しかもお互い経験が少なかったのもあって、なんとなくうまくいかないまま3ヶ月くらいで別れちゃったんです」
── ちなみに、その彼とは何かありましたか。キスをしたとか。
「何もなかったんですよ。それにしびれを切らしたっていうのもありますね。なんかナヨナヨしているように感じたし、全然リードしてくれないし、これじゃ何も進まないよって」
「中学生の時、仲間内みんな下ネタが大好きだったんですよ(笑)。笑いのネタが全部下ネタで、その頃に性に関するすべての知識を取り入れたと思っています」
── ワハハハ、そういう時期ってありますよね。
「はい。当時は性的なことをしたいとかはまったく考えないで、自分と切り離して楽しんでいた感じでした」
── なるほど、知識としては取り入れたけど、体験にはつながっていなかったんですね。
歳上の彼氏に「初めてで何もできない」って思われたくなかった
「あ、それはちょっとわかります。次に付き合ったのが10歳年上で、私は経験値に差があるのが凄く嫌だったんですよ。初めてで何もできないって思われるのが恥ずかしくて」
── そういうことを思うんですね。女性ならできなくてもいいと思うんですけど。
「でもその時には、できないことが恥ずかしいって思っていたんですよね。だから、練習しようと思ってマッチングアプリを入れて、会った人に『私初めてでわからないんです』と言って教えてもらいました(笑)」
「付き合い始めてからです。アプリを入れる目的もそれだけのためでした」
── 相手はどんな人でしたか。
「ちょっと年上の優しい人でした。『ちゃんと出会いを求めてます』って書いてある人は避けて、経験値の高そうな人を狙いました」
── わぁー続きが気になりますが、次回詳しく聞かせてください。
後編に続く
■ bar bossa(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町41-23 第2大久保ビル1F
営業時間/19:00〜24:00
定休日/日・祝
TEL/03-5458-4185
● 林 伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CDライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセイ「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)、『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』(旭屋出版)、『大人の条件』(産業編集センター)。最新刊は『世界はひとりの、一度きりの人生の集まりにすぎない。』(幻冬舎)