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2025.02.23

【第103回】

「なぜか彼氏がダメ男として熟成されていく」尽くし系美女の恋愛遍歴

美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか? バーのマスターであり、大人の恋愛に関する著書を執筆する林 伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。

CREDIT :

取材/林 伸次 写真/玉井美世子 文/木村千鶴 編集/岸澤美希(LEON.JP)

「ワイングラスの向こう側」(KADOKAWA)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA」(バール・ボッサ)のマスターにして作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな美人さんの本音を聞き出す連載です。

テーマは今どきの美女たちの”悩める恋愛事情”。美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。

第103回目のゲストは、前回に続いて絵梨花さん(28歳)です。前編では、最初の恋以降ずっと受け身で付き合ってきたこと、男性の"オス"の部分を感じると嫌になってしまうことなどを話していただきました。後編では大学生以降の恋愛について伺います。
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この人にはだめな部分を出していいんだと思われてしまう

── 前回は、大学に入学してすぐ、履修登録の時に助けてくれた彼と付き合ったとのことでしたが、その彼との恋愛はどうでしたか?

「楽しかったです。2歳年上で落ち着いてて、話がちゃんとできる人でした。こちらの気持ちもちゃんと理解してくれるし、話をしていてお互いに共感できる、そんな人だったと思います」

── それはいい人に巡り合いましたね。結構長くお付き合いしていたんですか。

「1年くらいだったと思います」

── あ、そんなに長くは続かなかったんだ。何かあったんですか。

「前回、受け身の恋愛になってしまうと言ったように、私自身、人に対して自分をあんまり出せないんです。だから何かを決める時にでも、どうする?って聞かれるより、こうしようって言ってもらえるとすごく楽だし、ありがたいから、全部『いいよ』って言っちゃうんです。尽くして優しく甘やかしているうちに、相手がだんだんダメになっていくんですよ。それで私は優しさを使い果たして、もう嫌だな、と思って別れてしまうという」

── あ〜、そうなっちゃうんだ。絵梨花さんがダメにしちゃってる?

「そうかもしれないけど、元々のダメを引き出す?“この人にはダメな部分を出していいんだ”って思われてしまうのかもしれない。化けの皮が剥がれていくみたいな感じです」
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泥酔して傷だらけで帰ってきた酒癖の悪い元彼

── 難しいものなんですね。では思い出に残るダメな男について、お話していただいてもいいですか(笑)。

「はい(笑)。飲み屋さんで知り合って、なんとなくよく一緒に飲むようになってからお付き合いした人8歳上の人がいるんですか、これが本当にダメな人間でしたね〜」

── ほうほう、何をしている人ですか。

「当時はカメラマンを目指して下積みをしていました。カッコよかったんですよね、服のセンスも好きなタイプだし、会話も楽しかった。でも彼には長く付き合っている彼女がいたんです。だから最初は付き合っていなかったんですが、彼女に『結婚のことはどう思ってる?』って聞かれて『考えてない』と答えたら振られたと言って、私のところに来ました。

もうそこからしてダメなんですけど。私、どちらかというと成功した人じゃなく“成功するかもしれない目指す人”を支えちゃうタイプの優しい人間なんです。いいよいいよって甘やかしてダメに育ててしまう」
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── あ〜なるほど〜。もうすでにダメが始まってる(笑)。

「そう〜、でも好きが勝っちゃったんですよね。付き合ってから2年くらいで同棲したら、ダメがどんどん露呈しました」

── あら〜、何があったんですか。

「とにかくだらしなくて、特にお酒を飲むとだめ。顔中傷だらけで帰ってきたこともあります。でも彼は健康保険証も持っていませんでした。そのままにするわけにいかないので、翌日近所の整形外科に連れて行って、私が状況を説明してと、そこでも世話を焼いてしまうんですけどね」

── しかしなんでそんな怪我をしたんでしょうね。

「酒癖が悪いのでわからないですけど、多分転んだんでしょう。顔の怪我なので形成外科にも、歯が痛いと言うので歯医者にも連れて行きました。ただ、大学病院にも行く必要があると言われた時には付き添えなかったんです。そうしたら『ひとりで不安だった、ついて来てくれてもよかったじゃないか』と言われたんです。ありがとうもごめんねもなく不満ですよ! これは優しさを食い潰されたなと思いました」

── うわあ〜、それは本当に良くない。甘えすぎてモンスターになりましたね。それで別れたんですか。

「部屋の更新の時に、一旦距離を置こうと行って私は実家に戻りました。そのまま連絡を取らなくなって自然消滅です。4年も付き合ったのに」
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── なんだか悲しいですね。次に付き合った人も?

「はい(笑)。次の彼には借金がありました。でも、とてもいい人だったんですよ。彼はシェフなので、おうちで一緒に過ごす時は彼が料理を作ってくれます。しかも私の好きなものをコースみたいに出してくれるんです。でも借金があることを隠していて、一緒に住むようになってから発覚しました。クレジットカードを持ってなかったので、ブラックリストに載っていたと思います。お店を経営しているわけじゃないので、ただの個人的な借金です」

── その借金は結構やばいですね。逆に、この人はとてもいい人だった、という人はいないんですか。

「どの人のことも最初はいい人だなって思っているんです。でも最後は嫌だなって思って別れているから、『嫌な人』になって終わっちゃうんですよ」

── あ〜そういうことか。いい人だったら別れないですもんね。でもお話をして思ったんですが、もしかして絵梨花さんは、途切れずに誰かと付き合っている感じですか。

「あ〜そうかもしれません。あまり途切れず彼氏がいます」

── やっぱりそうでしたか。モテ方にもいろんな形があり、フィーバー状態で複数の人からわ〜っとモテる時期を持つ人もいれば、誰かと別れたらすぐ違う人が現れて、という、ある意味ちょうどいいモテ方をする人もいます。もちろん、だめな人とも付き合いがちではありますが、いい人さえ選べれば、絵梨花さんはうまくいっている人だと思います。皆さん恋愛においてもっと悩んでいるんじゃないかな。
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お店の奥さんになるのもいいなって思います

「そうですか? でもこんな受け身の姿勢じゃなく、熱烈的に好きになれる人が欲しいです」

── あの小学生の時の初恋のような、ですね。彼にはその後会ったりしなかったんですか。

「実は大学生の時に会って、一度そういう仲になってしまいました。でも寝たらみんな同じだった。そこで気持ちが終わっちゃいました」

── 難しいものですね。でもきっとこれから素敵な人と出会って、結婚を考えることがあるかもしれない。結婚となったら大事にしたい条件ってあると思うんですよ。例えば会話が合うとか、性格が合うとか、お金や見た目、セックスの相性など。

「会話や性格の相性は大事ですね。でもその次に来るのは、私は職業かもしれない。その人にしかできないことをやっている人に惹かれるから。どこかのお店の奥さんという立場にも憧れがあります」

── お、飲食店のオーナーさん、朗報ですよ! ぜひ立候補してください。今日はいろんなお話をありがとうございました。
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【林さんから〆のひと言】

絵梨花さんはすごく自分のことを分析できていて、これからは ちゃんとした男性とうまくやっていけるのではと思いました。幸せになってくださいね。
bar bossa(バール ボッサ)

■ bar bossa(バール ボッサ)

ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間/月〜土 19:00〜24:00
定休日/日・祝
問い合わせ/TEL 03-5458-4185

● 林 伸次(はやし・しんじ)

1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CDライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセイ「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)、『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』(旭屋出版)、『大人の条件』(産業編集センター)。最新刊は『世界はひとりの、一度きりの人生の集まりにすぎない。』(‎幻冬舎)

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