イニャ カリスマ性もあると思いますよ! 僕は、スペインで生まれた伝説上の色男、ドン・ジョバンニを理想にしているし(笑)。でも、このなかで一番シャイなのも僕ですけどね。
ピエロ 冗談はさておき、僕らが大切にしているのは、外見の美しさやカッコ良さよりも、内面の魅力。イタリア人は、残念なことに目が緑やこげ茶だし、背もあまり高くないし……。容姿がすごく優れているというわけではないんです。だからこそ内面を大事にします。
イニャ それでも男の魅力は、やっぱり容姿よりも人間性。相手を尊重したり、大切にしようという気持ちが大事ですよね。もちろん、その上で容姿がよければ最高なんだけど。
イニャ まず、女性に対して、男性はいきなり自分をアピールするべきではないですよね。最初は相手に対して尊敬の気持ちをもって誠実に接する。その振る舞いのなかから、女性が僕たちの魅力を感じとってくれたらいいんです。
ジャン それにそもそも交際するかどうかは、女性が決めることでしょ? イタリアではそういうことに対して、女性のほうが権力をもっていますよ(笑)。だから男は、尽くして待つ!
ピエロ・イニャ そうそう!
ジャン ステージ衣装は、3人揃ってエンポリオ・アルマーニのスーツを着ることが多いですね。プライベートでは、僕はシンプル&エレガントが好き。シーンによって変えているけど、僕はカルジュアルより、仕立てたものとかをよく着ています。
ピエロ 僕はやっぱりカジュアルが好きです。最近は、黒い服を好んで着ています。自分に似合う色だと思っているし、どこに行く時も適合する色だからね。
イニャ 僕もスニーカーとかカジュアルな服装が好きです。配色に気をつけているけど、黒もよく着ますよ。痩せて見えるからね(笑)。
ピエロ 僕もそう思います。でも、デートで素敵な香りの香水は欠かせないですよね!
ジャン 僕とピエロは、クリードの同じ香水を使っています。すごくいい香り。
イニャ 男のひと言とは大事だよ!!
ジャン 僕たちはこの仕事についてから、世界のいろいろなところを旅して、多くの素晴らしい人たちに接してきました。この考えは、そういうところからも強く影響を受けていると思います。
ジャン いまは、若い人たちが家族に養ってもらっている人たちが増えていて、社会問題にもなっているんです。大学の進学率が高くなっていますが、大学で勉強したことが役立てる仕事が必ずあるわけではないし。残念ながら勉強をしても仕事にありつけないという状態があります。
ピエロ 失業率は42%にも達していて、ある意味で危機的状況です。若い人たちがイタリアから出て行く傾向にあります。
ピエロ 僕たちはこれからも一生音楽をやっていくと思うし、「イル・ヴォーロ」は3人で世界中を巡って、イタリアの音楽を伝え続けていきたいと思っています。日本へも毎年コンサートをしに来たい! そのためにも、皆さん、応援よろしくお願いしますね!
■ イル・ヴォーロ
3人とも生粋のイタリア人で、子どもの時に三大テノールに憧れて歌手を めざし、2009年イタリアの人気オーディション番組出演をきっかけにグループを結成。2011年には全米ビルボードのクラシックアルバム及びラテンポップアルバム部門で第1位を獲得。2012年にはバーブラ・ストライサンドのツアーに参加。2015年にリリースされたアルバム「グランデ・アモーレ」は世界各国で大ヒットし、同名シングルのミュージックビデオ再生回数は1億回を突破! オペラからポップスまでイタリアの音楽を世界に広めつつ、世界規模で大旋風を巻き起こしている。今年5月に2度目の来日。東京、横浜、大阪で6公演を行った。
現在、結成10周年を記念した、約4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『MUSICA~愛する人よ』(ソニーミュージック)好評発売中。日本版ボーナストラックとして、羽生結弦選手がエイキシビションで使用した楽曲「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」を新録音収録。
7月19日(金)より、 Bunkamuraル・シネマ(渋谷)で映画『イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ~3大テノールに捧ぐ』が上映。全国順次ロードショー予定。