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2022.12.17

【第22回】三浦透子(女優)

恐るべき女優、三浦透子がこの世界に送り出された理由

世のオヤジを代表して作家の樋口毅宏さんが時代の先端を走る女神たちに接近遭遇! その素顔に迫る連載。第22回目のゲストは、女優の三浦透子さんです。世界各国の映画賞を総なめにした『ドライブ・マイ・カー』で一躍ときの人となった三浦さんが映画『そばかす』で初めて長編映画の主演を務めます。

CREDIT :

文/井上真規子 写真/トヨダリョウ スタイリング/佐々木翔 ヘアメイク/秋鹿裕子 編集/森本 泉(LEON.JP)

三浦透子 樋口毅宏 LEON.JP
『さらば雑司が谷』『タモリ論』などの著書で知られる作家の樋口毅宏さんが、時代の先端を走る女神たちの魅力に迫る連載対談企画「樋口毅宏の手玉にとられたい!」。

今回お越しいただいたのは、女優の三浦透子さんです。第74回カンヌ国際映画祭や第94回アカデミー賞をはじめ、世界各国で多数の映画賞を受賞した映画『ドライブ・マイ・カー』で寡黙なドライバーを演じ、一躍ときの人に。

2022年はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(カンテレ・フジ系)など話題作に次々と出演し、12月16日には初めて長編映画の主演を務める『そばかす』も公開されます。歌手としての顔も持ち、『そばかす』では自ら主題歌も歌っています。いま注目の若き表現者、三浦透子さんの素顔に迫ります。

とても丹念に女性が描がれていて本当に秀作だと思いました」(樋口)

樋口毅宏(以下:樋口) 初めまして、こんにちは! 早速ですが、映画『そばかす』拝見しました。素晴らしかったです。

三浦透子(以下:三浦) こんにちは。うれしいです。ありがとうございます。

樋口 「LGBTは生産性がない」と口走る政治家が大臣に起用される唯一の先進国で、三浦さん演じるアセクシャル(※)の主人公・蘇畑佳純が、自分らしく生きるために手探りで模索するストーリー。見るまでは「現代に生きる等身大の女性」を描いた、ありがちな映画かと思っていたんですが、とても丹念に女性像が描がれていて本当に秀作でした。

三浦 ありがとうございます。
※アセクシャルとは、他者に対して性的欲求・恋愛感情を抱かないセクシュアリティのこと。
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三浦透子 樋口毅宏 LEON.JP
樋口 日本映画は、恋愛至上主義な作品ばっかりで、おじさん監督が古くて見当違いな女性像をおしつけてくる、うんざりするようなものが多い中、やっとこういう映画が出てくれたなと。アセクシュアルを扱う作品に出演することついてはどう感じましたか?

三浦 セクシュアリティを扱う映画は、少しずつ増えていますよね。その中で、個人的にはアセクシャルの認知に繋がるような作品は意義があると感じています。ただ当事者が演じる意味を一生懸命伝えている人もいて、その扉を開こうとする流れがある中で、私がその役を演じていいのか、ということについてはすごく悩みました。

樋口 実際、どういう気持ちで演じられたのでしょう。

三浦 純粋に佳純に共感できるところが沢山ありました。私自身は、まだ自分についてよくわかっていなくて、定まっていない部分が多いのですが。でも、佳純もそこに悩んできたんだと思うんです。その悩みも含めて彼女と共有できると思いました。脚本を読んで、そういう複雑で定まらないものはそのままでいいって言ってもらったような気がして。自分もそういうメッセージを届ける側の一員になりたいと思ったんです。
樋口 本当にすごく良くて、今年を代表する作品なのはもちろん、今後もずっと語られる作品になるだろうと。三浦さんのキャリアの中でも非常に大きい作品だなと思いました。三浦さん自身も手応えを感じたのでは?

三浦 手応え……実はそういう意味での手応えって、多分今まで一度も感じたことがないんですよね。

樋口 そうなんですか。

三浦 ただ制作の過程は、とても自信を持てるものだったと思います。丁寧にコミュニケーションをとりながら作ることができたので。撮影期間中、大勢と一人ずつコミュニケーションを取るのは意外と難しいんです。
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樋口 撮影日数に余裕があったということですか?

三浦 そうではなく、与えられた日数に対して、コミュニケーションや準備に割いた時間が多かったということです。コミュニケーションを大事にしたいと思う人が集まったんだと思います。同じ日数を何に割くかということも、その映画や監督のカラーなのかもしれません。
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「素敵なものが撮れることって、奇跡だなって思います」(三浦)

樋口 非常にいい空気感だったんですね。撮影では、玉田真也監督のもとテイクを重ねることもありましたか?

三浦 基本的にワンシーン、ワンカットで撮ることが多くて、リハーサルも含めてテストでしっかり準備をしてから撮りました。ちょっとした舞台のような感じ。玉田さんはスタッフの動きも含めて、“全部がうまくいく1回”を狙う方なんです。撮りたいものが明確なのでOKが出る時はすぐ出るし、それがなければ何回もやります。特に動きが多いカットは難しかったですね。

樋口 玉田監督は舞台出身ですものね。難しかったのは、例えばどのシーンでしょう?

三浦 保育園の廊下を話しながら歩く場面で、リハーサルの段階から、カメラの動きとセリフや動作のタイミングを細かく決めてから撮りました。このセリフまでに片付けが終わっている、とか。奇跡のような1回を撮るまで、とても時間がかかりました。

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樋口 デジタル紙芝居のシンデレラを子供たちに見せるシーンは映画のハイライトの一つですね。すごくよかったです。三浦さんから「もう1回やりたい」ということもあるんですか?

三浦 提案することもありますが、基本的には監督の判断です。私は素敵なものが残せるなら、一発目でも、十発目でも、百発目でもいいし、その一回のために時間がかかってもいいと思うんです。当たり前だけどお芝居は自分1人だけでできるものではありません。だから温度や空気感とか全部の掛け違いで1回になったり、100回になったりする。素敵なものが撮れることって、奇跡だなって思います。

樋口 再会を果たして仲良くなっていく、かつてのクラスメイト・真帆を演じた、前田敦子さんとのやり取りはどうでしたか?

三浦 めちゃくちゃ楽しかったです! 前田さんはお優しくて、緊張もせずにできました。

樋口 やっぱり。本当に昔からの顔馴染みかなって空気感が出ていました。ラストはもっと走っているところを見ていたかった。本当に爽快感がありました。
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「楽しくて、いくらでも歌っていられます」(三浦)

樋口 僕は映画の最後にJポップスがかかるのが苦手なんです。ウェットでベタベタした、情感たっぷりの邦楽は映画と相性が良くないと思うので。でも今作は最後にいい曲がかかってるな〜と思って、クレジットを見たら三浦さんの名があって驚きました。演技ができて歌もうまいの!?、と。

三浦 うまいってわけでもないんですけど、アハハ(照笑)。
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樋口 三浦さんのボーカルは距離感が取れていてクールな感じが、映画にすごくマッチしていました。

三浦 確かに映画に音楽が与える力は、良くも悪くも大きいですよね。それは見る側として私も感じたことがあります。今回、自分が歌うことになって一番大事にしたのは、映画にとっていい歌にできるようにということだったのでうれしいです。

樋口 本当にお好きなんですね! 歌を本格的にやりたいと思ったのはいつですか?

三浦 歌手になりたいと思ったことはなかったです。歌の仕事をいただくようになって「私もやれるんだ」と気づいたという感じでした。

樋口 才能に気付いてなかった?

三浦 まわりより歌える自覚はありました。でもアーティストになるにはそれだけじゃない何か、つまり楽器が弾けるとか、作詞作曲する能力とかが必要だと思っていたんです。そういう才能もモチベーションもなかったし、ただ歌うことが得意なだけだったので能動的には歌えないと思っていました。
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「改めていいアルバムだなって(笑)」(三浦)

樋口 それでも周りが放っておかなかった。タナダユキ監督がCMの現場で三浦さんの声に魅了されて、映画「ロマンス」のエンディング曲を依頼されたという。

三浦 役者として劇中で歌うという未来はあるかもなと思っていましたが。でも全然違うところに進んでいきましたね。
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樋口 三浦さんのカバーアルバム『かくしてわたしは、透明からはじめることにした』で驚いたのは、サニーデイ・サービスの『東京』(1996年リリース)が入っていたこと。三浦さんが生まれる前の曲なのによく知っているなと。なぜこの曲を選んだのでしょう?

三浦 前から好きだったんです。私のあのアルバムは、30代の女性に向けて90年代の曲を収録するというコンセプトがあって。それなら30代の女性に選んでもらおうと、スタッフの方に半分ぐらいセレクトしてもらいました。ただ全部任せると自分のアルバムという感覚が持てなくなる気がしたので、私自身もいくつか好きな曲を提案して。その一つが『東京』でした。

樋口 自分で選んだのは、他にどの曲ですか?

三浦 「いかれたbaby」(フィッシュマンズ)、「ハロー・マイフレンズ」(松任谷由実)、「はじまりは今」(エレファントカシマシ)あたりは私が好きだとお伝えした中から決まった曲です。

樋口 いいところをつくな〜! おじさんは、この辺りはたまらないです(笑)。

三浦 良かったです(笑)。globeの「Precious Memories」とかも入っていて、その幅がいいなと。自分の作品ながら改めていいアルバムだなと思います。この曲は選んでもらったのですが、歌うまで知らなくて(ごめんなさい)。すごく好きな曲になりました。自分で決めないことの楽しさも知りましたね。

樋口 とてもバランスが取れたセレクトだと思います。ちなみにサニーデイ・サービスの曾我部恵一さんと僕は同い年で、旧知の中なんですが、当時24、5歳で出した曲が、歳月が流れて同じくらいの歳のお嬢さんが歌っていると思うと感慨深いものがありますね。

三浦 そうですよね。曽我部さんには、「ブルーハワイ」というオリジナル曲も書いていただきました!

樋口 それは、よかったですね!

三浦 本当に、光栄でした。
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「三浦さん、頭が良すぎませんか?」(樋口)

樋口 僕は映画をそれなりに見ているつもりでしたが、不埒にも三浦さんのことを『ドライブ・マイ・カー』まで存じ上げなかった。「三浦透子でしょ? 売れると思ったよ」って言えなかった自分を本当に恥じました(笑)。こんなにいい俳優さんがいるのに、何をやってるんだ俺は? っていう。

三浦 皆さん、あの映画からだと思います。知っていただける場所に私が出ていなかったので。

樋口 三浦さん的には『ドライブ・マイ・カー』で世界から注目されましたが、すでに役者としては実力があって活躍もされていたわけですよね。そのあたり実感としてはどうですか? 

三浦 特別、私は変わってないですし、変わらず世界から評価されるようなものでもないと今も思っています。
樋口 いやいや。5歳から子役をされていますが、演技に開眼したタイミングというのはありましたか? 何かの映画を見てでも、演じる中でも。

三浦 映画を見始めたのは中学の頃です。相米慎二監督の『台風クラブ』(1985年公開)、ジム・ジャームッシュの『ストレンジャー・ザン・パラダイス』あたりが私の原体験になっていると思います。

樋口 渋いところついてくるな〜!! どんなことを感じましたか?

三浦 この映画の登場人物たちって、すごく動物的で予想できない動きをするんです。それにとても惹きつけられて。子役時代は、演技はオーダーに対して準備してきたものの中から提供すること、それを積み重ねていくことだと思っていました。でもそれだけだと自分の予想を超えられない。映画を見て「どうしたらそういう存在で映画の中に立てるか?」と考えるようになって。自分の頭に浮かぶものは全部やめてみようとかトライを始めましたね。
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樋口 中学生でそこのことに気づいたんですね、早い! 自分の中のメソッドが刷新された瞬間ですね。

三浦 これからまた変わっていくかもしれないですし、わからないですけど。

樋口 役作りはどうしているのでしょう?

三浦 本(脚本)を読むだけで、特別なことはしてないです。ただ、1回つかめたと思っても、天才ではないからそれが毎回できるようになるわけでもなく。かといって毎回博打するわけにもいきません。仕事ですから。だからできた時の状態を考えて、それが起こりやすくなるよう確率を上げるというか、そういう準備をしています。感情が大きく動いた日があったら、なんでだろう? と考えたり。

樋口 はぁ……。三浦さん、頭が良すぎませんか? 頭が良くて、生きづらく感じる時があるんじゃないかなと感じました。

三浦 頭がいいのかな?(笑) 悪いんじゃないですかね?

樋口 いやそんなことは絶対ありえないっ!!

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「自分のところにくる役なので共通点があるのは自然なこと」(三浦)

樋口 話は変わりますが大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、菅田将暉さん演じる源義経の正妻・里役を演じられました。菅田さんとは、2013年の映画『男子高校生の日常』以来の共演でしょうか? ふたりとも平凡な高校生を演じていたのが、源義経と妻の里です。「お互い出世したな!」とか話すものですか?

三浦 実は2014年にも映画『チョコリエッタ』で、少しだけご一緒してるんです。それで鎌倉殿でお会いした時に、「最後何で会いましたっけ?」っていう会話から始まって。そこまできちんと話したわけではないんですが。

樋口 放送中のドラマ「エルピス」では、ヘアメイクさんを演じられていますが、またしても影と過去のある役柄だなと。ドラマはとても面白くて、評判もすごいです。長澤まさみさんや前田郷敦さんと共演してみてどうですか?

三浦 ドラマでは今回、1人のシーンが多くて。自分で自分に働きかけなくてはいけないので、難しさや心細さを感じました。お相手がいてくださるときは、いろんなパワーをもらえるし、勝手に感情も動いてくるので心強かったです。
樋口 三浦さんが演じるのは、総じて生真面目な役が多い印象があります。

三浦 そうなんですかね。いろんな役をやらせてもらっていますが、結局自分のところにくる役なので共通点があるのは自然なことだとは思いますね。
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「演技のことが気にならない役者さんの演技が好き」(三浦)

樋口 最近はお忙しくて、普通に映画館に行く時間もないのではないですか?

三浦 確かに休みは減りましたが、そこまで忙しくはないです。ただ器用じゃないので、1日とか短い休みだと映画に行こうとはならなくて。まとまった休みにゆっくり行きたいんです。

樋口 じゃあ家で観ている?

三浦 私、家では映画を観ないんです。音楽もあまり聴かないし。そのための場所と時間をちゃんと作らないと集中できなくて、全然観た気がしないんです。だから配信のサブスクリプションも入ってないですね。

樋口 そうなんですね! ちなみに役者さんだと、映画館で映画を観て「私ならこうに演じる」とか「芝居がうまいな」とか「あのスタジオね」とか、職業病のように見てしまうことがあるのかなと思うのですが。

三浦 あまり仕事のことは考えてないですね。そういう意味では、演技の上手い下手含めて、演技のことが気にならない役者さんの演技が好きです。
樋口 具体的に好きな役者さんはいますか?

三浦 誰がというよりは、作品との親和性ですね。「この人演技うまいな」と思う時って、役ではなく“役者”を見ている気がするんです。だからそれを感じない、自然に見られる映画が面白いなと思います。

樋口 なるほど。それもまた興味深いお話ですが、そろそろお時間のようです。今日は、多忙な中ありがとうございました。これからの三浦さんのご活躍を楽しみにしています。

三浦 こちらこそ、ありがとうございました。
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【対談を終えて】 by 樋口毅宏

『そばかす』のパブリシティのため、僕と会った日には10件以上の取材があり、しかもそれが3日続いたとお聞きしました。なのに三浦さんは疲れも見せず、時折笑いを交えながら、一問一問丁寧に頭の中で考えてから答えをくれました。感謝しかありません。

それにしても頭の良さは隠せませんね。きっと三浦さんは何にでもなれたのだと思います。けれども演技力と歌唱力と存在感がズバ抜けていたため、この世界に送り出されたのだと思いました。

『そばかす』は三浦透子の代表作になりましたし、今後の日本映画における大きな試金石にもなりました。三浦さんの快進撃はまだ始まったばかりですが、主役ばかりになると毎回似たような役回りになるのが日本にありがちな話です。それだけ日本の作品の女性のパターンは少ない。ですが賢明な三浦さんには釈迦の耳に念仏でしょう。今後も誰も演じられなかった役を三浦さんが見せてくれるのだと信じています。
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● 三浦透子(みうら・とうこ)

1996年⽣まれ、北海道出⾝。2002年「なっちゃん」のCMでデビュー。主な出演作は、映画『私たちのハァハァ』(15/松居⼤悟監督)、『⽉⼦』(17/越川道夫監督)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18/冨永昌敬監督)、『あの⽇のオルガン』(19/平松恵美⼦監督)、『ロマンスドール』(20/タナダユキ監督)、『スパゲティコード・ラブ』(21/丸⼭健志監督)、NHK 連続テレビ⼩説「カムカムエヴリバディ」(22)、NHK ⼤河ドラマ「鎌倉殿の 13⼈」(22)、フジテレビドラマ「エルピス」(22)ほか。第94回アカデミー賞で国際⻑編映画賞を受賞した映画『ドライブ・マイ・カー』(21/濱⼝⻯介監督)ではヒロインを演じ、第 45 回⽇本アカデミー賞新⼈俳優賞などを受賞。歌⼿としても活動しており、映画『天気の⼦』(19/新海誠監督)では主題歌のボーカリストとして参加。本作では主題歌「⾵になれ」の歌唱も担当する。今後は、2023年公開予定の映画『とべない風船』『山女』が控えている。

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● 樋口毅宏(ひぐち・たけひろ)

1971年、東京都豊島区雑司が谷生まれ。出版社勤務の後、2009年『さらば雑司ケ谷』で作家デビュー。11年『民宿雪国』で第24回山本周五郎賞候補および第2回山田風太郎賞候補、12年『テロルのすべて』で第14回大藪春彦賞候補に。著書に『日本のセックス』『二十五の瞳』『愛される資格』『東京パパ友ラブストーリー』など。妻は弁護士でタレントの三輪記子さん。最新作は月刊『散歩の達人』で連載中の「失われた東京を求めて」をまとめたエッセイ集『大江千里と渡辺美里って結婚するんだとばかり思ってた』
公式twitter 

尾野真千子 樋口毅宏 LEON.JP

『そばかす』

他人に恋愛感情を抱かない女性が“恋愛至上主義”の社会で、周囲と向き合いながら自分自身を見つめ幸福を探す様を描いたドラマ。

30歳の蘇畑佳純は物心ついた頃から「恋愛が何なのかわからず、いつまで経ってもそんな感情が湧いてこない」自分に不安を覚えつつもマイペースに生きてきた。大学では音楽を志すも挫折し、現在は地元に戻りコールセンターで苦情対応に追われる毎日。妹が結婚・妊娠したこともあり、母からは頻繁に彼氏を作れとプレッシャーをかけられており、ついには無断でお見合いまでセッティングされてしまう。そこで彼女は結婚よりも友だち付き合いを望む男性と出会うのだが……。

三浦透子が長編映画初となる主演を務め、中学時代の同級生を前田敦子、同僚を北村匠海、妹を伊藤万理華が演じる。『his』などのアサダアツシが企画・脚本を手がけ、劇団「玉田企画」主宰の玉田真也が監督を務めた。12月16日(金)から新宿武蔵野館ほか全国公開。
©2022「そばかす」製作委員会

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