2020.10.31
いまの時代ヒーローが必要だ 【3】
YouTuberラファエルを成功に導いたヒーロー像とは?
チャンネル登録者数は170万人超。日本を代表するYouTuberにして企業経営者のラファエルは、動画上のやんちゃな印象とは裏腹に、冷静沈着でタフな心の持ち主だ。困難をものともしないエネルギーはどこから湧くのか? 彼のヒーロー像を紐解くと、成功の秘訣が見えてきた。
- CREDIT :
写真/前田 晃(maettico) 文/井上真規子
“周囲に評価されることより夢を叶えることに集中すれば自然とタフになる”

実は営業職時代からLEONを愛読し、いつかそこに掲載される高級品を買えるぐらい稼ぐ、という夢をもっていたそう。莫大な動画収入のほかに複数の企業経営を行う彼は、すでにその夢を叶えた。早速マイヒーローをたずねてみる。
「アイアンマンですね。利益に関係なく見ず知らずの人を命がけで助けるマインドには素直に憧れます。遊び人で弱い部分もあり、人間らしい面もカッコいいですね」
My Hero is “アイアンマン”

(c) 2008 MVL Film Finance. All Rights Reserved.
「僕自身は石橋を叩いて渡るタイプ。YouTubeを始めたのも、大人が入ればもっとおもしろい動画が作れると確信したから。いまは過去の動画だけで収入を得られますし、会社経営も軌道に乗ったのでYouTubeは早く辞めたいんです。大変なことも多いので(笑)。近いうちにラファエルをキャラクター化して襲名させ、自分が動画に出なくても続けられるシステムを考えています。僕の場合、有名になるためでなく、稼ぐためにビジネスとしてやっているので」
コロナ禍については、「不謹慎かもしれませんが、あまりネガティブには感じません。むしろ変化の時ってビジネスチャンスがたくさん転がっていますから。会社がダメなら自分で始めればいい。行けると思ったらとにかく動くべき」。
先々を見越して、効率を追求しながら最短距離で目的に突き進む。その徹底したビジネス精神の裏には、クールなようでその実、ラファエルという仮面で人々を楽しませたいという情熱が見え隠れする。まるでアイアンマンで世界平和を夢見るトニー・スタークのように。
● ラファエル
大阪府出身。
YouTuber、実業家。定時制高校を卒業後、パチンコ店に勤務。その後、自衛隊と営業職を経て、ユーチューバーに転身。自衛隊で鍛えた肉体と営業職で培ったトーク力、そしてビジネスセンスを武器に瞬く間に日本を代表する人気YouTuberに。2019年1月の衝撃のチャンネル削除を経て、現在は「ラファエル Raphael」チャンネルで、登録者数170万人超。著書に『無一文からのドリーム』『秒で決めろ!秒で動け!』(ともに宝島社)がある。

『アイアンマン』
発売中 Blu-ray 2381円 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント