2024.03.24

「ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション」は現代に蘇ったゴールデンカムイ⁉ 

個性派ホテルの誕生で札幌ステイが変わる!

初の外資系ホテルが誕生し、2030年度には新幹線が延伸! 札幌ステイがどんどん面白くなっていきます。

CREDIT :

文・写真・編集/秋山 都(Web LEON)

札幌に初の外資系ホテルが誕生!

昨年、福岡におよそ27年ぶりに外資ラグジュアリーホテルが開業したことは多くのニュースで報じられました。東京・大阪・京都などに暮らしていると、外資系ホテルは珍しく感じられませんが、人口153万人超*の政令指定都市である福岡であっても、この規模のホテル開業はそうそうないということから、首都圏と地方の地域間格差を感じた次第です。では、もっと人口の多い(195万人超!)札幌*はどうなんだろう?
* 人口調査はともに2015年のもの。
ホテル創成札幌Mギャラリー
▲「ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション」のバーラウンジ。北国らしく、大きなファイヤーピットはビール釜をイメージ。
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すると……実は札幌には今までいわゆる外資系のラグジュアリーホテルが存在していなかったことがわかりました。なんとも意外。ただ、タイミングよく今年1月に世界的なホスピタリティグループ「アコー」による「ホテル創成札幌 Mギャラリーコレクション」が開業したというではありませんか。実は札幌では2030年度に新幹線の延伸が予定されており、ほかにも多くの外資系ホテルの参入が予定されています。福岡は天神ビッグバン構想*によって大きく変わりつつありますが、札幌もどんどん進化を遂げていく様子。ならば、いち早く今の札幌をチェックしてみたい! そんな想いで札幌へと飛んでいきました。一路、「ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション」へ。

これからの札幌ステイをリードする

【ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション】

さて、まずはこのホテルブランドの説明から。「アコー」とは、フランス・パリを拠点とする世界最大級のホスピタリティグループ。「知らな~い」という方も、シンガポールの名門「ラッフルズ」や「バンヤンツリー」などのリゾート、各都市の利便性の高いロケーションにある「ソフィテル」「Ibis(イビス)」ならご存じでしょう。他にはあの殺人事件が起きることで有名な(笑)、「オリエント・エクスプレス(オリエント急行)」も「アコー」グループなのだそうです。

さらに「Mギャラリー」とは、この「アコー」が擁する49のホスピタリティブランドのなかでも、一際ユニークで優美なラグジュアリーを表現しているコレクションとのこと。このMは、英語でメモラブル、つまり、思い出に残ることと価値があるということを表しています。すでに世界40ヶ国に199軒ものホテルがあり、50以上のプロジェクトが進行中でして、記念すべき日本での1軒目がこの札幌というわけ。
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デザインコンセプトは「21世紀に生まれ変わる開拓使時代の邸宅」

ではこの「ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション」を実際に宿泊した私の目線でご紹介してまいりましょう。
ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ ビールの原料であるホップをモチーフとしたオブジェ。
まず巨大なホップのオブジェが置かれたエントランス。これはホテルのある創成東エリアが、近代以降、本州からやってきた開拓使が海外の知識人・技術者の招致を行いながら、さまざまな分野の産業を生み出したことにちなんでいます。ホップ、札幌と言えばもちろんビール。実はこの地は「開拓使⻨酒醸造所」が明治9(1876)年に開業され、日本人の手による本格的なビールづくりがスタートした場所でもあるのです。
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ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ 北海道の道花でもあるハマナスをモチーフにしたライトが印象的なフロントエリア。
というわけで、ホテル全体のデザインコンセプトは北海道開拓使にちなみ、「21世紀に生まれ変わる開拓使時代の邸宅」。フロントからバーラウンジのエリアも開拓使の社交場をイメージし、どこか楽し気です。この北海道開拓使とは明治2年から15年まで置かれていた中央官庁のひとつだそうで、欧米の文化・技術をもとに農業、鉱工業などの新しい産業を興し、日本各地からの移住を促進していました。漠然と、屯田兵と同じようなものと考えていましたが、屯田兵は平時農業を営むかたわら軍事訓練を行い、いざ戦争が始まった際には軍隊の組織として戦う兵とのことですから、まったくの別物なんですね。日本史で習った気もしますが、遠い日のことで忘れてしまいました。『ゴールデンカムイ』*をちゃんと読んでみよう。
*野田サトルによる日本の漫画。『週刊ヤングジャンプ』にて、2014年から2022年まで連載された。 2018年4月からテレビアニメが放送され、2024年1月には実写映画が公開された。 
ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ 到着早々いただいたシグネチャーカクテル「創成ポラリス」。マドラー代わりのチョコレートに「サッポロビール」の文字が!
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開拓使時代にちなんだディテールが楽しいホテル内散歩

このコンセプト“開拓使”はホテル内のさまざまなモチーフとして使われているので、それらを探して散歩するのも楽しい。
全118室ある客室には、開拓使が外国から輸入した品々から着想を得た家具やインテリアを採用し、⻄洋の洗練された雰囲気と、歴史を感じさせる和のモチーフとの調和がゆったりとした心地よさを生み出しています。
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ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ 私が宿泊したタイプの客室。
ウェルカムとして客室に置かれていたスウィーツも、北海道感たっぷりで観光客としてはうれしい。お土産のリサーチにもなりました。
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さて、一夜明けて朝食は館内のレストランへ。ドイツのビール醸造所からインスピレーションを受けた内装は、壁一面にビール瓶とLEDを埋め込んだアートウォールやアーチ形状の天井など、かなりグラマラス&スタイリッシュ。
ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ ちょっと日本にいることを忘れそうになるエキゾチックな内装。
北海道の食材を多く使った朝食も美味しかったのですが、まもなくこのレストランでディナーもスタートするということで楽しみです。
ホテル創成札幌Mギャラリー
▲ ビール瓶を埋め込んだアートウォールは圧巻!
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最後に札幌のナイトライフを象徴する、すすきのでの1カットもご紹介しておきましょう。え、ここ? 行ってないですよ、ホントに行ってませんから! 
シャンパンホテル Cuvée J2 Hôtel Osaka
それにしても、「ホテル創成札幌Mギャラリーコレクション」の優美な空間で飲み、食べ、眠り、すすきので遊ぶ(?)札幌ステイは最高でした。そろそろ春を迎える札幌へ、いつかまた行けるといいなぁ。
ホテル創札幌Mギャラリー

■ ホテル創成札幌 Mギャラリーコレクション

住所/北海道札幌市中央区北2条東3丁目 サッポロファクトリー⻄館
予約・問い合わせ/011-242-1111(代表)
HP: https://all.accor.com/hotel/C082/index.ja.shtml

北海道はでっかいどぉ~!

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