2022.04.02
featuring 太田裕康
こだわりロイヤル オークとGMTマスターと
お洒落な男性なら誰もが素敵な時計を持っているものです。そこでこだわり男子に、こっそり愛用時計にまつわるエピソードをインタビュー。実に興味深いエピソードがアレコレと飛び出します。
- CREDIT :
写真/小澤達也(Studio Mug) 文/T.Kawata 構成/長谷川 剛(TRS)
洒落者が選ぶオーデマ ピゲは薄さがカギ
実は収集癖があるそうで、十数本もの時計を所有するとのこと。今回は、コレクションの中でも特に出番の多い3本を拝見しました。
クオーツだからこその強みを装いに活かす
かねてより、太田さんはクオーツのロイヤル オークを探していたそうで、知人の紹介で7年ほど前にこちらのヴィンテージを購入されました。
スーツはもちろん、カットソーとウールパンツ、スリッポンといった大人のカジュアルスタイルにも合わせています。もともと、私はイエローゴールドやピンクゴールドの時計は身に付けません。まず、洋服に目を向けてもらえる、控えめなシルバー系の色味が好みなんです」
これまた男子の憧れ、GMTマスターが登場
「1970年のレファレンス1675で、ベゼルがいい具合に日焼けしていますでしょ? 味もあって好きな時計です。スーツにもジャケットにも合わせますが、今回、持参した時計の中では、一番カジュアル度が高い。春夏だったら、ウールよりもコットンスーツに合わせたい。ほかにデニムやスリッポン、ハイゲージのニットポロなんかとも好相性です」
「ハイゲージの黒いニット、トロピカルウールのパンツ、スリッポンに合わせていたら、ホテルでその姿を見かけたご高齢のマダムから『あなた、カッコいいわね~』と褒められたんですよ。でも、そのあと、周囲から『狙われるから(時計を)すぐに外しなさい!』とも言われました(笑)」
永遠不滅のドレスウォッチの頂点も所有
上品なニットとウールパンツなどに合わせることもありますが、ケースの素材がホワイトゴールドなので、フォーマルシーンでの着用が一番多いですね」
「時計はファッションの一部」が太田さんの信条
ただし「その時の装いにフィットして、邪魔をしないデザインがチョイスの基本です。ジャストナウなデザインのものは、あまり買いませんね」とポリシーには揺らぎなし。
そんな時計への思いもあって、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店の中にあるヴィンテージウォッチのコーナーは、心情にしっくりとくる場所のひとつ。取り扱うのは、いかにもマニア好みの王道のモデルではなく、ピアジェなどデザイン性が魅力のブランドのもの。ネオヴィンテージをキーワードに、ユナイテッドアローズの洋服に合うものばかりがセレクトされています。
「正直に言うと、時計専門店で買うのが苦手なんです。六本木ヒルズ店のコーナーは、マニアが集う専門店と違って、女性でも時計を選びに行ける雰囲気になっています。私もよく足を運ぶし、品揃えの相談にも乗っているんです。やはりショッピングは楽しいものでなくてはいけません」と太田さん。
昨今、時計を選ぶ際、専門的な視点や、投資価値が先行しがちになっています。太田さんのように洒落者の感性を大切にし、ファッションの一部として時計を楽しむ心を忘れずにいたいものです。
● 太田裕康 (ソブリン ブランドディレクター)
1969年、東京に生まれ、神奈川県で育つ。高校を卒業後、ファッション専門学校であるエスモード ジャポンに進学。学生時代からユナイテッドアローズでアルバイトをはじめ、95年に入社。ザ ソブリンハウスには立ち上げ当初からスタッフとしてかかわる。現在は買い付けや企画など多方面で活躍。
■ お問い合わせ
ユナイテッドアローズ 六本木店 03-5772-5501
大人の本命スマートウォッチといえば、ルイ・ヴィトンのコレ!
思い出が詰まった2本の時計。コルムとジャガー・ルクルト
いま、腕時計の“異業種コラボ”が新しい! 限定モデルがココに