2024.11.07
あの「アワーグラス銀座」が"時計愛好家の隠れ家"として生まれ変わった!?
2002年に銀座・並木通りにオープンした「アワーグラス銀座」は、時計好きなら銀座に来たら必ず足を運びたくなる高級時計店。2010年には銀座8丁目から5丁目に移転。2024年には、この日本を代表する高級時計店が生まれ変わりました。その理由と今後の展開とは?
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取材・文/渋谷康人
「アワーグラス銀座」がまさか、超高級料亭に変身か!?
従来は、複雑時計などの希少モデルは年に1度の百貨店の時計フェアで期間限定でしかお目にかかれないものでした。しかし、「アワーグラス銀座」には、パテック フィリップをはじめとしたハイエンドな20あまりの名門ブランドの時計が、常時800本ほど在庫されました。いつでも時計を見て、触れて、購入できるようになったのです。
2010年からは並木通りの銀座5丁目に店舗を構えましたが、2024年7月20日で改装のために一時閉店。銀座6丁目のHULIC New GINZA Namiki 6ビルの8階で、完全予約制の時計サロンとしてオープンしました。
プライベートな和の空間でゆったりと時計選びを
名栗加工された壁とドア。懐かしい傘の付いた電球の光を受けて、「THE HOUR GLASS」の金文字が控えめに浮かび上がります。完全予約制とはいえ、一見するととても時計店とは思えない佇まいです。
ドアが開き、スタッフに招き入れられて店内に一歩足を踏み入れると、そこには白木づくりで統一された和のサロン空間が広がっていました。
さらに、白木で作られたバーカウンターも備え付けられ、極上のワインやウイスキーや日本酒も味わえます。セラーに収められたワインだけでも約3000万円の価値があるのだとか。知られざる“銀座の隠れ家バー”と言っても過言ではないでしょう。
▲ バーカウンターの奥には、伝説の独立時計師ジャン・カゼス氏の作ったアーティスティックなウォールクロックが飾られる。
▲ 配置されたMBL社のオーディオシステムは一式で約4000万円だとか! 隅々までこだわり抜かれた極上空間なのだ。
▲ エレベータホールの右手奥には、ボタリ……ボタリ……と水音を奏でる石の水琴窟が。ライトアップされた水面には、水滴が落ちるたびに水紋が美しく広がっては消える。聞けば、この石は江戸城の天守閣に使われていたもので、水は循環使用される仕組みだそう。
▲ バーカウンターの奥には、伝説の独立時計師ジャン・カゼス氏の作ったアーティスティックなウォールクロックが飾られる。
▲ 配置されたMBL社のオーディオシステムは一式で約4000万円だとか! 隅々までこだわり抜かれた極上空間なのだ。
▲ エレベータホールの右手奥には、ボタリ……ボタリ……と水音を奏でる石の水琴窟が。ライトアップされた水面には、水滴が落ちるたびに水紋が美しく広がっては消える。聞けば、この石は江戸城の天守閣に使われていたもので、水は循環使用される仕組みだそう。
高級時計と過ごす「至高のひととき」を新しいカタチで
「私たちは2002年のオープン以来、世界でごくわずかしか製造されない超複雑時計やアートウォッチにいつでも出会える唯一無二の時計店として20年以上、各界の著名人や芸能人の皆様からもご支持をいただいてきました。そしてこの度、新たな挑戦を始めることにしました」
2002年のオープン当初は、日本の時計業界の常識を破るコンセプトから「高級時計の博物館のようだが、ビジネスとして成功するのは不可能だ」などと陰口を叩かれたこともあったと言います。しかし、それがまったくの誤りだったことは、アワーグラス銀座の揺るぎない人気を見れば時計界のだれもが認めるところでしょう。
そのために、他の時計ブランドをどのような店舗でお客様にお届けしようか、ありきたりの路面店をオープンさせてもつまらない……といろいろ考えました」
そして生まれたのが、日本の和のテイストを全面に押し出した完全予約制のサロンだったといいます。
そこで、これまでとは真逆の和をテーマにしたサロンで時計を心ゆくまで楽しんでいただこうと考えて、和の世界観と上質な素材にこだわったこの店舗を作りました」
桃井社長が2002年のオープンからこれまでを振り返って強く感じるのは「高級時計の魅力に目覚めた人が驚くほど増えたこと。時計業界の裾野が大きく拡がったこと」で、それが何よりもうれしいと語ります。
「どんなに社会や技術が進歩しても、時計のように歴史のある素晴らしいものは、世代を超えて愛され続け、その価値が失われることはありません。
今後私たちは、さらなる新店舗の展開も考えていますが、まずは和の世界を楽しんでいただけるこの完全予約制のサロンで、新たな極上の高級時計体験を皆様にお届けしていきます」
■ アワーグラス銀座
場所/HULIC &New GINZA NAMIKI6. 8階
住所/東京都中央区銀座6-6-5
営業時間/12:00〜19:00
TEL/03-5537-7888
完全予約制のため、来店の際は上記の番号に電話、もしくはメール(ginza@thehourglass.com)でご連絡ください。