徹底整備されたフェラーリにすぐ乗れるプログラム!?
「フェラーリに乗りたいという方にはお勧めです」。イタリア・マラネロのフェラーリ本社でヘッド・オブ・プリオウンドの肩書きをもつアンドレア・ショレッティ氏のお勧めは、「フェラーリ・アプルーブド」。正規ディーラーが、下取りした車両を徹底的に点検・整備したうえ、保証をつけて販売するプログラムです。
もちろん、それが楽しみ、というフェラーリスタのオヤジさんもいらっしゃるでしょう。でも、何回もディーラーに足を運んだうえ、納車まで数年待ち、では待ちきれないというひとのために、フェラーリ・アプルーブドはある、と言うのです。
たとえば、フェラーリ296GTB。新車だとベース価格が約4000万円で、そこにプラス500〜1000万円。さらに数年待ち、を覚悟する必要があるわけです。
古いフェラーリなら「フェラーリ・クラシケ」に申請できるメリットも!?
価格をベースにちょっと買いやすいモデルはないか探してみると、2019年のGTCルッソTという4シーターなど2000万円の前半で見つかります。
「いろいろな年式が見つかると思います。ちょっと古いと、敬遠するひともいるかもしれませんが、いっぽうで、20年間いい状態で維持されてきたフェラーリは、「フェラーリ・クラシケ」に申請できるメリットがあります」とショレッティ氏は言います。
認定されると「写真と技術的な証拠の両方を組み込んだ文書を作成します。これにピエロ・フェラーリの署名入りの認定書を添付してオーナーに送付し、当該クラシックフェラーリの真正性を証明します」(フェラーリジャパンのHP)となります。
フェラーリ・クラシケ認定車両のオーナーは、フィオラノ・テストトラックの走行体験などできる「コルシ・ピロタ」、伝説的なフェラーリモデルとの走行などで構成される「レガシーツアー」、それにクラシケのオーナーたちが集う「カヴァルケード・クラシケ」などに参加する権利を付与されます。
私は取材の過程で、「SF90ストラダーレ」と「296GTB」というハイブリッドモデルに乗るチャンスがありました。どちらも新車でなく、フェラーリ・アプルーブドと同様の、メイテナンスをされてきた個体です。
保証のプログラムも充実しているので安心!?
フェラーリ・アプルーブドでハイブリッドモデルを購入してもだいじょうぶかな、と思うオヤジさんもいらっしゃるでしょう。フェラーリの「延長メーカー保証」に加入していれば、新車登録8年めにバッテリー交換がプログラムに組み込まれています。こういう保証に入っている車両は、下取り価格も高くなります。投資に見返りがある、ということですね。
どうです? フェラーリをもつというオヤジさんの夢も、すこし現実的になった気がしませんか。
● 小川フミオ
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。