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2025.01.15

知ってる!? フェラーリの新しい手に入れ方

新車は数年待ちが当たり前のフェラーリ。いますぐ乗りたい! というニーズに応える、正規のサービスがあるのをご存知ですか? 正規ディーラーが、下取りした車両を徹底的に点検・整備したうえ、保証をつけて販売するプログラム「フェラーリ・アプルーブド」をリポートします!

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/Ferrari SpA 編集/高橋 大(WEb LEON)

徹底整備されたフェラーリにすぐ乗れるプログラム!?

フェラーリ・アプルーブドのSF90ストラダーレでフィオラノを走行。
▲ フェラーリ・アプルーブドのSF90ストラダーレでフィオラノを走行。
やっぱり理想はフェラーリ。ってな夢見るクルマ好きオヤジさんも少なくないのでは。フェラーリは、しかし、なかなか新車で買えません。機会があっても買い方はけっこう複雑。でもいい手があるんです。

「フェラーリに乗りたいという方にはお勧めです」。イタリア・マラネロのフェラーリ本社でヘッド・オブ・プリオウンドの肩書きをもつアンドレア・ショレッティ氏のお勧めは、「フェラーリ・アプルーブド」。正規ディーラーが、下取りした車両を徹底的に点検・整備したうえ、保証をつけて販売するプログラムです。
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296GTBをフェラーリ・アプルーブドのために点検・整備中(写真/筆者)。
▲ 296GTBをフェラーリ・アプルーブドのために点検・整備中(写真/筆者)。
「なにしろ、フェラーリはほぼすべてがオーダーで出来ています。シート地も注文のときに選んでいただかなくてはなりません。アルカンターラ(人工スエード)だけでも100種類あります」

もちろん、それが楽しみ、というフェラーリスタのオヤジさんもいらっしゃるでしょう。でも、何回もディーラーに足を運んだうえ、納車まで数年待ち、では待ちきれないというひとのために、フェラーリ・アプルーブドはある、と言うのです。

たとえば、フェラーリ296GTB。新車だとベース価格が約4000万円で、そこにプラス500〜1000万円。さらに数年待ち、を覚悟する必要があるわけです。
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古いフェラーリなら「フェラーリ・クラシケ」に申請できるメリットも!?

点検項目は201と細かい。
▲ 点検項目は201と細かい。
フェラーリジャパンの公式サイト内のフェラーリ・アプルーブドで探すと、走行距離3ケタの個体が約5290万円で即納です。内容をみると、カーボンファイバーのレーシングシートをはじめ、軽量かつ高強度の炭素樹脂をあらゆるところに使ったフルオプション。新車はいくらだったんでしょう。

価格をベースにちょっと買いやすいモデルはないか探してみると、2019年のGTCルッソTという4シーターなど2000万円の前半で見つかります。

「いろいろな年式が見つかると思います。ちょっと古いと、敬遠するひともいるかもしれませんが、いっぽうで、20年間いい状態で維持されてきたフェラーリは、「フェラーリ・クラシケ」に申請できるメリットがあります」とショレッティ氏は言います。
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シートは汚れ、擦れ、さらにステッチのよれなど細かくチェック。
▲ シートは汚れ、擦れ、さらにステッチのよれなど細かくチェック。
つまり、フェラーリ・アプルーブドで認証されるぎりぎりの15年落ちの車両を入手すれば、プラス5年、ちゃんと保証に入るなどして維持すれば(そこ、ポイントのようです)、フェラーリ・クラシケに申請できるのです。

認定されると「写真と技術的な証拠の両方を組み込んだ文書を作成します。これにピエロ・フェラーリの署名入りの認定書を添付してオーナーに送付し、当該クラシックフェラーリの真正性を証明します」(フェラーリジャパンのHP)となります。

フェラーリ・クラシケ認定車両のオーナーは、フィオラノ・テストトラックの走行体験などできる「コルシ・ピロタ」、伝説的なフェラーリモデルとの走行などで構成される「レガシーツアー」、それにクラシケのオーナーたちが集う「カヴァルケード・クラシケ」などに参加する権利を付与されます。
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計器や操作類の作動状況をコンピューターとつないでチェック。
▲ 計器や操作類の作動状況をコンピューターとつないでチェック。
今回のニュースは、エンジンやトランスミッションといったパーツのみの保証が受けられる「パワー15」(新車登録から15年目まで保証)に加え、ハイブリッドモデルを対象にした「パワー16」が新設されることでした。

私は取材の過程で、「SF90ストラダーレ」と「296GTB」というハイブリッドモデルに乗るチャンスがありました。どちらも新車でなく、フェラーリ・アプルーブドと同様の、メイテナンスをされてきた個体です。
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保証のプログラムも充実しているので安心!?

「ここに小さな石とびが」とアフターセールス・マネージャーのファビオ・ニコレット氏(写真/筆者)。
▲ 「ここに小さな石とびが」とアフターセールス・マネージャーのファビオ・ニコレット氏(写真/筆者)。
2台をかわるがわる、フィオラノ・テストラックで走らせましたが、すばらしい走りを堪能させてくれました。瞬発力のあるパワートレインと強力なブレーキとダイレクトなステアリングフィールは、こういうコースで真価を発揮。フェラーリならでは、と感心させられました。

フェラーリ・アプルーブドでハイブリッドモデルを購入してもだいじょうぶかな、と思うオヤジさんもいらっしゃるでしょう。フェラーリの「延長メーカー保証」に加入していれば、新車登録8年めにバッテリー交換がプログラムに組み込まれています。こういう保証に入っている車両は、下取り価格も高くなります。投資に見返りがある、ということですね。
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テストドライブのためにアプルーブド・フェラーリが勢揃い。
▲ テストドライブのためにアプルーブド・フェラーリが勢揃い。
「最初のハイブリッドモデルであるラ・フェラーリ(2013年)がクラシケに入るようになるには、もうすこし時間がありますが、それまでに私たちは自社内でバッテリー工場を立ち上げ、同じ規格のバッテリーを供給する体制を確立する計画です。SF90シリーズや296シリーズについても同様です」(ショレッティ氏)

どうです? フェラーリをもつというオヤジさんの夢も、すこし現実的になった気がしませんか。
マイルドハイブリッドシステムを搭載し軽快さが身上の296GTB。
▲ マイルドハイブリッドシステムを搭載し軽快さが身上の296GTB。
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楽しんでいてすみません、と筆者。
▲ 楽しんでいてすみません、と筆者。

● 小川フミオ

クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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