黒服さんに聞きました@北新地！ 本当にエロくてモテる大人ってどんな人？

カッコよくありたい、人との違いをアピールしたい、さらにはイバリも効かせたい。そういう発想は若気の至り、みたいなもの。今回のインタビューを通して感じたのは、オトコの幻想と女性の理想の違いです。群れの中から突出したい気持ちはわかりますが、女性が求めるエロくてモテるは、そこにはありませんでした。

今回、取材させていただいたのは大阪、北新地にある『ニュークラブ バニラ』。お忙しい中、ご対応いただいたのは支配人の風早幸一さんと、顧問の中川卓也さん。モテたくでしょうがない大人のオトコを見極めてきた、彼らの言葉を噛み締めれば、夜の街に限らず、世間一般でもエロくてモテるに繋がるヒントとなることでしょう。

まずお話を伺ったのは風早さん。支配人という立場もあり、お客様を見る目線はシビアでリアル。ですが、それをソフトな雰囲気で包み込む接客術は、それさえも参考になりそう。

「まず、お客様がいらっしゃったら、ファッションを見ますよね。これは僕だけの意見ではなく、女性キャストも同じなのですが、これ見よがしなのはちょっと、です。ビッグなロゴTとデニムといった装いよりも、ブランドのアイテムをさり気なく着こなしているほうが好印象。いつもはカジュアルでも、女性と同伴する時には、その店に合わせたコーディネートをするなど、そういった気遣いができるとエロくてモテるのでは。それは女性に対する思いやりだったり、恥をかかせないという紳士的なマナーにも繋がっているような気がします」

なるほど。では飲み方といった観点からはどうですか？

「よく聞くのは、店の中では多少ラフな言葉を使ったりして、けれどもふたりっきりになるととっても優しい、とか。そのギャップがエロいんですよね。あと、僕たちはエンタテインメントとして仕事をしているので、お客様に楽しんでもらうことを理想としています。でも、楽しんでいただくのはいいのですが、女性に合わせた飲み方ができるオトコは、エロい。そういう飲み方は経験を積み重ねた大人にしかできませんよね。相手に無理をさせないというか、気遣いができる。そういうところにおいて、大人のオトコは圧倒的に有利だと思います」

引き続いては、顧問である中川さん。なかなかのイケメンですが、それを感じさせないフランクな接客が男性客からも好評なお方です。

「やはりファッションに関しては、シンプルにまとめる人のほうが女性ウケもいいですよね。サラッとしている、というか。北新地は、とかく個性が際立ちがちな街ですから、だからこそイキってないほうが目立つんだと思います。着こなしに遊びすぎず、スマートなイメージがあると、その人の私生活が垣間見えて、遊び上手な雰囲気を感じられるため、そこから見え隠れするエロさに女性もときめくのではないでしょうか」

ということは目立ちすぎず、スマートなオトコがエロいわけですね。しかしながら、それでは主張が薄い気もするのですが。

「いや、そこは飲み方でフォローする、というやり方もあります。これは夜の街ならではのテクニックかもしれませんが『とりあえず、ビール』ではなく『とりあえず、シャンパーニュ』。しかも『シャンパーニュ2本ね』というお客様も結構いらっしゃいます。これについては、2本オーダーすることによって、みんなで飲もうよ、とか、この場を楽しもうといった意思が感じられるため、キャストも安心できるんですよ。

ガツガツしていない、女性はもちろん他のお客様にも不快感を与えない、キャストに無理に飲ませすぎない、こういった思いやりが大切な気がします。もちろんお客様ではありますが、キャストに対しても黒服に対しても、接する相手は結局、人対人ですから。女性、男性を問わず、優しさというか、思いやりが感じられる大人のオトコは、エロくてモテますよね」

いやはや。夜の街に行ったことのある人もない人も、参考になるご意見をありがとうございました。うっかり、オトコだけの目線で突き進むと、目立ってナンボ、個性があってナンボといった感じになりがちですが、実はそうではなかったのですね。リアルな現場での意見としては、スマートで上品、そしてカジュアルを効率よく使い分け、そのギャップを確信犯的に利用できる大人のオトコこそが、エロくてモテる、というお話でした。