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2024.01.12

西野亮廣が着る、“染まらない”オトコのスタイル PART1

時代のエッジを凝縮させたモードスタイルには、大人の色気とエレガンス、そしてファッションの楽しみがつまっています。そんなモードのポテンシャルを、著名人が華麗に披露するこの連載。第8回目のゲストは、芸人や童話作家としての活動に留まらず、新たな地平を求めて飛躍する、キングコングの西野亮廣さんです。

CREDIT :

主演/西野亮廣 写真/前田 晃 スタイリスト/久 修一郎 ヘアメイク/Hanjee(SIGNO) 文/大塚綾子 編集/伊藤勇司(LEON.JP)

西野亮廣 ジャケット44万円、ベスト21万4500円、シャツ15万9500円、パンツ26万4000円、靴18万1500円/すべてディオール(クリスチャン ディオール)
時代をリードし続けるメゾンブランドの極上ウエアを大人がどう纏い、どう楽しむべきかをレクチャーする連載、名付けて「大人なモードの遊び方」。毎回お迎えする豪華ゲストの着こなし&ミニインタビューを濃厚にお届けします!

大人なモードの遊び方 第8回 主演 西野亮廣

“染まらない”オトコ PART 1

人生という名の白いキャンバスを前にして、何を描き、どんな色を重ねるかは、人それぞれ。しかし、世界でひとつのその作品に向き合えるのは、紛れもなく自分しかいないわけで。激動する現代において、自由な絵を描くために大切なのは、誰かの色に染まらず、自分を信じる強さを持つことかもしれません。

芸人、絵本作家という枠に収まらず、特大のキャンバスにまだ誰も見たことがない新しい色で未来を描いて見せる、キングコングの西野亮廣さんは、まさにそんな“染まらない”オトコ。

さすがは男前芸人のスマートな着こなしで、最新モードを軽やかに纏ってくれました。

全3回に渡ってお届けする「大人なモードの遊び方」。西野亮廣さん主演の第8回は、“染まらない”オトコをテーマにモノクロームでお届けする大人のためのファンタジーです。
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西野亮廣 ジャケット44万円、ベスト21万4500円、シャツ15万9500円、パンツ26万4000円、靴18万1500円/すべてディオール(クリスチャン ディオール)

DIOR

ルーツをたどる大人のプレッピーミックス

キャンバスに向かう西野さんが纏うのは、伝説のスタイリスト、レイ・ペトリ率いるクリエイター集団「バッファロー」のスタイルからインスパイアされた、ディオールのスプリングコレクション。80年代のロンドンで活躍したレイ・ペトリは、今日では当たり前となった、クラシカルなジャケットとスポーツアイテムの組み合わせを始めとする革新的なミックスを提案。ファッションの既成概念に決して“染まらなかった”彼が生み出すスタイルは、その後のファッションシーンに多大な影響を与えました。

そんなバッファロースタイルを彷彿とさせるのが、メゾンが誇る高度なテーラリング技術に裏打ちされた端正なグレージャケットに、カジュアルなコットンフリース素材で仕立てた真っ白なトラックパンツを合わせたミックススタイル。グラフィカルなシグニチャーが連なる、カシミア×ウールのニットベストが、春らしいプレッピーなムードをもたらす、なんともお茶目な春の装いです。
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西野亮廣 ベスト21万4500円、シャツ15万9500円、パンツ26万4000円/すべてディオール(クリスチャン ディオール)
西野亮廣 ジャケット44万円、ベスト21万4500円、シャツ15万9500円/すべてディオール(クリスチャン ディオール)
▲ ジャケット40万円、ベスト19万5000円、シャツ14万5000円、パンツ24万円、靴16万5000円/すべてディオール(クリスチャン ディオール)
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BOTTEGA VENETA

二面性を映し出す、ギミックシャツ

軽やかにおどけて見せたかと思うと、一変してどこか哀愁が滲む表情に。ランウェイにも登場したユニークなフランネルシャツを纏った西野さんは、まるでサイレント映画の主人公のように表情を変え、エンターテイナーとしての本領を発揮。素材やディテールに二面性を備えたこのシャツは、笑顔の奥にもどこかペーソスを感じさせる、染まらないオトコにこそよく似合います。

やわらかなベージュトーンのフランネルシャツは、オーストリア最古の織物メーカーから仕入れた上質なフランネルと艶黒なビスコースとの二重仕立て。背中から袖口までカーブを描くストームフラップが、後ろ姿を印象的に演出します。

手にしているのは、新作バッグ『カセット ランタン』。その名の通りランタンのようなコロンとしたフォルムが魅力です。艶やかで黒い、上質なカーフスキンを使い、お家芸のイントレチャート技法で仕上げたコチラが、コーディネートをリッチに格上げします。
西野亮廣 シャツ33万円、パンツ19万3600円、靴13万2000円、バッグ37万4000円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
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西野亮廣 シャツ33万円/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
バッグ37万4000円、ストール11万9900円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
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西野亮廣 シャツ33万円、パンツ19万3600円、バッグ37万4000円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
西野亮廣 シャツ33万円、パンツ19万3600円、靴13万2000円、バッグ37万4000円、ストール11万9900円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
▲ シャツ33万円、パンツ19万3600円、バッグ37万4000円、ストール11万9900円、靴は参考商品/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
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■ Interview

「偏愛とエゴだらけだから、LEONは圧倒的に面白いんです」

芸人にして絵本作家、国内最大級のオンラインサロンを主宰し、絵本のみならず上梓したビジネス書も軒並みベストセラー。さらには、アニメーション映画の制作総指揮やニューヨークでのミュージカル制作、世界の子供達に絵本を贈るプロジェクトなど、多岐に渡る活動で世界中を飛び回る、キングコングの西野亮廣さん。

同調圧力による言われのないバッシングをはねのけ、未知の分野で果敢にチャレンジを続けるその生き方は、まさに染まらないオトコです。ユニークなビジネス哲学と先を見通す力に、多くのビジネスパーソンからも注目が集まる西野さんに、たっぷりと語っていただきました。

── 本日の撮影はいかがでしたか?

西野亮廣さん(以下、西野) めっちゃ楽しかったです! 写真を撮られるのがすごく苦手で、これまで逃げていたんですよね。でも、今日は現場でスタッフの皆さんが、こうしよう、ああしようと、どんどん意見を出していて、すごく自由度が高くて楽しかったです。

普段着ないハイブランドの服で、ヘアメイクも攻めていたのでちょっと不安もありましたが、写真になると違和感がないのも発見でしたね。プロフェッショナルが集まってつくり上げていく、ものづくりの現場はいいですよね。

── そう言っていただけて嬉しいです。さまざまなプロジェクトを手掛けられていますが、今後ファッションの分野に進出する予定は?

西野 やるならモデルですね! 今日の撮影で確信しました。今やっているプロジェクト全部やめて、モデルをやった方が絶対にモテます(笑)。

それは冗談として、撮影中ずっと考えていたんですけれど、雑誌やウェブメディアは、まだまだ可能性だらけですね。今日の撮影も使われる写真はたった数カットだけど、そのためにその何十倍も撮影するし、いいカットがいっぱいあるじゃないですか。この使われなかったカットが、世に出ないなんて嘘だ、と思って。欲しくてたまらない人がきっといるはずですよね。

アニメーションの世界も同じで、スタジオにはボツになった絵コンテやラフが溢れていて、ファンからしたらすごくもったいない。権利とか難しいことがあるからなんでしょうけれど、クリアできないのかなと。雑誌もアニメもまだまだ資産だらけだなと感じました。
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── その発想はありませんでした! LEONにはどんな印象がありますか?

西野 LEONの面白さは「俺たちの思う“カッコいい”はこれ」とズバッと言い切っているところだと思うんです。偏愛というか、エゴじゃないですか。それが圧倒的に強いですよね。スマホさえあればいくらでも情報が手に入る今、自分の好きなものを見せて、「この指とまれ」をしたい人は多いけど、なかなかうまくいかないわけで。

たくさんの人を惹きつけられているLEONはすごいです。90年代にブームになった渋谷のコギャルのガングロやルーズソックスも同じで、周りから何を言われても好きなものは好きと言い切って、結果そこに人が集まってきた。機能を売ったわけではなく、自然発生的な文化がいわば商品になるって、なかなかできることじゃないし憧れますね。

── なるほど。LEONとコギャルに共通点があるとは(笑)。

西野 前に作品と商品の違いについて考えたことがあって。その違いはマーケティングが先にあるかどうかだと思うんですよね。世間のニーズの調査があって、そこに球を投げているのが商品。対して、もうつくりたくて、つくりたくてたまらなくて生まれるのが作品。できちゃったものの、このままだと誰にも届かないから、なんとか届けようとあの手この手を考える。

どっちが偉いとかはないけれど、どっちが好きかと言われれば、やっぱり僕は作品的なアプローチをしている方が好きで、LEONは絶対にそっち側、つまり作品だと思うんです。

── ありがとうございます。西野さんの手がけた絵本『えんとつ町のプペル』も、作品的なアプローチですよね?

西野 そうですね。煙突掃除屋の少年とゴミ人間の物語なんて、どこにニーズがあるんだよって(笑)。でも、作っちゃったから、届けるためにジタバタしましたね。映画化した時にも、恋愛要素を入れたら? とか、もっと食事シーンやバトルシーンを入れた方がいいとか、めっちゃ言われたんですけれど、それは僕が本当にやりたいことではないと思って、ガン無視したんです。

製作委員会には「お金だけ出してもらって、口は出さないでください」とお願いして、好き勝手にやらせてもらって。結果的にはそんな映画だからこそ、沢山の人たちに受け入れてもらえて結果大ヒットにも繋がった。そうやってできた作品が、好きなんですよね。
※掲載商品はすべて税込み価格です

● 西野亮廣(にしの・あきひろ)

1980年兵庫県生まれ。芸人·童話作家。著書は、絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』『みにくいマルコ』、小説に『グッド・コマーシャル』、ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『バカとつき合うな』(堀江貴文氏と共著)『新世界』『ゴミ人間』などがあり、全作ベストセラーとなる。2020年12月に公開された映画『えんとつ町のプペル』では脚本・制作総指揮を務め、大ヒットを記録。日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞、アヌシー国際アニメーション映画祭長編映画部門ノミネートなど海外でも高く評価される。国内最大級のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」を運営するなど、芸能活動の枠を越え、さまざまなビジネス、表現活動を展開中。

■ お問い合わせ

クリスチャン ディオール 0120-02-1947
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン 0120-60-1966

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