2024.10.15
「IWC」のヨットクラブは手に入れるなら今! 瞬く間に中古市場から消える可能性も!?
常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。
- CREDIT :
文/田中知之(FPM) 写真/鈴木泰之(Studio Log)
■ 「IWC」のヨットクラブ
IWCは1868年にスイスのドイツ国境近くの街で創業した。そのためか、ドイツの職人気質にも影響を受け、質実剛健な時計作りを続けるとても優良なブランドだ。ロレックスやパテック フィリップほどの知名度や、オーデマ ピゲのような華やかさもないが、昔から本物嗜好の紳士に根強い人気がある。特に70年代以前のヴィンテージは“オールドインター”の愛称で呼ばれ、独特の雰囲気を纏う。
ムーブメントとケースの間にリングが入り、さらにラバーが付き、その構造が衝撃を吸収する設計だ。特にこのシルバー文字盤の個体はスポーツウォッチとしての堅牢性を持ち合わせていながらも、ドレスウォッチのような繊細さも漂う非常に使える一本だと私は思う。
リュウズヘッドの魚マークは現在は廃番になっているデザインで、オーバーホール時にリュウズ交換の必要がある場合、魚マークなしのリュウズに交換されてしまうことになるらしい。
あとひとつ、僕がこの時計でとても気に入っているポイントがある。リュウズヘッドに魚のマークが入っているところだ。まぁ、これは古いIWCの防水モデル共通の仕様なのだが、白いポロシャツに例えたこの腕時計だけに、おぼっちゃま感漂うヨットというスポーツのイメージと相まって、ワンポイントの魚マークがとても有効ではないだろうか。
田中知之(FPM)
1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり、食への造詣も深い。www.fpmnet.com