2019.09.06
ワインを楽しむ男はなぜモテるのか。公式化してみた。
5000本以上のコレクションを持つ日本随一のワインコレクターで、多いときは月に3桁の金額をワインに費やす超愛好家だからこそわかる、真にスマートで男女問わずモテるワイン道ってどんなもの? ちょっとイタいワインおたくや面倒くさい半可通など、周囲の反面教師からも学ぶ、ワインのたしなみ方入門です。
- CREDIT :
文/吉川慎二 イラスト/Isaku Goto, オキモトシュウ(吉川慎二氏)
さて、ワイン会の掟シリーズも前回で一段落。
今回からいよいよコラムのタイトルにもなっている「モテるワイン道」を探求していきます。
読者の皆さまにとって重要なのはモテるという結果ですが、ワイン道と「道」の字がつく以上、モテ理論の体系化も必要と考えますのでしばしお付き合いください。
モテるワイン道~モテ値の公式化
前者には男女を問わず人が集まってきて、名刺交換とかSNSの友達申請とか大忙しの様子。興味深いのは、その中に、イケメンやリッチなおじさまという典型的なモテキャラ以外の方々も数多くいらっしゃることです。
このような方々の共通点に着目すれば、ワインに関連したモテ値アップの原動力が解明できるに違いありません。
さしずめ数式で表してみると次のような感じでしょうか?
Q:モテ値の公式を解き、説明せよ。
Mt:ある集団または個人を対象とするあなたの総合モテ値
Mo: あなたの基礎モテ値(=ワインが関係しない場合のモテ値)
Mw:あなたのワインモテ値(=ワインを絡ませることで生じるモテ値の増減分)
α:対象とする集団または個人のワイピ度係数
数式が苦手な人にはわかり難いかも知れませんので解説します。
なんだ、だったらワインを勉強したってモテないじゃないか(怒)と言うあなた、ちょっと待った! 式の後半をよく見てください。Mwがあることを忘れずに。このワインモテ値を上げればあなたの総合モテ値もぐぅ〜んとアップすること間違いなしです。
しかも、ワインモテ値にはαという係数が付いており、相手のワイピ度が高ければ高いほど効果的です。つまりあなた自身のMwが同じでも、ワイピ度が2倍の相手に対しては、モテ値アップ効果も2倍と言うことです(上記グラフ参照)。
「でも、いま気になっている子はそんなにワインくわしくないんだよなあ」と思っているあなた、諦めるのはまだ早い。係数αは潜在的なワイピ度も含みますので、現在のワインの知識やワインに対する興味は関係ありません。
頭の回転が早いあなたはもうお分かりですね。要するにモテるワイン道とはあなたのワインモテ値Mw(努力次第でアップ可能)とモテたい相手のワイピ度係数α(相手次第の側面もある)の掛けた積を最大化して、あなたの総合モテ値アップを測ることなのです!
それでは、これらをアップさせるにはどうすればよいのでしょうか? 次回以降詳しく考察していきます。
連載Vol.02 「モテるのは片手にワイングラス8脚をモテる男」
連載Vol.03 「一目置かれるワイン会の掟、お教えします」
連載Vol.04 「ワインのカジュアル・フォーマルはここで決まる!」
連載Vol.05 「ダジャレで選ぶワイン、ありやなしや」
連載Vol.06 「ワインを愛するならまず『ワインセラー』を買いなさい」
連載Vol.07 「人のワインを笑うな、けなすな、値段を聞くな」
連載Vol.08 「古酒は小さなグラスにちょびちょびと注ぐべし」
連載Vol.09 「あなたはなぜワインを飲むのか? と聞かれたら」
連載Vol.10 「ワイン会は店選びが9割⁉ 幹事の心得いよいよ最終編へ突入」
連載Vol.11 「宴会幹事必読! ワイン会の開催までにやっておくべきTo Doリスト」
● 吉川慎二 / Shinji Yoshikawa
1962年三重県生まれ。
東京大学法学部卒業後、三井住友銀行、メリルリンチ自己勘定投資部門のアジア太平洋地域統括本部長を経て、現在は投資家・経営コンサルタント。
2007年、日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格を取得。12年にシニアワインエキスパートへ昇格し、同年に開催された第5回全日本ワインエキスパートコンクールで優勝。14年にはエキスパート資格者で初の日本ソムリエ協会理事に就任、2018年まで2期4年務めた。漫画「神の雫」に登場する吉岡慎一郎のモデルともいわれ、プロフィールイラストは「神の雫」作画のオキモトシュウ氏によるもの。