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2023.04.27

GWどこへも出かけないなら「おひとりさま釜めし」で旅行気分を味わおう

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

文・編集/秋山 都(LEON.JP) レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太

釜めし レシピ 野本やすゆき
▲ 鶏肉は出汁の意味でも不可欠ですが、その他野菜はお好みで。初夏はたけのこを入れて豪華に。

「釜めし」はなぜ旅情を喚起するのか?

「野本さん、ゴールデンウイークはどこかへ出かけるんですか?」

「ぼくは家族とちょっと旅行に」

「いいなぁ。私は自宅でひとり……溜まってる仕事を片付けようかな」

「それも普段よりゆっくりできていいじゃないですか。自宅にいても旅行気分が味わえるアレ、お教えしましょうか?」

……ということで、今回のお題は「釜めし」となりました。関東圏で子供時代を送った人なら、誰でもが遠足や修学旅行で食べたことがある(であろう)、「峠の釜めし」的なアレです。「峠の釜めし」と言えば、現在は群馬県を中心に年間約250万個売り上げる駅弁の代表格ですが、その誕生は昭和32年までさかのぼります。当時、信越本線の横川駅でお弁当やお菓子を販売していた「荻野屋」が芳しくない経営状況に悩み、「温かくて、家庭的なぬくもりがあり、見た目も楽しいお弁当はないものか」と考え抜いて生まれたのがこの釜めしだとか。駅弁と言えば冷えているのが当たり前だった当時に、まったく新しいタイプの駅弁はおおいに注目されました。

現在は横川駅はもちろん、軽井沢駅や、サービスエリア、ドライブインなどで販売されているため、関東から信越へ旅する際には頻繁に目にすることが多いこの「釜めし」。確かに家で食べたら、それだけで旅情がかきたてられそうです。ひとり1台が基本だから、自分好みの具を追究できるのも楽しそうですね。

「おひとりさま釜めし」を作ってみよう!

釜めし 材料 レシピ 野本やすゆき

材料(1人分)

米       120g
出汁      120g
醤油      小さじ2
酒       小さじ2
塩        少々

鶏モモ肉      40g(小さめ一口大に切る)
A椎茸      1/2個(薄切り)
Aにんじん      10g (千切り)
Aたけのこ   30g (薄切り)
うずらの玉子  2個

木の芽      適量

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今回のレシピは非常にシンプルでして、米に具材を加え、米と同量の出汁で炊くだけ。「ん? 炊き込みごはんとどう違うの?」と思うでしょう。そうなんです、「釜めし」と炊き込みごはんは基本的に同じ作り方なのです。
釜めし 鍋 レシピ
▲ 今回、唯一のポイントとも言える「釜めし」用鍋。
では何が違うの? と言えば、この釜めし用鍋を使うこと。「峠の釜めし」を購入したら、自宅にこの鍋がある方もいるでしょう。今回野本さんは合羽橋*でこの鍋を購入しましたが、簡単に手に入ったそう。旅の気分を味わうためには、ここは譲れないポイントですので、今回はぜひ釜めし用鍋をお使いください。
註)正式名称は「かっぱ橋道具街」。浅草と上野の中間にある南北約800mの商店街で、厨房機器や製菓用品など食に関わる道具店が多く集まる。
釜めし レシピ
▲ 洗った米を水に浸し、30分ほど待ちます。
さらに野本さんからもうワンポイント。「今回は少量の米を炊くので、ごはんが焦げたりしないよう、火加減に注意して丁寧に炊いてください」。ということで、洗った米を30分ほど浸水させます。

釜めし レシピ
▲ 浸水させた米はザルに上げ、しっかり水気を切っておきましょう。
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釜めし レシピ
▲ 椎茸は薄切りに。
米を浸水させている間に、椎茸やにんじん、鶏肉などの具材をそれぞれ食べやすいサイズに切っておきます。
釜めし レシピ 野本やすゆき
▲ たけのこも1センチ程度の薄切りに。中国産が安いですが、香りの良さなら国産がおすすめ。
今が旬のたけのこもぜひ使いたい食材。水煮されているものを使ってください。
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釜めし レシピ 野本やすゆき
▲ 出汁は一般的な合わせ出汁を使いました。
ここまで来たら、もう出来上がった同然。鍋に米を入れ、出汁と分量の醤油、酒、塩を加えたら具材を乗せていきます。

釜めし レシピ
▲ 米より具は多めにしたほうが美味しく、食感も楽しい。
火の通りにくい根菜類を下に、鍋を開けた際にパッと目に入る上の部分に鶏肉やうずらの玉子を配します。
釜めし レシピ
▲ フタをして加熱する前の状態。
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釜めし レシピ
▲ 炊き上がるといい香りが漂います。う~ん、お腹がすいてきた!
あとは着火して炊くだけ。フタをして弱めの中火にかけ、グツグツと湧いてきたら弱火にして15分。火を消してさらに10分蒸らしたら出来上がり。仕上げにぜひ木の芽を添えて召し上がれ!
釜飯 レシピ
▲ お椀によそって軽く2杯分ほどあります。
今回の分量は多めの1人前なので、小食なふたりならシェアしてもOK。4人いたら2台の鍋を使い、ひとつは鶏を和風出汁、もうひとつは海老を洋風出汁で炊くなど、味を変えて作っても楽しそうです。旅に出る方も、自宅にいる方も、楽しい連休をお迎えください。
野本やすゆき

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。
最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。

行楽に出かけるなら、こんなお弁当もいかが。

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