世界を食べ歩く出席者の装いにも注目!
「宮古島伝統織工芸の“宮古織り”の生地で仕立てた着物と、絽の袴です。宮古島の伝統工芸センターを訪れた際に織られていた宮古織りなのですが、なんともいえない青の発色の素晴らしさに惹かれ、反物を購入して仕立ててもらいました」
フードジャーナリストの小松宏子さんとワイン講師の瀬川あずささんも、素敵な着物姿で登場。
「単衣を持っていなくて単衣が欲しかったので、今回のアワード直前に青山の八木さんで仕立ててもらいました。帯も同じく八木さんで、こちらは15年ほど前に購入しました」と小松さん。和装にエレガントさを添えるパールの指輪は結婚した時に祖母から譲り受けたもので、50年ほど前に購入されたジュエリーとか。
おふたりの気品溢れる佇まいに、正装としての着物の魅力を改めて実感。職人の手作業による繊細な美しさは、日本の食の魅力にも共通すると、遠くスペインで思ったのでした。
ピンクのミニドレスが人目をひいていたのは、ドバイでAppleのブランドマネージャーとして働くノーハ・フォケラデさん。ドレスは2019年にリリースされたジャンバティスタ・ヴァリとHMの限定コレクションでした。
世界を飛び回るセスさんは、ロンドンとケープタウンを拠点にするクリエイティブディレクター。ネイビースーツの差し色となっていたのは、オレンジのチーフとカクテルでした。この偶然の同色が格好よかった!
「オーダーメイドのスーツにトム・フォードのベルベットのボウタイとトム・フォードのサングラスを合わせました。お気に入りポイントはスーツの襟につけたピンです。デヴィッド・ベッカムとの旅行中にスコットランドで手に入れたもので、私にとって特別なもの。デヴィッドは私のスタイル・アイコンだったから、彼に会って一緒に仕事をすることになったのは私にとって大きな出来事。このピンはその旅行を思い出させてくれます」
その反面、知っていたとしてもお店に入れていないと分かり、宿題をもらいました。ただ、ここはシェフにとってお祭りの場。商売っ気を出さず、あくまで美味しいお酒で楽しく過ごしてもらう。僕らは純粋にレストランを応援し、結果的に飲食が盛り上がったら自分達にも意味があります」
「The World’s 50 Best Restaurant」
● 大石智子(おおいし・ともこ)
出版社勤務後フリーランス・ライターとなる。男性誌を中心にホテル、飲食、インタビュー記事を執筆。ホテル&レストランリサーチのため、毎月海外に渡航。スペインと南米に行く頻度が高い。柴犬好き。Instagram(@tomoko.oishi)でも海外情報を発信中。