大人の遊び場「KEI Collection PARIS」で楽しめる自由度の高いディナーとは？

日々新たなレストランがオープンする東京。オンラインからしか予約が出来なかったり、予約サイトに別途予約料金を支払う必要があることには……もう慣れてきました。支払いが現金オンリーだったり、逆に現金不可だったりするのも……仕方ないと思っています。「お客様は神様です」なんて言われていたのも今は昔、お店にはお店の都合があって、そのトーン＆マナーをリスペクトするのが2020年代の流儀ですから。

しかしながら、同じ最近の風潮と言ってもどうしてもなじめないのが“一斉スタート”というヤツ。え、それ何って？ ホラ、カウンターなどの小規模なお店でよくある「お食事は6時30分より一斉にスタートするので、遅れないようにお願いします」というアレ。スタート時間に遅れがちなわけではないのですが、それでも見知らぬ人と一斉に食べだすのは、給食の「いただきます♪」を思い出してしまい、なんだか気分が良くないのです……。大人なんだし、好きな時間に好きな料理を、好きなように食べたいんです、ワタシは。

な～んてことを初めて来た「KEI Collection PARIS」のカウンターに座りながら、考えていました。コチラ、今年3月にオープンしたレストランですが、さまざまな側面から大きな話題を呼んでいます。

まず、第一の話題はロケーション。23年10月にオープンした虎ノ門ヒルズ、それも49階という高層部にあるのですが、「TOKYO NODE」と呼ばれるこのエリアだけオープンが遅れており、この春ようやくお披露目されました。この「TOKYO NODE」ではさまざまなイベントが行われるギャラリーやホール、また冒頭の素晴らしいインフィニティプールがあるのですが、そのプールのお隣に鎮座しているのがこの「KEI Collection PARIS」。

第二の話題の理由はこのお店のシェフ。店名からもうお分かりかもしれませんが、KEIこと小林圭さんはアジア人として初めてフランスでミシュランの３つ星を獲った料理人。パリで「Restaurant KEI」のオーナーシェフとして活躍していますが、日本では和菓子の「とらや」と協業で「Maison KEI」*を2021年、御殿場（静岡県）にオープン。その後、東京でも小林シェフの世界を堪能したいという多くの美食家たちの声に応えて生まれたのが、この「KEI Collection PARIS」というわけです。

この「KEI Collection PARIS」について小林シェフは、そのコンセプトを「大人の遊び場」だと説明。「地上250m、プールの先に東京の夜景が広がるこの場所に立った時、非日常を感じてもらえる特別なレストランを創りたいと思いました」と語ります。

「気の置けない友人と未来を語らったり、同じ感性を持つ仲間と出会ったり、新たなインスピレーションがわくような場所を目指したら、日々変わる素晴らしい素材と向き合い、インスピレーションを受け、その素材をどこまで美味しくできるのかを追求する店が出来上がった」……つまりコチラは“一斉スタート”じゃないし、メニューも日々の素材で大きく変わり、その日に食べたいものを食べたいだけ、自由に楽しめるという、まさに“大人の遊び場”なのでした。

ここはレストランではあるけれど、手前にあるバースペースでカクテルを１杯楽しむだけでもよし。またはカウンターで前菜とワインを楽しんでもよし。時には個室や、東京の夜景を見下ろすテーブル席でロマンティックなディナーを楽しんでもよし……と、非常に自由度の高いのが魅力なので、「何を食べてよいのかわからない」とか、「自信がないのでおまかせメニューにしてほしい」という、レストラン経験値の少ない方には少々不向きかと。

その代わりに得られるのは、メニューをにらみつつ今日は何を食べようかと自分だけのコースを組み立てる悦びや、ソムリエさんとの会話の楽しさ。「最近食べ過ぎだから前菜だけ４皿とってシェアしない？」や、「お肉が好きだからメインを２皿食べようか。あ、でもユッケの手巻き寿司だけプラスして」なんて、わがままなオーダーも歓迎してくれる懐の深さがあります。

さてさて、この「KEI Collection PARIS」はインドアのバー、レストランに加えて、プールサイドのテラスバーも。

夕方から軽食やドリンクを楽しめるテラスですが、夜が深まるとダイニングを含めた全エリアがバーに変貌するんだとか。まさにこの夏、いちばん映える大人の社交場になりそうです。

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