2025年版ミシュランガイドで星を初獲得した注目店３＋１

いま、東京には多くのレストランランキングやアワードがあります。よく知られているところならフランス発のガイドブックである『ゴ・エ・ミヨ』や、ミネラルウォーターの「S.Pellegrino & Acqua Panna」がスポンサードしている「World’s 50 Best Restaurants」。他には、口コミをベースとする「食べログアワード」もあるし、最近ではアルゴリズムに基づいたグルメガイドとレビューの情報蓄積で決まる「La Liste（ラ・リスト）」も注目を集めています。

その数あるアワード＆ランキングの中で、最もよく知られていて、かつ、飲食店も気にしているのはやっぱり『ミシュランガイド』でしょう。今年は新３つ星にダニエル・カルバートシェフが率いる「SÉZANNE（セザン）」（フォーシーズンズホテル丸の内 東京）が輝いたことも大きな話題となりました。

でも、一番喜んでいるのは初めて星を獲得した新規掲載店でしょう。今年の新１つ星には、評価を上げた3軒と、新規掲載の10軒が新たにセレクションされていましたが、その中にはWebLEONが注目し、応援しているレストランもありました。そこで、本記事では2025年の新１つ星レストランに着目。秋のデートや会食の店に困ったら、まずは話題の星つきレストランにしておけば間違いないですもんね！

まずは『ミシュランガイド東京』のなかでも星を獲るのが難しいとされているフランス料理での新１つ星。虎ノ門ヒルズTOKYO NODEの最上階、東京を一望する素晴らしいロケーションの「アポテオーズ」は23年11月にオープンしたので、オープン後1年足らずの星獲得となりました。パリで5年もの間１つ星を獲得し、順調な料理人人生を歩んでいた北村啓太シェフが帰国して目指したものとは？ 

さらに、フランス料理で評価を１つ星へと上げたのは「Héritage by Kei Kobayashi（エリタージュ バイ ケイ コバヤシ）」。フランスで日本人シェフで初となる３つ星を獲得した小林圭シェフが監修するレストランで、1ミシュランキーの「ザ・リッツ・カールトン東京」内にあります。個人的には厨房を預かる村島輝樹シェフの捉えるこれからのフランス料理の在り方に大変共感しているため、今後もますます楽しみにしています。

お次はイタリアン。ここ「PRIMO PASSO」の最もユニークなポイントはパスタなど炭水化物が多めであること。たとえばある日のおまかせメニュー12品の内、パスタが4種とリゾットが１種。アミューズで出てくる揚げピッツァとデザートで出てくるボンボローネまで入れると、半分以上が炭水化物でしたが、すべて少量ずつなのでセーフティゾーンかと。「私、こんなにもパスタを食べたかったんだ」と、根源的な欲望とイタリア料理本来の楽しさに気づかせてくれます。

ラストを飾るのは、１つ星ではなく、セレクテッドレストランに選出された「ｃaillou（カイユ）」。このセレクテッドレストランというカテゴリーは2024年に新設されていますが、正直その評価基準がよくわからない……。安達晃一シェフがその日に選りすぐった食材をゲストのリクエストを基に半ばアドリブで組み立ててくれるこのレストランは最高に楽しく、１つ星のレストランとも遜色ないと思うのですが……。まあ、星がついて予約困難になるよりは良いのかもしれません。