2025.01.14
【モテ店大賞】2025年に予約が取れなくなる店予想
恋して、食べて、書いてきた……歴戦の食魔女(グルマンヌ)たちがアレコレ評する2024年の「モテるレストラン&バー」はどこでしょう? 5回連載の特集記事、その5回目にして最終回です。
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文・編集/秋山 都 (Web LEON) イラスト/林田秀一
「2025年はこの店が予約困難店になります!」
食魔女(グルマンヌ)が実体験からおすすめする
◆「モテ店大賞」2025年の人気店予想
高橋綾子(以下) あ、「コート・ドール」(東京・三田)ですね。2月末で閉店するというニュースが伝わってきたのは昨年晩秋だったかな。それ以来、周囲の人が皆“駆け込みコート・ドール”していました。もう流石に予約は取れないんじゃないでしょうか。定番だった「国産牛テールの煮込み赤ワインソース」など、斉須政雄シェフのお料理がいただけなくなるのは寂しいですね。
秋山 斉須シェフは以前から「余力を残して引退したい」とおっしゃっていたとか。私は斉須さんの著書『調理場という戦場』(幻冬舎文庫)を何度も読み返しているのですが、飲食業界で働く人のみならず、あまねく人へ、仕事への向き合い方を教えてくれる素晴らしい1冊なんです。「コート・ドール」へ行けなくても、ぜひこの本は読んでいただきたい。
大石智子(以下大石) 「アピシウス」と言えばアール・ヌーヴォースタイルの内装と、美術館級の絵画のコレクションが有名ですよね。ちょっと若者には入りにくい雰囲気だったんですが、シェフの交代とかイベントがあると良いきっかけになるかも。
児島麻理子(以下児島) お料理も変わらず、ですか? たしか3日間かけて炊き上げる「海亀のスープ」が有名でしたよね。
一同 ああ~(嘆息)。
大石 今、みんなが行きたいお店ですよね、なんかスミマセン(笑)。一応解説しておくと、お肉の神様と称される滋賀「サカエヤ」の新保さんが経営する「セジール」で活躍していた肉焼きの名手、溝口真哉さんによるイタリア料理店なんですよね。
秋山 ああ~、それもズルい(笑)。
高橋 かつて名店「Renge」(新宿三丁目)や「シェフス」(新宿御苑)で一世を風靡した西岡英俊さんの新店。カウンター8席だけの小さなお店なので、すでに予約はとりづらくなってきているかも。お急ぎください(笑)。
長谷川 もちろん! 今年はいよいよ万博ですもんね。
児島 「グッチ ジャルディーノ」(大阪・梅田)は、バーという概念の枠を越え、イタリアのエレガンスと日本の感性が融合している美しい空間。隣接する「グッチ大阪」のリニューアルオープンと同日に扉を開いたんですが、カクテルもユニークで楽しかった。関西でのデートにはぴったりかと。
大石 すごく興味あるんです。「徳山鮓」(滋賀)の徳山浩明さんが料理監修されているんですよね。
秋山 徳山さんが研究されている発酵料理はおいしいし、食べれば食べるほど健康になっていきそう。酒は百薬の長だというし、今年もガンガン飲んで食べていきましょう!
高橋 都さ~ん、過ぎたるはなお及ばざるがごとしってコトワザ、知ってます?
食べて、飲んで、恋をして……食魔女(グルマンヌ)はこんな女性たち!
秋山 都(あきやま・みやこ)
東京生まれの東京育ち。バブル時代を女子大生およびファッション誌編集者として過ごし、バグった金銭感覚がいまだに修正できていない困りもの。富裕層向けライフスタイル誌、ファッション誌、グルメマガジン編集長を歴任後、アマゾンジャパンを経て独立。現在、フリーランスの編集者・ライターとして食・酒・旅などのコンテンツを制作。いままでに付き合った男性の数は非公開だが、イタリア人男性との恋愛経験豊富との噂も。バツイチ。
大石智子(おおいし・ともこ)
静岡生まれの静岡育ち。都内の大学を卒業後、出版社に勤務。放浪癖があるため、2011年よりフリーランスライターとなる。男性誌を中心にホテル、旅、飲食、インタビュー記事を執筆。ホテル&レストランリサーチを口実に、頻繁に海外渡航。これまで泊まったホテルは950軒以上。スペインに行く頻度が高く、南米も好き。柴犬愛好家。爆音いびきで夫に迷惑をかけていることが人生最大の悩み。
児島麻理子(こじま・まりこ)
東京生まれ。美味しいお酒を求めていたら、いつのまにかお酒が仕事の中心に。これまでに世界7カ国以上の蒸留所とバーを巡り、旅先ではベスト50バーを訪れるのが趣味。編集者、洋酒メーカー広報を経て、独立。現在、お酒の企画、PR、執筆等を行う。お酒の資格に、テキーラマエストロ、ラムコンシェルジュ、WSET SAKE Level2。プライベートでは2匹のワンコを溺愛。
高橋綾子(たかはし・あやこ)
東京生まれの東京育ち。大学時代にバブルの恩恵を受け、腰掛け就職→専業主婦かと思いきや、就いた人気絶頂の国内外ファッションブランドのPR職があまりに楽しく働き蜂と化す。しかしその間に肥えた食へのこだわりが今や人生そのものとなり、年間1000軒ほどの外食でレストランや食材を発掘し、WEB、雑誌などで執筆。商品開発、イベントプロデュース、AI事業にも携わる。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。
長谷川あや(はせがわ・あや)
群馬県前橋市で生まれ、18歳まで前橋で過ごす。サッカー誌の記者を経て、フリーランスライターに。現在は、ホテル、旅、飲食、インタビュー記事などライフスタイル系を中心に執筆をしている。生きがいは、愛犬(10歳・ミニチュアダックスフンド)を愛でることと、ミュージカル観劇。海外を含め、遠征をいとわないミュージカルおたくで、年間の観劇本数は3桁。目下の悩みは、老いと共に美味しいものが大好きなのに食べられる量が減っていることと、代謝量の低下、老眼の進行。