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2025.03.16

◼︎ ニュージーランド美食の旅【後編】

羊とワインと美食の旅! ニュージーランドが今、世界のフーディーから熱視線を浴びる理由

ガストロノミー体験を目的に旅をするフーディーズ。とりわけ“まだ知られていない新しい美味”や“近いうちにセレブリティシェフとして業界をリードする才能”を誰よりも早く“発見”しようと、飛行機を駆使して日々世界を飛び回る超美食家たち。そんな彼らが今、注目しているニュージーランドをリポート!

CREDIT :

文・写真/ shifumy(江藤詩文) 編集/平井敦貴(Web LEON)

“スーパーフーディーズ”は今、NZを目指しています

ニュージーランド美食の旅
ガストロノミー体験を目的に、世界を旅するフーディーズ。そんな彼らが今注目しているのがニュージーランド。【前編】に続き、その魅力をお伝えします!
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◼︎ 「The Cottage at Lake Hayes(ザ コテージ アット レイク ヘイズ)」

ドライブ派のアコモデーションはキッチン付きコテージが最適解

羊とワインと美食の旅! ニュージーランドが今、世界のフーディーから熱視線を浴びる理由
オセアニアで人気なのが、複数のベッドルームとキッチン、ダイニング&リビング、バスタブ、洗濯乾燥機なども備えた一軒独立型コテージタイプの宿泊施設です。

クイーンズタウン郊外のヘイズ湖のほとりにある「The Cottage at Lake Hayes(ザ コテージ アット レイク ヘイズ)」の自慢は、なんと言っても絶景を望むアウトドアバス。乾いた空気の中、湖面を抜ける緑の風の香りとやわらかな陽射し。ウェルカムワインを飲みながら、いつまででも入っていられます。
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キッチンにはひと通りのツールが揃っていて、テーブルウエアやカトラリーも、冷蔵庫も、バスルームなどの水回りも、タオルやシーツといったリネン類も清潔そのもの。個人的な印象ですが、キウイの人々は日本人と同じくらい清潔を好むように思います。

スタッフ手づくりのタウンガイドが優秀なので、これを頼りにテイクアウトしてホームパーティ気分を味わうのも楽しく、困ったことがあればスタッフがすぐに来てくれて安心感も抜群です。ここは前編でご紹介した「アミスフィールド」と組み合わせて訪れるのが正解です。
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◼︎ 「Parehua Resort(パレフア リゾート)」

ガーデンでアペリティフを楽しみ、ディナーはビストロへ

ウエリントン郊外のワイン産地マーティンボローにある「Parehua Resort(パレフア リゾート)」は、こじんまりと居心地のいいビストロを併設。インド系のシェフPunit D’Souza(プニット・ゾーザ)さんは「この土地らしいワインガストロノミーをつくり、デスティネーションレストランに育てたい」と、地元のフレッシュな食材を使いこなして、ビストロを超越した料理をあれこれ考案しています。
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世界の最先端にアンテナを張っているだけあって、まさかこの場所で! というような現代的な料理もあり、ルームデリバリーができるのも嬉しいところ。
羊とワインと美食の旅! ニュージーランドが今、世界のフーディーから熱視線を浴びる理由
▲  「パレフア リゾート」のガーデンにて。
広々としたガーデンにはアウトドアバスも。ガーデンでアペリティフを楽しみ、ディナーはビストロ、食後はビストロ横のバーコーナーでと、ゆったりとした夜をどうぞ。
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世界のワインラバー憧れ! ワイン界の日本人スター醸造家たち

国際的にますます評価が高まっているニュージーランドワイン。そんな躍進の一端を日本人醸造家たちが担っていることを、ワインに詳しい読者のみなさんはご存じかも知れません。
その筆頭が、マーティンボローで楠田浩之さんが手がける「KUSUDA WINES」。世界のトップシェフやワインのプロフェッショナルが熱狂的に支持するピノ・ノワールは繊細かつ優美。楠田さん自身は言葉数が少ないのに相反して、その味わいは飲み進めるごとにマーティンボローの四季の美しさや農作業の風景、果実としての魅力を軽やかな歌声で語り出すようなワインです。
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セントラルオタゴで「アミスフィールド」のワイン畑よりさらに高い山の斜面にあるのが、佐藤嘉晃さん・恭子さん夫妻が手がける「Sato Wines」。世界最高峰のワインを知り尽くしたうえで、理想のワインをつくるためのぶどうを栽培する場所としてついに到達したのがこの畑なのだそう。有機農法で慈しむように育てたぶどうを使ったワインは、優しくくつろげる味わいでした。
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南島にあるニュージーランドを代表するワイン産地マールボロ(空港のある中心都市はブレナム)で、ヒツジや鶏とナチュラルライフを楽しむ岡田岳樹さんが手がける「Folium Vineyard(フォリウム ヴィンヤード)」。「ワインの主役は(醸造家ではなく)ぶどうとテロワール」と自然に寄り添ったワインは個性的で、料理を引き立てる食中酒としても最高でした。
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羊とワインと美食の旅! ニュージーランドが今、世界のフーディーから熱視線を浴びる理由
▲ 自然豊かなニュージーランド。
ニュージーランド人シェフいわく、日本人醸造家のワインは、とても日本らしい味わいが特徴だと言います。ピュアで品格があり、美意識がすみずみまで張り巡らされている。いずれのワインも生産量が少ないうえ人気が高く、現地でも場合によっては入手が難しいこともあります。とはいえ、どのワイナリーも「外国人である自分たちを受け入れてくれているから」と、一定数は地元のレストランやワインバー、ワインショップに届けています。その土地で味わうワインは格別。じっくり探してみてください。
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個人経営のワイナリーでは訪問や見学を受け入れることが難しいなか、テイスティングルームやレストランを備え、ワインツーリズムを楽しめるのが「URLAR(アーラー)」。鹿児島で焼酎をつくる「西酒造」が手がけるワイナリーで、ウエリントン郊外のグラッドストーンにあり、一面に広がるビオ認証を受けたぶどう畑を散策できます。泡好きなら、栽培醸造責任者の小山浩平さん渾身のスパークリングワインも外せません。

ウエリントンには長めに滞在して、「ファレカウハウ」「パレフア リゾート」「アーラー」を組み合わせるのがおすすめです。
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空の上でも美食&ワインを楽しめるニュージーランド航空

日本とニュージーランドの間は、成田と北島にあるニュージーランド最大の都市・オークランドをニュージーランド航空が唯一の直航便で結んでいます。

そのニュージーランド航空といえば、凝りに凝った機内安全ビデオで世界の話題をさらったり、オールブラックスをイメージした漆黒の飛行機を飛ばしたり、エコノミークラスでもフルフラット気分になれる「スカイカウチ」を導入したり──古い慣例にとらわれず新しいチャレンジに積極的なエアラインとして知られています。さすがバンジージャンプを生み出した国のフラッグシップ。
食いしん坊な国民性そのままに、機内食にも力を入れて丁寧に作り込まれています。とりわけ注目したいのが「ビジネス・プレミア」のワインリスト。ワインラバーなら目移りするラインナップは、すべてテイスティングをして選ばせてくれます。

「ビジネス・プレミア」のシートは、オットマン部分を利用して、ふたりで向き合って食事をすることも可能。つまり空の上でも彼女と乾杯! ができちゃうんです。
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サステナブルでヘルシーなライフスタイル、多様な文化を受け入れるオープンな国民性、そして今回レポートした美食&ワインの数々。これらに魅了され、ニュージーランドへ移住する富裕層も増え始めています。

日本と季節が逆なニュージーランドは、ちょうどワインの新酒を楽しめる季節。あのコを誘っておいしいニュージーランドを心ゆくまで召し上がれ。

取材・文・写真 shifumy(江藤詩文)

世界を旅するフードジャーナリスト。ガストロノミーツーリズムをテーマに、世界各地を取材して各種メディアで執筆。著名なシェフをはじめ、各国でのインタビュー多数。訪れた国は約100カ国。著書に電子書籍「ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅~」(小学館)シリーズ3巻。Instagram(@travel_foodie_tokyo)でもおいしいモノ情報を発信中。

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