2023.10.24
「昭和」は何故いまも人の心を惹きつけるのか?
久しく続く「昭和ブーム」の理由とは? 不景気が長く続き閉塞感に溢れる現代から見ると、昭和の後半は経済も右肩上がりで人々はイケイケ。過剰なエネルギーに満ちた昭和の元気良さが輝いて見えるのも当然かも。LEON.JPが昭和の魅力を探った記事をご紹介します。
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文・編集/秋山 都、LEON.JP編集部
時代を振り返れば、昭和の後半は高度経済成長期が20年近く続き、ドルショック、オイルショックをはさみつつもバブル景気が訪れ、経済は右肩上がりで大きく発展しました。特に昭和の最後を飾ったバブル景気は皆がイケイケで毎日がお祭りのごとく熱く盛り上がったものです。現在のように長らく不景気が続き、格差が広がり、多くの人が閉塞感を感じる時代には、余計、昭和のあの熱気溢れる日々は輝いて見えるのかもしれません。
LEON.JPでは以前、昭和へのオマージュを捧げた『ロマンスは「昭和」の香り』という特集を組んだことがありますが、以来ずっと読み続けられている人気記事もたくさんあります。そこで、今回、新たな昭和特集を始める前に、まずは、それらに触れていただきたく、まとめ記事を作成してみました。昭和を巡る小さな冒険へ、いざ。
●ロマンスは「昭和」の薫り(1)
新宿ゴールデン街で40年間続くバー「しの」を知ってますか?
終戦後、闇市として発展した新宿区歌舞伎町1丁目の飲食店街は、ほとんどの店で女性に客を取らせていた通称青線(吉原、玉ノ井、鳩の街など風俗営業許可を取った赤線に対し、飲食営業のみで非合法に売春を行っていた)地帯。
●ロマンスは「昭和」の薫り(2)
上野の昭和レトロ喫茶「古城」はオトナのワンダーランド
振り返って昭和。コーヒーを楽しむなら「カフェ」ではなく「喫茶店」でした。それも「純喫茶」。純喫茶の「純」っていったい何? 「純」があるなら「不純」もあったのでしょうか? 今に残る昭和喫茶を探して旅にでたところ、パンダ誕生に湧く上野に貴重な一軒が残っていました。
●ロマンスは「昭和」の薫り(3)
石原裕次郎が愛した、昭和の元祖”イタメシ”
街頭テレビで力道山に熱中したり、皇太子ご成婚でカラーテレビを購入したころでしょって?(いやだなぁ、それは昭和30年代。40~50年代といえば小・中学生がキャンディーズやピンク・レディーを教室の後ろで踊り狂っていたころです)
チャンネルをひねれば(この「ひねる」という動詞自体意味がわからないでしょう、平成女子には)、出始めたアイドルたちにまじって、幅広タイを巨大なノットでしめた石原裕次郎がブランデーグラスを片手に歌い、菅原文太はまだトラックに乗っていました。