2025.01.09
呼び名ひとつで人の生き方は大きく変わるのです
謎の有閑マダム、カトリーヌ10世さんが、日本の迷える男性諸氏を洗練へと導く連載。今回のテーマは……。
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文/カトリーヌ10世 イラスト/ユリコフ・カワヒロ
■ 呼び方が人を変える効果に目覚めなさい
外貨を獲得し、雇用も創出して、イギリス経済への貢献が認められ、ブランソン氏は2000年、エリザベス女王より「ナイト」の称号を授与されます。
英王室御用達の証であるロイヤルワラントにも似た効果があります。これをもらうと企業は変なもの、雑なものをつくれなくなるそうです。禁じられるというよりもむしろ、自覚が芽生え、自ら律していくようになるのだとか。爵位とか御用達証にはそんなふうに自覚を促すことによる「矯正」効果もあるのですね。
ディズニーランドが従業員をキャストと呼んだり、スターバックスが働く人をパートナーと呼んだりするのも、根は同じ。敬意や期待をこめた称号は、人の自覚を促し、行動を変える力をもち、ひいては組織や社会全体の利益につながることに「目覚めなさい」。 マンネリ気味のパートナーも「マイ・レディ」とうやうやしく呼んでみると、関係は再び新鮮に変わるかも。
● カトリーヌ10世
グローバル化が進む社交界事情にも通じる。密かな趣味は人間観察とコスプレ。好きな飲み物はモンラッシェ。日本ではほとんど知られていない、ある小国の女王とのウワサも!?